[ファイトクラブ]春休ソロ・シコア人気ネイサン・フレイザーNXT初クリード兄弟海賊退治

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[週刊ファイト5月12日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

■ WWE NXT2.0 Spring Breakin’
日時:5月3日(現地時間 日本WWEネットワーク木曜以降)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center


 番組はプールサイド、金髪がなびきマンディ・ローズか誰かが出てくるのかと思いきや、足が無駄毛の処理してなくて・・・。あれ?と思っていたら新NXTタッグ王者の英国組プリティ・デッドリーではないですか(笑)。これは笑える。日本はGW真っ最中だが、こちらも『スプリング・ブレイキング』特番なのである。


 キャメロン・グライムスのNXT北米王座三つ巴戦、対カーメロ・メイズ、ソロ・シコアからなのだが、これが凄い試合に。そもそもお客さんが最初から「ソロ、ソロ」とシコアを応援している。やっぱりな。本誌は『Stand & Delivery』のド派手なハシゴ戦からシコアの高評価を活字に残してきたが、お客さんも追いついてきたということだ。

 スピィーディな展開にお客さんも沸いて総立ちに。グライムスの必殺ケイブンに、ヘイズがフロントのコード・ブレイカーで迎撃とカウント2.9の攻防もバッチリで、3wayならではのフォールでグライムスがシコアを押さえるのだがお客さんの感情移入を勝ち取った今回のベストマッチであった。


 冒頭がプールサイドからなんで、こりゃもうToxic Attractionのビキニ姿に繋げるのはお約束の番組構成なのだが・・・。

◆NXT女子王者マンディがビキニで醜態!抗争するウェンディのいたずらで自慢のボディが真っ赤に

 NXT女子王者マンディ・ローズが「NXTスプリング・ブレイキン」で抗争するウェンディ・チューのいたずらにより自慢のボディを日焼けマシーンで焼き過ぎて醜態を晒した。マンディが訪れたサロンで自慢のビキニボディを披露しながらマシーンに入って日焼けしていると後から現れたウェンディ・チューにタンニングマシーンの設定を変更されてしまう。するとマンディはジジ・ドリン&ジェイシー・ジェインに指摘されて焼き過ぎに気が付くと「10分で設定したのに」と真っ赤になったビキニ姿で醜態を晒した。その後、ジジ&ジェイシーはビーチで日焼けしながら遊んでいると、再び現れたウェンディとロクサーヌ・ペレス(元ロキシー)にサンダルと車の鍵を奪われてしまい、2人は焼けたビーチ上で裸足のままアチ、アチ、アチのフロリダ海岸でウィンディ&ロクサーヌを追いかける羽目に。これにより次週のNXTではジジ&ジェイシーとウェンディ&ロクサーヌの対戦が決定した。


 いよいよ噂の秘密兵器ネイサン・フレイザーが米NXTでの初試合。セス・ロリンズが3年前に米国に呼んで鍛えたという話は知らなかったなぁ。技のキレ味がピカ一に綺麗である。こりゃ凄い。

 もっとも相手がグレイソン・ウォラーだから光るのだ。実況も技名がわからずinnovative offenceとウェイド・バレットが叫ぶのだが、写真上左の技なんか画面見ながら「うぉ~!」である。最後はフレーザーに味方するチェース大学勢のスプレイでラッパが鳴る攻撃?に気を取られた隙に大技フェニックス・スプラッシュを決めての勝利デビューだ。これからが楽しみである。ただ、グレイソンはいつRAWに出てもオカシクないゾ。長身だし映えるのだ。


 サントス・エスコバ率いるファンタズマ・ファミリーと、イタ公マフィアのトニーD(ディアンジェロ)の和平会談。これ映画『シシリアーノ 裏切りの美学』のパクりじゃないか(笑)。ということで、当然ながら休戦協定なんか嘘。あとで裏切りが起こり、以前はファンタズマ軍がよくやっていたバンで「拉致」するパフォーマンス・センター駐車場のスキットに繋がる。トニーDの新顔の弟分が拉致されてました。続く・・・。
 しかし、ビキニ美女を出したら若い視聴者喜ぶんじゃないかとか、マフィア映画のモチーフまで、なんか作ってる側の頭の中が古い。古すぎる。SmackDownやRAWよりも、イチバン面白いのはNXTと思っているレスリング愛好家が好んで真剣に見るNXT番組なんだが、平均視聴者年齢は62歳というデータもある。それでも裏番組に強力なNBAのプレーオフがあったのに、『スプリング・ブレイキング』の米国内平均視聴者数は661,000、視聴率0.13%だから、日本のお寒い状況とは余りにも桁が違うのだが・・・。
 ただ、ジージー・ドリンの大きなお尻のビキニ・ショットは公開して欲しかったなぁ(笑)。それにしても唐突に(残された)デューク・ハドソンとインディー・ハートウェルのロッカールームのスキットも挿入されるんだが、デクスター・ルミスとペロシャ・ピロッタが解雇されたニュースは本誌のような専門媒体こそ報道済みだが、お茶の間の一般視聴者にはこの(敵対していた)二人の場面、なんのことかさっぱりわからないと思う。もちろんWWEは番組内ではなにも発表しないのだ。


 しかし、ニキータ・ライオンズの売出し焦点で、コーラ・ジェイドと組ませて、おばはん組のナタリア姉御とラッシュ・レジェンドの女子タッグはダメ試合です。何度バスケ界の大物スターと言われようが、ラッシュ・レジェンド下手過ぎ。ナタリアがCallして進行を指揮するしかリング上の動きが覚えられてない。プロレスはタイミングの芸術なのに、いまいち試合運びがわかっていないのだ。
 フィニィシュのコーラちゃんのセントーンも説得力ナシ。軽く小さかろうが戸澤陽のセントーンは完璧なんだがなぁ・・・。


 もうひとつの番組目玉がクリード兄弟とバイキング・レイダースの一騎打ちだ。前半のセグメントで(残された)リーダーのロデリック・ストロングがハッパをかけるんだが、そのロデリックさん、WWEにリリースを申し込んだのに却下される宙ぶらりん状態に。なにしろアンディスピューティド・エラの3人はAEWで大活躍中、奥さんのマリーナ・シェイファーもAEWとなれば居場所がない。まして鈴木秀樹に続いてマルコム・ビベンズも解雇でダイヤモンド・マインドは有名無実になっている。


 迫力あって良かった。ケツどうするのかの興味もあったカードなのだが、フィニッシュは黒フードのロデリックが膝蹴りを食らわす加勢をすることで、ジュリアスがエリックにスライディングDが決まる。売出し中のクリード兄弟の勝利にするんだが、バイキング・レイダースにも”言い訳”を作った格好になろう。ただ、そんな加勢なんか必要ないとクリード兄弟がロデリックと揉めるのだ。嗚呼! やはり解体の方向のようである。ロデリックは飼い殺しリストなのだろうか。

◆現地放送版とWWEネットワーク正規版のエンディングが違う?問題徹底追及!

 さて、問題のメイン、ブロン・ブレイカーのNXT王座防衛戦、対ジョー・ゲイシー戦である。なにしろWWEネットワークは時間も表示されるんだが、1時間28分しかない。だいたい、完全なCMカットはそのままカットまではわかるんだが、実況陣が「picture in pictureです」と言った箇所は、普通はWWEネットワーク版は切らずに放送するのだが、今回は正規版でも切ってしまっている。AEWで鈴木みのるとサモア・ジョーがボコボコに殴り合ったカードなんか、「そんな制約知ったこっちゃない」とFITE TV版では激しくやり合っていたのだが・・・。

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