9月19日（月）、那須川天心がTBS系『アイ・アム・冒険少年』に出演した。天心が挑むのは『脱出島』である。天心を含む3組が無人島に行き、サバイバル生活を送り、脱出の早さを競う。
天心と対戦するのは、元自衛官芸人のやす子と、お笑いコンビのCOWCOW。天心はこの2組を相手に、最速で島から脱出できるか？
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那須川天心、水の確保と火起こしに大苦戦!?
ルールは、3組の挑戦した日がバラバラで条件が異なるため、翌日の昼12時に出発解禁となる。それまでに脱出用の筏を造り、翌日12時ジャストに出航したいところだ。また、条件が違うということは、天候などの運も左右する。
島に持って行って良いのは、45リットル用のリュックだけ。その中に出来るだけ必要な物を詰め込みたいが、食料などを入れるのはNGだ。物がリュックからはみ出てもいけない。
天心がリュックに入れたのは釣り竿、そして虫篭。釣り竿はともかく、なぜ虫篭なのか？ 天心はなんと、虫が食べられるというのだ。つまり、食糧確保のためである。
結論から言うと、釣り竿も虫篭も、結局は全く役に立たなかった。
脱出アイランドには、島で必要となる様々なアイテムが隠されている。それをどう利用するのかが脱出成功のカギだ。
天心はまず、竹を集めて筏造りを始める。天心は、リング型の筏を造ろうとした。正方形で、四隅にはコーナーポストよろしく竹が立っている。
サバイバル生活で最も重要なのは水の確保だ。天心は水を求めて、山を登り始めた。一気に頂上まで走る天心。必死で追い掛ける番組スタッフ。しかし、ここで天心は重大なことに気付いた。
「水って、どこにあるんでしたっけ？」
そう尋ねる天心に、スタッフは非情な答え。
「（水は）流れ落ちて行って……谷とか」
結局、山を下りる天心。無意味かつ無駄骨の登山である。
下山すると、水たまりがあった。しかし、泥水なのでそのままでは飲めない。そこで天心は、リュックに入れていた濾過装置を取り出した。
それは、透明なホース。ホースの中にタオル、コットン、砂利、砂を入れて水を濾過する。しかし、普通に濾過したのでは、水がポタポタ落ちるだけで、時間がかかってしまう。
そこで天心が考えた濾過方法は、バトルロープの応用だ。濾過用のホースを、バトルロープによるトレーニングの要領で波打たせ、水を速く濾過させるのである。
さすが格闘家、自らの鍛錬から思い付いたアイディアだ。
さっそく濾過用のホースを波打たせる。が、なかなか水が出て来ない。ただただ疲れるだけだ。
天心は悟った。ホースを縦にして、水を上から下に流した方が速いということを。
……って、それは普通の濾過方法ではないか。そんなこと、早く気付け！
水の次に重要なのは火だ。濾過しただけでは水はまだ汚いので、煮沸しなければならない。もちろん、料理の際にも火は必要である。
天心が行った火起こしはきりもみ式。木の板に、木の棒をグルグル回して擦らせるという、体力と根気が必要な方法だ。
これまで、きりもみ式火起こしで最もタイムが速かったのは、ダイアン津田の1分28秒。天心はこの記録を抜けるか？
さすがに格闘家だけあって、凄いスピードで棒を回し、早くも煙が出始める。そして、見事に火が点いた。記録は……、1分51秒で歴代3位。格闘家が、お笑い芸人のダイアン津田に負けてしまった。
ちなみに、煮沸した水の味は、やや臭みがあったという。この水を天心は、
「濾過する前は3日間、風呂に入ってない汚れた感じだけど、濾過した後は体育の後のまだ着替えていない男子」
と独特な表現をした。
番組史上、最もレベルの高いデッドヒート！ 天心、新記録なるか!?
1日目は日がとっぷり暮れ、夜にモリ突き大会を開催。海で泳ぐ魚を3匹以上モリで突いたら、調味料をゲットできる。もちろん、突いた魚は食料になるわけだ。
ここで那須川天心がスタッフから渡されたのは、モリが付いたグラブ。パンチで魚を突け、という趣旨だ。
しかし、こんな短いモリで魚を突けるわけがない。普通のモリに替えてもらって、天心は再び海に潜る。
さすがに普通のモリになると、身体能力がモノを言う。天心は瞬く間に3匹の魚を突き、見事に調味料をゲット。しかも3匹目は、60cmを超える高級魚のアジアコショウダイだ。ただし、最も多く魚を突いたのは、4匹のやす子だった。
さっそくアジアコショウダイを調理する天心。魚を海水で洗い、ペットボトルのフタで鱗を取る。父親に教わった方法だそうだ。
さらに、包丁で内臓を取り出す。「内臓を出すことはないけど、内臓をきかす事はあります」と格闘家ギャグ。酒と醤油で味付けし、アルミホイルで蒸し焼き。料理もなかなかお手の物だ。
一口食すると「うわっ、うめえ！」。天心は自らの料理を自画自賛した。
そして翌日、いよいよ本格的に筏造りを始める。目標はあくまでも解禁時刻の12時出航だ。しかし、筏造りは難航する。焦る天心。
それでも、遂に筏は完成した。だが、リング型の筏を造ると言っていたのに、あのコーナーポスト付きの正方形の竹はほったらかし。何のために造ったんだか。
出航の時は来た。とはいえ、予定より26分遅れの12時26分出航。12時ジャストに出航したやす子、12時25分出航のCOWCOWよりも出遅れてしまった。
目指すのは4km先の島。しかし、潮の流れや風向きなどが影響するため、最短ルートが最速とは限らない。最下位からのスタートとなった天心。果たして、遅れを挽回できるか？
先手を取ったのは、やはり最も早いスタートのやす子。自衛官時代の訓練が活きて、オール捌きもなかなかのものだ。
だが、反対からの波がやす子の行く手を阻む。体力も限界となり、やがて筏が壊れ無念のリタイア。勝負の行方は天心とCOWCOWの一騎打ちとなった。
意外な健闘を見せたのは、50歳近いコンビのCOWCOW。帆を巧く利用し、風にも乗ってトップを走る。
天心は歌を歌いながら余裕の航行。昨晩獲った2匹の小魚で栄養補給し、COWCOWを追う。
だが、天心の背後から怪しげな雲がやって来た。そして、降ってきたのはスコールのような激しい雨。思わぬ天候の変化に、天心は大苦戦する。
しかし、さっきの豪雨がウソのように晴れた。とはいえ、さすがの天心にも疲労の色が見える。歌も歌わなくなり、黙々とオールを漕ぐ。
レースはかつてないデッドヒートとなった。これまでの最高記録は、中山エミリの16時5分到着。天心は、この記録を超えられるか？
遂にCOWCOWがゴール。到着時刻は15時48分、中山エミリの記録を大幅に上回り現時点で新記録だ。さて、天心はどうなった？
天心が到着したのは……、なんと15時20分！ COWCOWの記録を超え、史上最速タイムである。
風も味方し、最短ルートを航行したことが幸いした天心。ボクシング転向へ、幸先の良い結果となった。
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