Rampageルチャ兄弟FTRタッグ至宝戦!タズ息子Hook戦慄デビュー

photo by George Napolitano

■ AEW Rampage
日時:12月10日(現地時間 録画番組)
会場:米ニューヨーク州 ロングアイランド UBSアリーナ(旧ナッソー・コロシアム)


 現地水曜夜のDynamite生中継に続いての3時間目、会場実際は最初に番組Dark用の収録があったから長い5時間興行の4時間目になったのだが、Rampageが解禁放送となった。Dynamiteに続いて本誌ジョージ・ナポリターノ記者を派遣しているので自前写真になる。

 現地ではSmackDownが終わった東部時間夜10時からなので、第1試合が非常に重要なのだ。ここに持ってきたのはもう定番になったルチャ兄弟とFTRの対決である。初遭遇の時こそ、いくらアメリカン・タッグの代名詞FTRといえども、ちょっとルチャのリズムに合ってない箇所も散見されたものだが、さすがに何度もやっていくうちにどんどん純度が高くなるものだ。このカードは現地12・4『AAA トリプレマニアレヒア2021』でも対決しており、その際はAAA世界タッグ王座戦、こちらはルチャ兄弟の保持するAEW世界タッグ王座戦である。


 目まぐるしいスピードで展開する攻防は、とてもメモなんか取れない。これはもう、FITE TVで見て下さいだけであって、シングル戦に関しては好みの問題も大きいので、「日本のプロレスが世界一」との信奉者がいることを否定しないが、タッグに関しては専門の職人がやるアメプロは格段にレベルが違う。ましてこのカードなら、間違いなく世界最高峰のタッグ戦が提供されているのだ。FTRの参謀タリー・ブランチャードがレイ・フェニックスに殴られるspotを挟み、会場は”This is AWESOME”の大合唱になっていく。現地記者からの報告でも、全5時間の大会でイチバン沸いたのはこのカードと報告来ていたが、確かにテレビ画面からもそれは確認出来た。


 4人が殴り合うspot(上中央)にせよ、滑稽ではあるのだが決して展開ロジックが破綻しているわけではない。そこがこのカードの凄いところなのだ。最後は合体技(下中央)が決まりルチャ兄弟の王座防衛となっている。凄いものを魅せてくれた。


 Dynamite番組内の仕込みでヒール軍(ナイラ・ローズ w/ビッキー・ゲレロ、ザ・バニー&ペネロピ・フォード)から、ルビーSOHOに「お前なんか友達いないだろう」と突っ込まれている。タイ・コンティとアナ・ジェイが来て乱闘になっていたから、そこからの女子6人タッグになった。実際は、同じ日に全部やってるのだが・・・(笑)。

 写真だけ見たら手を挙げているベビーフェイスが勝ったのかと思うかもだが、実際は例によってブラスナックル(メリケンサック)をビッキーから受け取ったバニーがアナを殴り、ナイラのビースト・ボムが決まるフィニッシュ。右写真のように「お前ら泣きべそかいてる」のポーズで引き上げたのがヒール軍だ。それにしても、受け役場面含めてバニーがどんどんうまくなっている。単なるマネージャー役ではなく、選手としてきっちり出来ている発見はあった。


 誰もが驚いたのがタズの息子HOOKの戦慄のデビュー戦である。Darkとかではやってたのかもだが、本隊Dynamiteでは、テレビ画面にこそタズ軍の末端というか、後ろに何度も出てきており、あの顔のタズの息子なのにハンサムじゃないかとは本誌も記していたが、まさかこんなに出来る選手とは予想してなかった。相手はフエゴ・デル・ソルである。

 親父譲りの柔道技でポンポン投げて、最後は当然のタズミッション裸締め一本勝ちである。元WWEの誰それ投入とかも刺激的だが、もっと凄いのは自前で育てた秘密兵器新人の登場であることは述べるまでもない。AEW恐るべしなのだった。


 メインを締めるのはまたもアダム・コール。「ベイ、ベイ」の大合唱である。Dynamite放送回でトレントの復帰があったので、ロッキー・ロメロ含めてベストフレンズが揃ったことになり、一方のスーパークリックにはボビー・フィッシュも加わって人数も合ったところでのシングル戦トリ抜擢はウィーラー・ユウタである。セコンドに付くオレンジ・キャシディを真似て足ちょんちょんをやって馬鹿にしたりを挟みつつ、ラストショットが決った。

 それだけでは終わらず、コールが得意のパナマ・サンライズをやるとみせかけて、実際はローブローを見舞うとか、実によく練られている。ヒールの戦法なのだ。最後は復帰したばかりのトレントにトリプルBTEトリガーが炸裂、手荒い歓迎儀式となったのであった。


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