NXT2.0新鋭6選手投入Mローズ黒トマソ・チャンパ新王者InDex結婚

©2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.


 いよいよパフォーマンス・センターの改修工事が終了、少し広くなってLIVE中継に戻っただけでなくリングポストもレインボー・カラーに塗り替えられて「2.0」バージョンの新装開店である。もっとも、ビンス・マクマホン、ブルース・プリチャード、ケビン・ダンらのコネチカット州本社の首脳陣が直接介入してきた情報以下、「俺たちの愛する(別世界だった)NXTが改悪になるかも」と不安視もされていた。
 実際、直前のSNSでサモア・ジョーのケガを理由にした王座返上をSNS発表。発表されていたFatal 4 way戦が次期挑戦者選出から新王者決定戦になることも告知済みではあったのだが、やはり一筋縄ではいかない。カイル・オライリーが”ロッカールームで襲われた”ということにして、新人のヴォン・ワグナー(ウェイン・ブルームの息子)が替わり出場と当日番組内表明になり、強引かつ無茶なことを・・・まぁ、じっくり見ていこう。


 その4 way戦に出場するLAナイトと、今宵デビュー戦となるブロン・ブレイカー(リック・スタイナーの息子)が記念すべき第一試合って、やはりビックリには違いない。そしてなんと、その新人ブレイカーがパワースラムを決めていきなりベテランに勝利。どんどん新しい選手を投入するとの新番組の意思表明である。


 続いても新顔ブルックス・ジェンセンが、ジョシュ・ブリッグスと組んでのお披露目。職人インぺリアム(ファビアン・アイクナー&マーセル・バーテル)が相手を務め、前半に新顔組が攻防やれてるところを魅せるのだ。

 こちらはタッグ歴の長さからもさすがにアイクナーの雪崩式スープレックスが決まるのだが、何百人といるらしいパフォーマンス・センターの練習生というか、給料は貰っている所属にはなるがテレビに使われてなかった人材をどんどん紹介していくというなら、これは悪く言ってはいけないことになる。


 Hit Rowの紅一点B-FABも選手であり初めて試合もやりますと、これまたよく知らないまま出てきた覆面のカトリーナ・コルテスにネックブリーカーを見舞う短いシングル戦も挿入。短いので評価不能なんだが、当然ファンタズモ軍が出てきてエレクトラ・ロペスとスペイン語混じりでやり合うお約束に。


 なぜか前週のサントス・エスコバ戦の際にはブレイクアウト・トーナメント優勝が実況で触れられなかったカーメロ・へイズなのだが、今回はスターダム上谷沙弥みたいに「俺がNXTの未来」とTシャツにも書いてあって・・・(笑)。「仲間を連れてきた」とこれまた初の披露になる黒人のトリック・ウィリアムスを紹介。そこに長身デューク・ハドソンが来て、「お前はラッキーだっただけ」となじるんだが、二人でボコることになるセグメントが挿入された。


 なんか昔のユーリズミックスの♪Sweet Dreamsのイントロをパクったような入場曲のジジ・ドリン&ジェイシー・ジェインに、最小ケイシー・カタンザーロ&ケイデン・カーターの、実際に仲がいいが強調されるコンビのタッグ戦が始まり、そこにマンディ・ローズが出てきてアメリカン忍者を襲うので、とりあえずタッグ戦は反則裁定になるという・・・。
 金髪から黒髪、黒のコスチュームになったイメチェンのマンディ、つけまつげエクステンションが長くなり、目の周りのメイクがビジュアル系歌謡メタル、ヴェルサイユのHIZAKIみたいと思ったのは本誌だけなのか?

 串刺しドロップキックで大切なお顔をフェイスマスク姿にした因縁のサレイが出てきて、そのまま6人タッグになります。


 RAWの24/7王座セグメントにも起用されるチビ助ドレイク・マベリックだが、ここではリッチ・ホランドのノーザン・グリットの餌食になるやられ役でした。


 アマレス出身でダイヤモンド・マイン所属のクリード兄弟、よろしいかと。ダン・ジャーモン&トレバー・スケリーを痛めつける試合デザインで、少なくとも五輪125キロ級金メダルのゲイブル・スティーブンソンより個性がある。『サマースラム』に紹介されていた時、もう一人の女子選手の方が目立っていたからなぁ。こっちのアマレス兄弟は大きいのがブルータス、競技の実績が凄いのがジュリアスだけど、さて、どっちが使いものになるか。大学在学中のスティーブンソン君含めて・・・。


 さて、さてのFatal 4 way戦、実況は当然ながら第1試合で負けたLAナイトを「この試合では気合が違う」とか持ち上げるんだが、さすがにここで勝ったらオカシイ。もっとも、イイお仕事ぶりでこのカードを成立させた貢献者なのだが・・・。

