[週刊ファイト11月4日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼魔物が棲むG1
本年大会をプチ総括!高山善廣長期欠場G1 CLIMAX 14大阪大会回顧
photo & text by 西尾智幸 +編集部写真
・魔物が棲むG1とは?
今年も例外なく内藤哲也開幕戦負傷欠場、飯伏幸太も決勝脱臼
・更に2021は飯伏自身も魔物が憑いていたかと思うくらいの欠場
・初の一眼レフデジカメで撮影したG1が2004年
・たかが17年前と思ったが、されど17年だった!
・全盛期の天山広吉はまだチャラい棚橋弘至と対峙
・同じく全盛期の永田裕志は最強の外敵天龍源一郎に勝利
・高山善廣が脳梗塞で倒れた佐々木健介との試合
・武道館でサプライズ登場した柴田勝頼が中邑真輔と24歳対決
・来年1月東京ドームで飯伏と柴田が復活なれば特別なお年玉に
本年G1ちょい総括!高山善廣長期欠場G1 CLIMAX 14大阪大会回顧
『魔物が棲む』と言われるG1が今年も終わった。
開幕戦初日で、いきなり優勝候補の1人である飯伏幸太が伏兵・高橋裕二郎に負ける番狂わせ。ここまでは開幕戦あるあるだが、同じく本命視されていた内藤哲也が、初戦にてザック・セイバーjr.の関節地獄に、左ひざをクラッシュ。それ以降は完全に戦線離脱となった。
神戸は、現IWGP世界王者の鷹木信悟とのロスインゴ対決が組まれていたが、それもお流れとなり、がっかりしたファンも多いだろう。
Aブロックは、混戦の中、出鼻をくじかれた飯伏がその後の追い上げで優勝戦へコマを進め、Bブロックはオカダ・カズチカとジェフ・コブが無敗のまま走り、最後に タマ・トンガに黒星をつけられたオカダと白星街道まっしぐらのコブが直接対決し、オカダが決勝へ。
ここのところ、沈んでいたオカダがこのG1の大舞台で、存在価値を示すいいチャンスだったが、“魔物”はそれを許さなかった。
優勝は出来たものの、対戦相手の飯伏がフェニックススプラッシュを自爆した際、右肩の脱臼骨折し、G1史上初のレフェリー・ストップという、残念且つ後味の悪いものになった。
飯伏は、7月にも、誤嚥性肺炎により2ヶ月欠場し、G1に向けて復活したばかり。先入観かもしれないが、神戸大会でも、肺への負担を考え、動きがいつもほど常に機敏ではないように思え、要所要所でスイッチを入れているように思えた。決勝では、後遺症も落ち着いてきたのかと思えたが、今度は脱臼骨折・・・後日、またも全治2ヶ月と発表された。今年は、飯伏自身にも魔物が憑りついていたのか? 理想は、東京ドーム大会で復帰し、1・4がオカダのIWGP世界挑戦だとしても、1・5はこの浮かばれなかったカードの再戦も行って欲しいものである。
公式戦全体としても、極端に試合をぶっ壊すほどの乱入もなかったし、好勝負も多かったと思う。ただ、US王者の棚橋弘至など、タイトルホルダーの多くが残念過ぎる結果で終わった違和感はあったが、まあ魔物が棲んでいるんだから、これでいいのだ! という感じだろうか?!
次コーナーに行く前に、各地で行われたG1公式戦の熱戦の模様をお届け!(広島は初公開)
17年前のG1 CLIMAX 14大阪大会プレイバックから見えたもの
ぶっちゃけ、今年のG1を総括しようと編集部でなったが、正直本格的な総括は、TERUZ記者にお任せしたほうが上手くまとめて貰える(笑)。
▼G1総括 リアルとキワモノ 希望と危うさ 創立50周年キングダムへの狂想曲 新日本
https://miruhon.net/189826
だったら、違う何かでG1にちなめないかと考えた結果、初めて一眼レフのデジカメで撮影したG1が2004年の大阪大会だったなぁと思い出し、改めて写真を見直してみた。
自分の中では、たかが17年前だしと思ったが、でも見直すと、されど17年であった。それを感じたまま書いてみたい。
ちなみに、この日は大会第2戦目であった。
■ 新日本プロレス G1 CLIMAX 14
日時:2004年8月8日
会場:大阪府立体育会館
観衆:6400人(超満員=主催者発表)
まず、リーグ参加選手による入場式のシーンであるが、まだ遅れてくる客が多少いたにしろ、リングサイド、2階席に空席が目立ち、「超満員」は単なる見栄っ張りである(笑)。最近はそれなりの数字で各団体発表しているので、4年前の新日で府立が札止めになった時が5500人程なので、6400人は無理がある。せいぜい4000~4500人がイイとこだろう。
まあ、どことは言わないが、他団体では1000人程度しか入ってなくても、3倍の3000人と発表したこともあり、もう犯罪級の見栄っ張りである(笑)。
しかし、当時はどこも昭和のなごりで、水増しが当たり前、それもプロレスの一部(笑)。
昭和の頃は、後楽園で3200人、旧大阪府立9000人などという発表が普通にあったし・・・。
当時、消防法がなかったから、立ち見もパンパンに入れていたのは確かだが、それにしてもねえ(笑)。まあ、17年前でも、まだそんな時代でもあった。
では、公式リーグを見て行きましょう!
<第2試合/「G1 CLIMAX14」Aブロック公式戦>
○鈴木みのる
13分34秒 卍固め
●ブルー・ウルフ
まず、みのるが今なお変わらず活躍しているのが、凄いなぁと感心する。ウルフをもうご存知ない方もおられるだろうが、あの元横綱・朝青龍の実兄である。この大会の1年半後には新日は退団している。
<第3試合/「G1 CLIMAX 14」Bブロック公式戦>
○西村修
14分03秒 エビ固め
●金本浩二
写真を見る限り、金本がわりと攻めてるんだが、この頃(今もなごりアリかな?)基本的にはジュニア戦士は、ヘビー級の選手には勝てないという慣習的なものがあったが、今は選手がチビっこ化して、ヘビー級戦線で闘っている選手自体、100キロ以下も沢山いるので、そういう壁はもういらないと思う。最後は、金本がアンクルホールドを切り返されて、エビに固められる。
<第4試合/「G1 CLIMAX 14」Bブロック公式戦>
○天山広吉
14分03秒 アナコンダバイス
●棚橋弘至
最終的には、この両選手が決勝で再びぶつかる。A・Bブロック上位者が更にトーナメントでぶつかるという今とは違う方式。この頃が天山の全盛期。第13回、14回、16回とG1優勝を果たしている。しかし、タナは、まだチャラいですね(笑)。
<第5試合/「G1 CLIMAX 14」Aブロック公式戦>
○蝶野正洋
12分57秒 体固め
●吉江豊
蝶野は、金髪だった時代。一般的には、年末にビンタをする人ってイメージでしょうが、今年はその番組もなくなってしまったのは残念。吉江は2度ほど、記者の営む店に、チケットを手売りしに来たが、今も元気かな?
<第6試合/「G1 CLIMAX 14」Bブロック公式戦>
○中西学
7分40秒 アルゼンチンバックブリーカー
●真壁刀義