[ファイトクラブ]ジャン=クロード・ヴァン・ダムが格闘技映画やるとストファイになる「キックボクサー ザ・リベンジ」

[週刊ファイト7月21日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ジャン=クロード・ヴァン・ダムが格闘技映画やるとストファイになる「キックボクサー ザ・リベンジ」
 by 猫山文楽拳
・格闘技界豪華スター夢の共演
・一応ストーリーあります
・これって、もしかしてプロレス?
・どこがムエタイ
・マイク・タイソンのパンチを受けまくった俳優


■ キックボクサー ザ・リベンジ
原題:KICKBOXER: RETALIATION
製作年:2018年
製作国:アメリカ
配給:ハーク
上映時間:110分
監督:ディミトリ・ロゴセティス
脚本:ディミトリ・ロゴセティス
製作総指揮/キャラクター創造: ジャン=クロード・ヴァン・ダム
キャスト
アラン・ムッシー
ジャン=クロード・ヴァン・ダム
クリストフ・ランベール
マイク・タイソン
ハフソー・ユリウス・ビョルンソン
ファブリシオ・ヴェウドゥム
ヴァンダレイ・シウバ
ロイ・ネルソン

 荒唐無稽も映画の醍醐味のひとつである。
 まずはキャストをご確認いただきたい。
格闘技界豪華スター夢の共演
 マイク・タイソンに、ヴァンダレイ・シウバは説明の必要なし。ヴァンダレイの出番は冒頭の殺し屋で、斧を振り回すという絵にかいたようなキャラを演じた。ハフソー・ユリウス・ビョルンソンは、バスケットボール選手からプロボクサーに転向、デビュー戦は2021年元で、元WBOライトヘビー級ヨーロッパ王者のスティーブン・ウォードとエキシビションで闘って引き分け、2022年3月エディ・ホールと対戦、ダウン2回獲って判定勝利している。
 ファブリシオ・ヴェウドゥムは、2002年に総合格闘家としてデビュー以降PRIDE、Strikeforce、UFCと渡り歩き、PRIDEではトム・エリクソンに1本勝ち、当時、ミルコ・クロコップも絶賛するほど彼の寝技スキルは高かったとされる。UFCにおいても2014年マーク・ハントを2RTKOで下して暫定王座獲得、翌2015年には王者ケイン・ヴェラスケスと闘って3Rにギロチンチョークで一本勝ちを収め王座統一に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した輝かしい戦歴の持ち主で、2021年にはPFLにも参戦している。
 太鼓腹のロイ・ネルソンは2015年9月27日のUFC日本大会でジョシュ・バーネットとRoad to UFC: Japanのコーチ対決が記憶に残る。なにかと日本と縁がある選手で、役名がBig Countryという戦士なので田舎の結構強いオッサンだから”まんま”なのが笑えた。

 さりとて本作品は、アントニオ猪木やベニー・ユキーデらの異種格闘技戦を描いたドキュメンタリー映画『格闘技世界一 四角いジャングル』とはまったく違う、絵に描いたようなフィクション映画。
 格闘技ファンなら、マイク・タイソンとか出て来るだけでおおっとなるので、駄作とまでは言いません。
 ただ・・・千葉真一に何を撮らせても何故かジャパンアクションクラブのプロモPVになってしまうが如く、ジャン=クロード・ヴァン・ダムも、この人が手掛ける映画ってどうしてかみんな名作アーケードゲーム「ストリート・ファイター」実写版化してしまう。

 実際ヴァンダム自身映画版のストファイ出演していましたけれども。
 本作の監督は、ディミトリ・ロゴセティスとありますが、製作総指揮はジャン=クロード・ヴァン・ダムとあり、シリーズ全編にわたって絶対口出ししまくった。

 ちなみにこの1本前の『キックボクサー・リジェネレーション』には、WWEスーパースターのバティスタが出演していた。というか、これは昔ヒットした『キックボクサー』シリーズのリ・ブート版連作であり、ロッキーのシルベスター・スタローンと同じく、さすがにヴァン・ダム自身は主役から若い主人公の指南役になっている次第。ストーリーはまぁ、ほとんど同じなのである(笑)。

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