MLWマイクロマン驚愕 Aハマーストーン防衛JファトゥMクリューガー

photo by George Napolitano

■ MLW Intimidation Games
現地TVテーピング収録:3月31日(木)、4月1日(昼金=アズテカ・アンダーグラウンド名義)
会場:米テキサス州ダラス Gilley’s


 今回の放送回は、アレンツ、ミニ・アビズモ・ネグロ、ジーノ・メディーナ w/ガングレルのヒール軍に対して、マイクロマン、アラミス、KCナーバロのルチャ色の6人タッグ戦が新鮮だ。なんといっても小人のマイクロマンが凄すぎ。前半は寄ってたかって酷いことされて、キツいバンプばかり取らされてハラハラさせるんだが・・・。

 カムバックは、なんかヨシヒコを生身の選手がやっているというか・・・こりゃ、お客さんも感情移入しまくりである。なんか試合はヒール軍が勝っちゃたと記憶するんだが、はっきり言ってどうでもいい。マイクロンマン、覚えておくように。素晴らしい!


 今回の1時間番組は2試合だけ。アレキサンダー・ハマーストーンの世界王座防衛戦、三つ巴の「インティミデーション・ゲーム」である。南アフリカ出身のライバル、マッズ・クリューガーとは、40名参加のBattle Riotでも最後まで残った二人だ。さらに忘れもしない、819日政権だったヤコブ・ファトゥを倒してハマーストーンが二冠王になった激闘は、未だアメプロ通には語り継がれている。悪のリチャード・ホリデイが勝手に実況席に座りヘッドセットを取り上げて、この試合は俺の担当とうそぶく箇所からなんだが、さっそくハマーストーンがボコって実況させないところからゴングが鳴った。


 全米にデブ型のサモア系は増殖の一方だが、その中では(多分)もっとも小柄ながら、明らかに最も動けて飛べるファトゥ、徹底的に暴れまくるブロウラーのクリューガー、そしてパワーがピカ一の上にストロング・スタイルがやれるハマーストーンと、3人の個性がうまくミックスされており、WWEともAEWとも違うMLWのカラーが良く出ている。


 長身大型のクリューガーまで飛ぶのかと、このド迫力の重圧感は日本のプロレスでも出せない。お目にかかれない見ごたえ十分の攻防である。ちなみに、試合前の映像紹介の際に、MLW歴代世界王者の写真が出てくるのだが、当然ながら初代王者は小島聡である。つい先日のノアの『WRESTLE UNIVERSE presents MAJESTIC 2022』両国国技館大会には「X」として参戦した。


 ハマーストーンも豪快に飛ぶ。このサイズ感は日本のプロレスを見たあとだと際立って見える。また、現地ダラスにジョージ・ナポリターノ記者を派遣している本誌は、実際の会場収録順も知っているのだが、ルチャのトリオ戦のあとに、これで番組を締めたのもよく考えてあった。
 テーブルでなく厚めのべニア板がコーナーに立てかけられ、そこにクリューガーを突っ込ませてたあと、ハマーストーンが必殺のナイトメア・ペンドラムを決めて1,2,3フォール、王座防衛を果たしている。

 番組としては、さらにバックステージで横たわるファトゥをカメラが捕え、そこにバティスタ666や、マッチメイカー役のシーザー・デュラン、さらにもう一人のマスクマンが次の抗争を予告。死体のようになっているファトゥを3人がまたいで行く絵をエンディングにしていた。


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