11・21K1代々木大会で全4階級の王者が初防衛戦! 65kg王者ゲーオ・フェアテックスが木村”フィリップ”ミノルを挑戦者に逆指名

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 7月5日(日)ホテルサンルートプラザ新宿にて、昨日、東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2015 IN JAPAN ~-70kg初代王座決定トーナメント~」の一夜明け会見が行われた。会見にはK-1前田憲作プロデューサーが出席。4500人超満員となった昨日の大会を総括した。

「昨日のトーナメントでは世界最高峰の8人が素晴らしい試合をしてくれたと思います。日本人4選手も世界の強豪相手に真っ向勝負をしてくれましたし、一回戦からKOが続出し、70kgらしい攻撃の重さと迫力に会場がどよめいていました。

 決勝の組み合わせはマラット・グレゴリアン選手とジョーダン・ピケオー選手になり、激しい打撃戦とお互い一歩も退かないスタイルで会場を沸かせてくれました。最後はグレゴリアン選手がパンチのラッシュでKOし、トーナメントを優勝しました。これからはK-1の70kg王者として、K-1を引っ張っていってほしいと思います。

 日本人で気になったのは牧平圭太選手です。日本人として唯一、準決勝まで勝ち残り、最後まで勝負を捨てずに戦い抜いてくれました。ただし70kgを日本人選手が勝ち抜くことは至難の業だと思いますし、改めて魔裟斗さんがすごかったということを感じました。これから魔裟斗さんには日本人選手に対して色々とアドバイスもしてもらいたいと思います。

 スーパーファイトでは3階級の世界王者が勢ぞろいし、王者としての強さを証明する試合をしてくれました。55kg王者・武尊選手は力みもありましたが、KOを諦めずに最後まで攻め続け、ダウンを奪って強さを証明してくれました。

 60kg王者・卜部功也選手は数々の世界タイトルを獲得しているコンスタンティン・トリシン選手が相手で、前回のハビエル・エルナンデス戦から曲者が続いたと思います。KOが見たい試合でしたが、世界の強豪との戦いの中で、K-1の世界王者として強さを証明してくれたと思います。

 65kg王者ゲーオ・フェアテックス選手も抜群のボクシングと鋭い蹴りで、久しぶりに強くて怖いゲーオ選手が帰ってきたと思わせる試合をしてくれました。

 プレリミナリーファイトでは、KO勝利ではなかったですが、平本蓮選手が17歳とは思えない技術の高さで会場を驚かせ、デビューから3連勝を飾りました。決定している9月22日(火・祝)のK-1後楽園大会で本戦デビューさせたいと思います。また第2の平本選手を目指して8月15日(土)東京・後楽園ホールのK-1甲子園にもどんどんエントリーしてほしいと思います」

 そして前田プロデューサーは11月21日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館 大会で全4階級の王者たちが初防衛戦を行うことを発表。「常に(タイトルマッチへの)ストーリー作りは考えていますし、昨日の試合が終わったばかりですが、ファンのみなさんが見たいカードを組みたいと思います」と4大タイトルマッチのカードについて話した。

 また9月の後楽園大会は「K-1 WORLD GP 2015 ~SURVIVAL WARS~」として「昨年11月から4大会を行い、色んなストーリーが出来ました。後楽園大会では負けた選手にチャンスを与えて、もう一段階ステップアップにするための場にしたいと思います」と大会のコンセプトを発表した。

 前田プロデューサーの発表を受けて、4大王者が会見に登場。昨日の試合を振り返り、現在の心境を語った。

70kg王者マラット・グレゴリアン
「昨日の試合はすべて難しい試合だったと思う。しかし試合に集中して、自分が信頼するトレーナーたちと練習してきて、やるべきことを出来たと思う」

65kg王者ゲーオ・フェアテックス
「今は率直にうれしい気持ちです。K-1チャンピオンとして完璧な試合が出来たと思う。昨日の試合は自分自身の自信につながりますし、今は充実した気持ちです」

60kg王者・卜部功也
「昨日はとりあえず勝ててホッとしています。試合前はおしゃれな試合をすると言いましたが、戦っていて手ごわい選手だなと感じたので、何が何でも勝つ、勝利にしがみつこうと思って戦いました。ベルトを巻いているのに負けてしまったら説得力がないし、11月につながらないと思ったので、何が何でも勝ってやろうと思いました」

