[ファイトクラブ]NXT復讐日FヘンリーKジェームス女子ガラス新王者Bブレイカー防衛

[週刊ファイト2月16日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼NXT復讐日FヘンリーKジェームス女子ガラス新王者Bブレイカー防衛
 (c) 2023 WWE, Inc. All Rights Reserved. タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・大正解ウェス・リーとダイジャックの高速にしてハードヒット戦から開始
・KチャンスKカーター王座交代かくあるべしFヘンリーKジェームス戴冠
・ダバ・ケイトーのNXT合流目玉?カーメロ・ヘイズ2-0アポロ・クルーズ
・ベストマッチ賞PデッドリーNデイ別格チェイス大学参加正解ガラス戴冠
・大会場でも20歳ロキシー声援Toxic Attraction勝利予想なんか皆無
・金網脱出勝利ナシ変更もGウォーラー生かせずBブレイカー防衛凡庸


■ NXT Vengeance Day
日時:2月4日(現地時間)
会場:米ノースカロライナ州シャーロット スペクトラム・センター


 日本でも事実上のコロナ明けというか、声出し声援が解禁されているが、NXTもついにノースカロライナに遠征した。画面からも大会場が満員なのは明らかであり、大観衆の前で成果を披露することに。米国ピーコックの配信は初回で587,000とのことで、パッケージ料金内ではあるが、これは有料特番として上出来であろう。


 番組はシャーロット・フレアーが選手とカードを紹介する事前収録セグメントから。まぁリングネームがシャーロットなんで、それだけのことのようだ。

大正解ウェス・リーとダイジャックの高速にしてハードヒット戦から開始
<第1試合 NXT北米王座戦>
[王者]○ウェス・リー
 17分01秒 ペレキック
[挑戦者] ●ダイジャック
※ウェス・リーの王座防衛

―― ダイジャックの指が折れた、いや、くっついたんで重症ではないとの後日談が早くも漏れてきています。バチバチの激しい攻防だったことは間違いありません。

オフレコ 満杯の会場が眩しいし、その期待に応えてこれをオープニングにして大満足だった。

―― 最後はウェス・リーが椅子に固定されて、あの長身のダイジャックがコーナートップから飛ぼうとするところを、トニー・ディアンジェロ&スタックスのイタ公マフィアが妨害。そこからリングに戻ってスーパーキック、ペレキックと畳みかけてフォール奪いNXT北米王座防衛です。

オフレコ ただ、Kick offショーはダークマッチなしでこれまでの因縁と解説に徹してたんだけど、これは新王者誕生が結構あるなと確信を深めた。ロクサーヌ・ペレスの防衛だけは鉄板の自信あったけど、他は「やるな」と。見ながらまず見出しを考えているんだけど、「NXT新章」とかも頭をよぎったものの、最後がブロン・ブレイカー防衛だったんで断念と。
 しかし、女子タッグはブレイクアウト・トーナメントの時からフォローしているなら、この1年の成長を見守ってきたから感慨深いものがあった。

KチャンスKカーター王座交代かくあるべしFヘンリーKジェームス戴冠
<第2試合 NXT女子タッグ王座戦>
[王者]カタナ・チャンス ●ケイデン・カーター
 9分20秒 クラッチホールド
[挑戦者]○ファロン・ヘンリー キアナ・ジェームス
※ファロン・ヘイリー&キアナ・ジェームスが新NXT女子タッグ王者

―― ということで、王座交代の一発目は女子タッグでした。カウボーイ組の紅一点ファロン・ヘンリーと、ビジネス・ウーマンがキャラでカバン持って入場のキアナ・ジェームスです。バーの経営権巡って抗争してたんですが、組むことになって新たな風が吹きました。

オフレコ ブレイクアウト・トーナメントの時からフォローしているなら、この1年の成長を見守ってきたから感慨深いものがある。本誌はきっちり意見を書き残しているのでバックナンバーを呼び出して欲しい。「ほらね」の証拠は残っている。ただ、ここで強調したいのは、こっそり消えた選手も大勢いるということ。

―― 例えば「NXTからブロンソン・リードが解雇」となれば、それが記事の見出しにもなるくらいで「なんでやねん」と。実際、新日本プロレスではジョナとしてオカダカズチカをフォールしたとか大活躍。自分が現場監督でも、そうプッシュしますわなぁ。ところが、NXTの新人戦であるブレイクアウト・トーナメントに出た面子だと、確かにいなくなった選手を思い出すことになります。

オフレコ 電子書籍ジャーナルの利便性であり、こういう時に保存したパソコンからすぐに呼び出せる、過去を検証できるメリットがあるな。

―― テーブル客席のロック様が目立っていた『第65回グラミー賞』授賞式、最後の「年間最優秀アルバム」がもの凄いCompetitionであり、ABBAまでノミネートされていたんですが、早口の司会がまくしたてるのに”OK”とだけ答えていた白人のハリー・スタイルズが、意外にも取ります。ただ、プロレスの場合は負けた方も勝つことが出来る稀有な底なし沼スポーツ芸術です。本誌がもう何年も前から過小評価賞だと活字に残してきたカタナ・チャンス&ケイデン・カーターの素晴らしいお仕事があって、新鋭組が輝くことが出来ました。

オフレコ 終了後のショーン・マイケルズ監督もそれを指摘していた。この4人が大観衆の前でやれたことが大変意義深い。

ダバ・ケイトーのNXT合流目玉?カーメロ・ヘイズ2-0アポロ・クルーズ
<第3試合 3本勝負>
●アポロ・クルーズ
 23分31秒 2-0 1本目クロスフェイス 2本目ダイビング・レッグドロップ
○カーメロ・ヘイズ w/トリック・ウィリアムズ

