動員苦戦コロナ後楽園からの夜明けとなれ 新日本BOSJ聖地3日間とも1000人超

 マット界でも長引くコロナ禍であるが、新日本プロレス『BEST OF THE SUPER Jr.29』に新局面だ。今シリーズ初の後楽園ホール大会となった24日、第4試合には米国人の父と日本人の母を持つ日系二世レスラー、ウィーラー・ユウタが登場する。AEWデビューしたばかりながら、ブライアン・ダニエルソンやジョン・モクスリーが所属するユニット「Blackpool Combat Club」の一員、ROHピュア王者に君臨している。

 実況では「リーガルに『行ってこい』と送り出された」ともされた。ブライアンの技であるキャトルミューティレーションも繰り出したユウタは、シートベルトクラッチでBUSHIを仕留める。“コロナ前に戻す”ことを目標とすれば、海外有力選手をブッキングして目先の派手なカードを日本国内のビッグマッチで組むことが求められよう。だけれどもそんなに簡単ではない。とすれば、米国ファンを新日本プロレスワールド(もしくは単発PPV)にまで誘導する物語をいくつも仕掛けておく必要がある。実に面白い過程を日本で見れているのではないか、そう考えるとBOSJも奥深い大会なのだ。

 ユウタ含めて新規ビザ外国人大挙のBOSJは評判が上々だ。第1試合から初出場同士、フランシスコ・アキラとアレックス・ゼインが対峙するなど、新日本によるプッシュも有効となっている。コロナ期間で新日後楽園最大観衆となった24日(1215人)に続き、後楽園3連戦は25日・1104人、26日・1015人と“1000人超”で推移している。

拡大詳細版は5月27日発売の週刊ファイト(6月2日号)に収録されました>