［週刊ファイト8月10日号］収録　［ファイトクラブ］公開中

▼NXT宴の後イケメン二郎顔見世 サントス・エスコバ投入ミステリオ次週
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　なにしろ「超アメプロ黄金時代」である。「なんでも早すぎる」と言われてしまう本誌は、もうずっとそう活字に残しているのだが、今週になって現地の専門媒体も週刊ファイトに追随したようなことをやりだして、でも時系列で客観的に判定するなら本誌の方が早い。なにしろWWEがSmackDown-RAW-NXT、ライバルのAEWがDynamite-Rampage-Collisionと毎週、プライムタイム（日本表記ゴールデン）の番組だけで６つになり、さらに週末のPPVと、要するに毎日どこかのチャンネルでプロレスやってるのだから、単にリモコンでカチャカチャとサーフィンするだけでも、プロレスが目に入るのが2023年のアメリカなのだ。
　そして本誌マイク・ラノ通信員からは、現地時間8月2日、ロサンジェルス地区の最もポピュラーなチャンネルであるネットワークのKTLA-5/CWが、早朝午前4時を皮切りに”recent financial success & resurgent interest in pro wrestling” ＝アメプロ異常人気を取り上げ、午後にも、そして夜10時のニュースでも、また繰り返しそれを流したというからもの凄いこと。実際、第三者機関の分析によると、2022年ダラスの『レッスルマニア』の地元経済効果は$206.5 millionだったそうで、今年のLAでやったのは$215 millionとさらに巨大化したんだから、延期した方が良いとの議論が出ている大阪万博の予想経済効果と比べるレベルという野次馬論客が出てもオカシクないだろう。

　世間側のニュース媒体が気づいて取り上げるのは、やはり認知の浸透にタイムラグがあるからなんだが、そして本日、WWEはSlim Jimと過去最高額（金額は現時点で非公開）のスポンサー契約を結んだと発表。要はスナックとして手軽に食べるサラミ・ソーセージであり、マッチョマンことランディ・サベージの全盛期には、頻繁にCMを目にしたものだが、物価が20年前とは違うにせよ、上場企業である以上は「これまでで最高額」との発表に誇張は許されないのであって、PPV『サマースラム』から公式スポンサーとなるのだそうだ。ついに、大手までも戻ってきたという市況である。

■　WWE NXT
日時：8月1日（現地放送時間　日本WWEネットワーク木曜以降）
会場：米フロリダ州オーランド　Capital Wrestling Center

　さて、後出しジャンケン組の高評価が溢れだしたテキサスでの『Great American Bush』をフォローするTV番組NXT回なので、自動的にさらに視聴者数が増えているのは当たり前なので重要ではないが、予想通りPPVで負けた選手が今度は勝利とかリハビリもあれば、遠征に抜擢ならなかったカードなりキャラがこちらに出るとかの構成なものの、恐らく大枠はすでに決まっていても、『GAB』のパフォーマンスを見て誰を出すか前日、いや当日まで悩んで作っているのがよくわかる。激闘過ぎて、試合の出番を次週にしたイリヤ・ドラゴノフは番組最後に赤目で出て来ました。

　順当に『GAB』のおさらいから番組開始なものの、パフォーマンス・センターからは「名物の駐車場」で、トニー・ディアンジェロ&スタックスのThe Familyが、英国ガラスに襲撃される事前収録セグメントが挿入。さらに会場内ではいきなり（テキサス遠征に呼ばれなかった）ジェシー・ジェインが実況席に文句をつけ、出てきた（前週NXTでリア・リプリーにリップタイド喰らっていた）ライラ・ヴァルキュリアにゴング前から急襲する試合に。前半から中盤まで、徹底的にジェシーが攻撃するんだが、最後はフロッグスプラッシュでライラが勝利と。大人のファンにはケツはスグに読めたと思います。

　間髪入れず、この位置というか順番で視聴率の起爆剤Judgement DayのマミーとDirtyドムが御出まし。ドラゴン・リーが北米王座への挑戦を表明するも、Dirtyドムにリア・リプリーが付いているのに対して、なんとレイ・ミステリオを連れてくるとやったから、会場大興奮である。かくして親子の代理戦争はNXTで次週やることになるのであった。

　テキサスでやらなかったエディ・ソープ（カール・フレドリックス）vs.ダイジャックがここで実現。トルネードキックでダイジャックが勝利ですが、これはハードヒットの良い内容でした。