―― いったん元ナイジェリア軍団のダバ・ケイトー(コマンダー・アジーズ)はアポロをアシストするんですが、最後は裏切ってアポロをボコる幕切れでした。

オフレコ そこが「一言でどういう試合だったか」と聞かれた時に出るということは、肝心の二人の試合は合計23分31秒の尺貰った割りに、イマイチだったかもという裏返しになってしまう。

―― 3本勝負を持ちかけたのはアポロですから、業界のマッチメイクのセオリーとして2本連取されてアポロが寝るんですけどね。

ベストマッチ賞PデッドリーNデイ別格チェイス大学参加正解ガラス戴冠
<第4試合 NXTタッグ王座フェイタル4way戦>
[王者]コフィ・キングストン ●ゼイビア・ウッズ
 16分46秒 合体パワースラム
[挑戦者]○ガラス(ウルフギャング&マーク・コフィー)
他はプリティ・デッドリー(キッド・ウィルソン&エルトン・プリンス)、チェイス大学(アンドレ・チェイス&デューク・ハドソン)
※ガラスが新NXTタッグ王者

―― 当初の3wayから4wayになったのは、アンドレ・チェイスがノースカロライナ出身と幹部側が知らなかったからなんじゃないかと。それなら入れなきゃいけないとなったのかも。

オフレコ イイ味出してたんだから大正解でしょう。先に、「ブレイクアウト・トーナメントから消えた選手も多い」とやったけど、チェイス大学、当初はサレイとボディ・ヘイワードだったんだけど、ティア・ヘイルとデューク・ハドソンに替わって面白くなった。

―― ボディ・ヘイワードは遅刻癖や素行から解雇。サレイはもう明らかにフェードアウトしてますね。

オフレコ タイツに日本語で「新しい日」と入れてきたゼイビア・ウッズにコフィ・キングストンが立体的で映えるのは想定内だけど、プリティ・デッドリーが受け役としても滅茶滅茶良かった。この2つのチームは別格であり、近く英国のキザ野郎組が昇格するのも当然というか、世界のトップとして十分やっていける。

―― ただ、現地媒体評を読めば、「ガラス戴冠は意外だった」とか書いてあって、お前ら全然読めてないなぁと。

オフレコ 圧倒的に本誌がダントツなのは、もう何度も何度も証明されてきたことだし、すべて証拠も残っている。ニューデイのNXT登場は短い期間のレンタルなんだから、当初の3way戦と発表された時点でベルトを置いていくことが読めないようでは専門媒体記者の資格ナシやろうが。ただ、本誌が外した箇所もある。これまでメインルースターの選手がNXT出る再は、もう完全にプロテクトされていて、シングルでベルト落とす最後除いて負けることは一度もなかった。

―― だから3way戦にして、ニューデイはフォールされないまま王座からは降りるとの予想を活字に残してますが、なんとゼイビア・ウッズが寝ました。

オフレコ うん、そこは意外だったな。トリプルH政権になって方針変わったとしか・・・。ただ、SmackDown/RAWに行くプリティ・デッドリーは勝敗に絡まないだろうし、あとから加えられたチェイス大学しかりとなれば、消去法だけど、英国から米国に移住して「これからがんばります」の売り出しからガラス戴冠に決まっとるやないか。

大会場でも20歳ロキシー声援Toxic Attraction勝利予想なんか皆無
<第5試合 NXT女子王座トリプルスレット戦>
[王者]○ロクサーヌ・ペレス
 14分42秒 ポップロックス
[挑戦者]●ジェイシー・ジェイン
もう一人はジージー・ドリン
※ロキシーの王座防衛

―― 写真の紹介は最初と最後の合成1枚で十分でしょう。Toxic Attractionのどちらかが勝つなんて予想はゼロです(笑)。

オフレコ ジージー・ドリンはテーブル葬にされ、最初からPOP ROXとボードに書いてきたファンがいた通りに、ジェイシー・ジェインが寝ると。お客さんの望むものを提供するのも作る側の命題やからな。

金網脱出勝利ナシ変更もGウォーラー生かせずBブレイカー防衛凡庸
<第6試合 NXT王座スチールケージ戦>
[王者]○ブロン・ブレイカー
 14分25秒 スピアー
[挑戦者]●グレイソン・ウォーラー
※ブロン・ブレイカーの王座防衛

―― 金網戦の脱出した方が勝ちルールをアホ臭いと思っていたなら、リング内でのフォールかサブミッションに変更は歓迎だったんですが、いざやってみたら、なんか普通の試合であって・・・。ひとつにはAEWと違ってWWEはカミソリ流血禁止なんで、特徴が出せなかったのかもですけど。

オフレコ 繰り返しになるけど、kick offショーまで見た段階では、新王者誕生ばかりのNXT新章になるかもと期待したんだけどなぁ・・・。

―― ブロンが負ければ、単にSmackDown/RAWに行くからというだけなんですけどね。まだそうはならなかった。

オフレコ あとからグレイソンが試合内容に不満というか、ショーン・マイケルズに詰め寄った話も伝わるんだけど・・・。決して悪い内容ではなかったものの、金網戦で特別な展開を見せてくれたわけでもなかった。

―― 最後は頂上で勝ち誇るブロンに、カーメロ・ヘイズが「次は俺」という絵がエンディングでしたが、ということは、ブロンが昇格した場合、グレイソンではなくカーメロなんですかねぇ・・・。

オフレコ 2月は「黒人月間」やしな。