55kg王者・武尊
「K-1チャンピオンとして最低限の勝利は掴めたのですが、55kgを一番KOの多い階級、激しい階級にすると言っていたのに、それをKOで証明できなくて悔しいです。試合後にこんなに顔が腫れたのが初めてなのでムカつきます(苦笑)」

 質疑応答ではトーナメントを全試合KOで優勝したグレゴリアンに質問が続いた。昨夜はコーチやセコンドたちとパーティに出かけ「試合後はいつもそうなんだけど、今日も一睡もしていない。でも気分は最高だよ」というグレゴリアン。家族や地元の仲間たちからは「祝福のメッセージをもらった。3試合ともスぺクタルなKOで勝てたことをみんな喜んでくれている」という。

 各階級のチャンピオンたちにとってもグレゴリアンの強さは衝撃的で、それぞれの言葉でグレゴリアンの強さを語った。

ゲーオ・フェアテックス
「70kgはどの試合もワクワク・興奮するいい試合だったと思います。その中でもグレゴリアン選手は最初から他の選手より一枚上だなと思って見ていました」

卜部功也
「素直に強いなって思いましたね。いやあ強い…それだけです。自分の階級にいたらやってみたいなと思いました」

武尊
「改めて外国人選手の強さを見ました。日本人選手が全KO負けで、同じ日本人として悔しかったです。やっぱり70kgはKOが多くて、僕が目標にしていた全試合KO優勝も(グレゴリアンに)実現されて悔しかったです」

 続いて11月の代々木大会で決まった初防衛戦について質問が挙がる。その中でもゲーオは1月に惜敗している木村“フィリップ”ミノルを挑戦者として逆指名し、4月大会で対戦が流れている野杁正明についても語った。

マラット・グレゴリアン
「(昨日のトーナメントについて)トーナメントに出た選手はすべていい選手だったと感じているし、リスペクトもしている。みんなハードな試合をしていたからね。俺は誰が相手になろうと気にしない。誰が相手になってもベストを尽くしてKOする。(防衛戦に向けて)少し拳を痛めているので、その経過を見てトレーニングを再開する。防衛戦のために今までと同じようにレベルの高いハードなトレーニングをするし、相手が決まれば、集中していい試合が出来ると思う」

ゲーオ・フェアテックス
「私は誰が来ても勝てる準備が出来ていますが、キムラ選手ともう一度対戦したいと思います。前回の試合で私は1・2R押していたし、ポイントも取っていたと思っています。3Rに一瞬のカウンターが入っただけで、ダメージもありません。ドローで延長になっていたら納得できたのですが、負けという判定になったので、ぜひもう一度、キムラ選手と対戦して私の強さをお見せしたいと思います。それともう一つ、キムラ選手は実力に伴わない口の悪さがあります。もう一度戦って、実力の違いを見せつけたいです。

(4月に対戦が実現しなかった野杁について)もちろんノイリ選手とも対戦してみたいと思います。(初防衛戦に向けて)2、3日休んだら、また普段通りの練習を始めます。これまでも十分にハードな練習を積んでいるので問題ないと思います」

卜部功也
「昨日戦ったトリシン選手も強くて、世界中にはまだまだ知られてない強い選手がいるんだなと実感しました。そういう選手を探してもらって防衛戦でもいいですし、去年フランスで戦っているカリム・ベノーイにも借りを返したいです。兄(卜部弘嵩)は……昨日いい試合しちゃったんで黙っておいて欲しいなって感じです(苦笑)。(初防衛に向けて)試合前から怪我をしていたので、それを治して、しっかり集中してトレーニングしようと思います。今、練習量を増やしているので、それを続けて理想通りの試合が出来るようにしたいと思います」

武尊
「僕は戦っていて楽しい相手とやりたいです。それは気持ちでぶつかってくれる相手なので、気持ちを前面に出してくれるゴリゴリの外国人選手とやりたいです。(防衛戦に向けて)今までずっといい練習をしてきたんで、それを変わらずやっていきたいと思います。僕は減量が厳しいので、その部分で改善していきたいと思います。あとはKOで倒す、倒すための力をつけていきたいと思います」

 4人の王者が防衛戦への想いを語る中、「ファンのみなさんの期待に応えられるようなカード、選手たちの気持ちがたかぶる試合を組みたい」と前田プロデューサー。昨日の大会でも圧倒的な強さを見せつけた4人のチャンピオンに挑むのは誰だ!?

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