『脳ベルプロレスリング』でレジェンド・レスラーたちがガチバトル!

 本誌でもたびたび取り上げているBSフジの『クイズ!脳ベルSHOW』。そのスピンオフ番組として『脳ベルプロレスリング』が2月18日に同局で放送された。
 例によって、レジェンド・レスラーたちが大集結。そして例によって、レジェンド・レスラーたちの傍若無人な振る舞いによって番組は爆笑の連続となった。

レスラーたちが慣れないゲームで悪戦苦闘!

 田中ケロのコールによって最初に登場したのは、もちろん長州力。MCの『ますだおかだ』岡田は、表情が「YouTubeで婿養子と絡んでいるときとはエラい違い」と長州の真剣さを指摘する。
 対戦相手は武藤敬司。去年、TKJP(叩いてかぶってジャンケンポン)ベルトを奪われて、この1年間はずっと寝れなかったと語る武藤に対し、ますおか岡田が「ウソつけ!」とツッコむ。

 今回はチーム戦で、長州軍の他のメンバーは藤波辰爾に獣神サンダー・ライガー。対する武藤軍は船木誠勝および天山広吉という若手チーム。と言っても、全員が50歳以上だが。
 藤波が入場してくるとき、長州は若手レスラーよろしく、ロープを上下に開けてリング・インしやすくするという気の遣いよう。

 対戦チームのキャプテン武藤は、
「藤波さん、なんで来たんですか? これ、スゲェいい加減なフザけた番組なんですよ。(長州に)噛ませ犬にされちゃいますよ」
と暴言を吐き、長州は「バカたれが」と応酬する。試合は早くも荒れ模様だ。

 さらに、船木は、
「長州さんは武藤さんが新日本を辞めたのをまだ怒っている」
と暴露。
 これに対し、ますおか岡田は、
「生々しいコメントはいらないんですよ!」
 とたしなめた。

 今回のルールは、長州軍と武藤軍がゲームおよびクイズで4番勝負を行い、得点の高かったチームが王座獲得というものだ。

 最初の対決はボードゲームで両チームが激突。この日は多忙のため参加できなかったという蝶野正洋が、VTRでゲームの行方を予想する。
 両軍の選手の中で、ちゃんとゲームをできるのは船木しかいない、と断言した。なぜなら、他の選手は目が悪かったり、耳が遠かったり、滑舌が悪かったりするから。滑舌は関係ないやろ。

 最初のゲームはアクロバット・ジェンガ。ジェンガを進化させたバランス・ゲームだ。巨体のレスラーたちは、棒を積み上げる細かくて頭を使うゲームに悪戦苦闘。
 武藤は「次元が低い所で争ってない? 普通は10段ぐらいできるでしょ」とレスラーの情けなさを指摘する。
 結局、この勝負は2勝1敗で武藤軍の勝利。最高到達点は5段だった。

 次の対決はスーパーファミコン。1990年代に大ヒットしたスーパーストリートファイターⅡだ。
 最初は船木とライガーが対戦。船木はブランカ、リュウを選んだ。試合は、ゲームの扱いに慣れた船木が、ブランカの得意技である電気ビリビリを駆使して完勝。
 それを見た長州は、敵の船木に「船木、それ(電気ビリビリ殺法)を教えろ」と強要する。船木も先輩の長州には逆らえず、敵に塩を送って電気ビリビリ殺法を教えた。

 そして、長州は武藤と対戦する。もちろん、長州が選んだのは電気ビリビリ殺法のブランカだが、長州は電気ビリビリ殺法を使えず、武藤に惨敗。
 これで武藤軍の2勝0敗となり、本来ならこの時点で武藤軍の勝利だが、そこはバラエティー番組のお約束で、大将戦で勝った方が3勝分をゲットすることとなった。
「今まで(の勝負は)何?」と抗議する武藤に対し、ますおか岡田は「今まではオジサンがハシャいでいるだけです」とバッサリ斬り捨てる。

 大将戦は、電気ビリビリ殺法のブランカを選択した藤波と、ザンギエフの天山が対戦した。もはや興味は、藤波が電気ビリビリ殺法を使えるかどうかである。
 最初は電気ビリビリ殺法を使えなかった藤波も、なんとか使えるようになり1勝1敗。決勝の3本目、藤波は電気ビリビリ殺法を繰り出すも、天山に捕まり敗れる。
 結局、この時点で武藤軍が50-0と一方的なリードとなった。

クイズ部門では、新日本プロレスのエピソードを大暴露!

