[ファイトクラブ]AEWサンダー・ロサ金網流血D.M.D.から王座奪取!ハーディズ始動

[週刊ファイト3月24日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼AEWサンダー・ロサ金網流血D.M.D.から王座奪取!ハーディズ始動
 (c) AEW 編集部編

■ AEW Dynamite: St. Patrick’s Day Slam
日時:3月16日(現地時間)
会場:米テキサス州サンアントニオ フリーマン・コロシアム

 今回はニュースになるので、番組トリのメイン女子金網王座戦から紹介する。なんといっても地元のサンアントニオで、サンダー・ロサが戴冠だ。お客さんも大喜び。内容も素晴らしく、1年前の伝説の大流血戦から最高のクライマックスを迎えた。


 全員女性のマリアッチ楽団演奏にて、テキサス旗を広げたサンダー・ロサの入場である。もうこれでお客さんのハートはがっちり掴んだ。

 1年前も「聖パトリック日の惨劇」と称せられ、しかも今回は外部介入の出来ない金網戦。さらに本当にそれを守ったのだから、どういう内容になるかはお約束である。最初にDr.ブリット・ベイカーD.M.D.が、あとからロサも流血してのダブル・ジュース戦だ。AEWはやり過ぎの批判はあるのだが、南部プロレス継承であり、場所もテキサス州なんだからアリである。期待通りにやってくれたのだった。


 ロサのメイクはダービー・アレンと同じく「メキシコ死者の日」がモチーフなので、本来は顔半分だけが骸骨なんだが、今回は流血戦なので全部を白塗りにしてきた。そしてD.M.D.がリング下から取り出すのだが、スチール・チェアの数も半端なく多い。

 歯医者ギミックは本物であり、大学院で博士課程も修了しているインテリ才女なんだが、根性あることはすでに何度も証明してきたこと。今回もチェアのピラミッドを作り、プロレス文法に則って自分が突っ込むspotやりました。あっぱれである。


 近年の新日プロでうんざりする程、恒例化しているレフェリー・バンプ。あれもこれも仕事で見る必要のある記者には「いい加減にしてくれ」なんだが、ここでも最初のレフェリーがKOされてしまい、その間ロサのフォールは3カウントどころか、お客は10まで数える場面も。よってオーブリー・エドワーズ女史に交代となる。3人の女子戦士が檻の中となり、これで役者が揃った。そしてもうひとつのお約束、画鋲袋をブリットが持ち出し、このチクリ地獄は両者ともにバンプするのだ。はい、女子がやるんです。ベイカーの必殺ロックジョーも白手袋をブーツから出して見舞うのだが、ロサは噛みついて逃れた。
 そして画鋲の上にファイヤー・サンダー・ドライバーが決まる。文句ナシの3カウントである。

 新AEW世界女子王者サンダー・ロサ、感動のフィナーレであった。


 計画がくるくる変わってしまうWWEを尻目に、ハングマン・ペイジの世界王座といい、1年越しの大河ドラマの完結編。AEWはファンの感情を揺さぶっている。これがプロレスの醍醐味なのだ。

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