 次はお馴染み、脳ベルSHOWのクイズ対決。クイズでは、新日本プロレスに残る伝説を答えるという問題が出題された。
 その場面を再現するのは蝶野正洋と、長州力に扮した長州小力。移動のバスの中で、朝食でゆで卵を8個も食べて腹の調子が悪いと蝶野が長州に訴える。そして、蝶野は長州の傍で屁をこいてしまった。

 怒った長州は、蝶野に屁をこいたら罰金1000円だと言い渡す。この時、蝶野は何と言って返したのかという問題。
 当事者の長州にとってはサービス問題だが、蝶野が何と言ったのかは憶えていない。ただ、蝶野はいつも屁をこいていたのは憶えていた。
 正解は「1000円で屁をこき放題! 安いもんだな」。これは三銃士仲間の武藤が正解した。

 そして、新日本プロレスあるある問題。蝶野がファンに囲まれた時、付き人レスラーの長州小力にあることを頼み、どんな行動をしたかという問題。
 答えは「付き人にファンからのサインを断るように命じたものの、本人はそれを制してサインをしてあげる」というもの。要するに、付き人を悪者にさせて、本人は優しいレスラーを演じたわけだ。これは天山が正解。蝶野によると、アントニオ猪木から続く新日本プロレスの伝統だという。
 長州は「どんなに汗をかいていても、必ずサインしてましたね」と言ったが、全員が「ウソウソウソ!」とツッコみ、武藤は「5m以内に近寄るな! というオーラを出してました」と長州のエエかっこしいエピソードを真っ向から否定した。
 藤波の付き人をしていた船木は「藤波さんは全員にサインしてました」と語るが、ライガーは「長州さんは全然サインしない」と暴露する。

 次の伝説問題は、藤波がドイツ遠征した時のエピソード。藤波に扮するユリオカ超特Qが、ドイツのレストランでウェイトレス(蝶野)に注文する。だが、ドイツ語が判らない藤波に、どんな悲劇が待っていたかという問題だ。
 正解は「スープばかりが来た」で、船木が正解。藤波によると、お品書きのドイツ語メニューが読めないので、そこそこ長いネーミングと高い値段だと美味しい物を食べられると思ったら、全部スープだったそうだ。

 結局、クイズ対決では船木がゴールして武藤軍の勝利。今までの対決では合計で武藤軍の3勝0敗となった。
 この時点で、もう武藤軍の勝利だが、例によってそこはお約束。
 長州は「最後の勝負に勝てば……(ここで長州は右手人差し指を上にあげる)」と言う。

 要するに、最後の対決に勝ったチームが、総合優勝となるわけだ。だったら、今までの勝負は何だったんだ!?

引退の武藤敬司、最後のチャンピオン・ベルト戴冠なるか!?

 そして、最後の対決はもちろんTKJP(叩いてかぶってジャンケンポン)。数々の伝説を生み出した対決だ。
 何よりも、長州力の名言「カタチ変えるぞ!」が誕生したバトルである。

 この対決に関し、蝶野の予想は「長州さんは、ジャンケンで負けてようが引き分けてようが叩いてくる。あの戦法は有効。藤波さんやライガーは、戦い方もレスリングも真っ当な人です。それに対し、長州さんは非道な人間ですから」
と、ただただ長州をdisるだけだった。

 最初の対決はライガーと天山。これはライガーの2連勝で、長州軍が1勝した。
 次は、藤波と船木の対決で、かつては船木が藤波の付き人を務めていたという関係だ。これは2勝1敗で船木が勝利。長州軍と武藤軍が1勝1敗、トータルでは武藤軍の4勝1敗だが、大将戦では勝った方が3ポイントという特別ルールだ。要するに、長州が勝てば4勝4敗で同点となるわけである。

 ここで武藤は、長州のチョキの出し方にイチャモンを付けた。長州のチョキはピストル型で、ハサミではない。だが、一応は長州のピストル型もチョキと認めることで勝負が始まる。
 1本目は、ジャンケンに勝った長州が武藤の頭を叩いて勝利。
 長州は武藤に「お前、俺がチョキを出すと思ったな」と言い、武藤もそれを認めた。長州は案外、心理戦にも長けているようだ。
 しかし、第2戦はジャンケンに勝った武藤がピコピコハンマーで長州の頭を叩いてタイに持ち込む。
 長州は「お前、思いっきりやりやがったな」と武藤を恫喝した。

 そして第3戦、ジャンケンに勝った武藤が長州の頭を思い切り叩き、2勝1敗で勝利した。そして、トータルでも武藤軍が圧勝。
 しかし、悔しさのあまり長州が乱闘を仕掛ける。「この野郎、2回殴りやがったな!」。だが、長州の惨敗は明らかだ。

 こうして、TKJPチャンピオン・ベルトは武藤の腰に巻かれた。
 ライガーは、
「引退試合の時にそのベルトを巻いて上がれよ。そしたらプロレス・ショップで売れるぞ」
と言う。
 ますおか岡田は「売る前提でベルトを巻かすな!」とツッコんだ。


【2023武藤敬司引退】
※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
▼最近の見てない武藤・中邑ファンがノア信者以上に集った功罪:分析詳細版

[ファイトクラブ] 最近の見てない武藤・中邑ファンがノア信者以上に集った功罪:分析詳細版

▼武藤ラストラブとオカダ清宮 平成令和超越でコロナ期最大3万観衆

[ファイトクラブ]武藤ラストラブとオカダ清宮 平成令和超越でコロナ期最大3万観衆

※600円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’23年01月26日号年末年始総括 ノア新日 猪木 Box3150 P中村キラ☆アン Jブリスコ追悼

’23年02月02日号横アリ新日wk17ノア対抗戦ムタ完 現地取材RAW30周年 昭和回顧 感動AEW

’23年02月23日号ノア大阪 板橋プロ 大日本jr最侠決勝 RAW現地取材 DEEP後楽園 武士正

’23年03月02日号東京D武藤敬司引退 WWE主役Sゼイン スックワンキントーン新日本キック