 新人抜擢の大型ヴォン・ワグナーも、これまたいきなりNXT王者というのは荷が重すぎる。ということで、新王座決定戦はあるべき帰結へと向かうのであった。

 そう、 fairytale endingが文字通りのフェアリーテイル・エンディングになるのである。


 番組トリは結婚式にしましたか。途中のセグメントではダミアン・プリーストも来ていたし、なによりRAWに行ったというか戻ったTHE WAYのオースチン・セオリーも戻ってきていたのは嬉しいこと。また、リング上の席数があるから全員なんか無理なのに、日本人所属選手も皆さん出ていたのは喜ばしいことかと。インディ・ハートウェルはオーストラリア出身なので、デクスター・ルミスとは国際結婚になるのである。

■ WWE NXT
日時:9月14日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center

◆“太陽の戦士”サレイらがマンディ・ローズ組と6人タッグ戦:敗戦も「まだ終わっていない!」

 “太陽の戦士”サレイが6人タッグ戦で対戦したNXT出戻りマンディ・ローズに圧倒されて敗戦となるも「まだ終わっていない!」と闘志を燃やした。ケイシー・カタンザーロ&ケイデン・カーターが先週のNXTで襲撃されたジジ・ドリン&ジェイシー・ジェインとタッグ戦で激突すると、試合途中に乱入した容貌変身のマンディがケイシーを妨害して反則裁定となった。試合後もマンディが3人掛かりでケイシー&ケイデンに暴行を続けると、救出に現れたサレイがマンディら3人をリング外に蹴散らして6人タッグ戦に突入。

 サレイは「いくぞ」と叫びながらスピンキックやミサイルドロップキックでジジに攻め込むと、終盤には対峙したマンディに「カモーン」と挑発したが、逆にマンディの打撃を食らって劣勢となってしまう。このピンチにケイデンがスーパーキックをマンディに放ってサレイを救ったが、最後はケイデンがマンディのジャンピング・ニーを食らって3カウント。サレイはマンディ相手に6人タッグ戦で無念の敗戦となったが、試合後には「サレイはまだ終わっていない!」と自身のツイッターに英語で投稿して闘志を燃やした。

◆次週のNXTクルーザー級王座戦KUSHIDA vs.ロデリック・ストロング

 王者KUSHIDAが対峙したロデリック・ストロングに「準備ができたぞ」と言い放って一度は流れたNXTクルーザー級王座戦が次週のNXTで決定した。ダイヤモンド・マインのクリード兄弟(withストロング&ハチマン&マルコム・ビベンス&アイビー・ナイル)が対戦したダン・ジャーモン&トレバー・スケリーを破って2連勝を飾ると、試合後にはビベンスが筋肉女アイビー・ナイルのチーム加入を発表した。
 するとそこへ因縁を持つNXTクルーザー級王者KUSHIDAが現れると「ビベンスはしゃべりすぎだ。ロデリック、俺は対戦する準備ができたぞ」と一度は流れた王座戦に言及すると、ビベンスの提案で2人の王座戦が次週のNXTで決定した。その後、KUSHIDAは自身のツイッターで「僕は自分に満足したことがないし、常に学んで成長することが必要だ。それがWWEに来た理由。僕の実力を再び証明する時がきた。次週のNXTが待ち遠しいぜ」と王座戦に意気込むと、ハチマンは「お元気そうで良かったです。来週お会いしましょう」と投稿した。

◆紫雷イオ、イケメン二郎らが結婚式に出席「とってもユニーク」「素晴らしい夜だった」

 紫雷イオ、イケメン二郎、KUSHIDA、サレイらがデクスター・ルミス&インディ・ハートウェルの結婚式に出席した。NXTのリング上で結婚式が始まると新婦に付いたジョニー・ガルガノが「誰が指輪を持っているんだ」と騒ぎ出した。すると突如立ち上がったイケメン二郎が「イェーイ」と広げたフルーツ柄ジャケットから指輪ケースを取り出すと会場に“イケメン”チャントが鳴り響いた。
 さらにこれまで言葉を発しなかったルミスが”I do”(誓います)と声を出して誓いを立てて指輪の交換すると、最後は皆に祝福される中で2人が誓いのキスを交わした。この結婚式にイオは「今日、アメリカで初めて結婚式に出席したが、とってもユニークなものだった。いつまでも幸せに」と自身のツイッターに英語で投稿すれば、イケメン二郎も「とても素晴らしい夜だった!」と結婚式を含むNXTに関して投稿した。

 この種のプロレス番組内結婚式、大概は「この世はマスカレード、仮面を着けた魂たちが踊る舞踏会」となって大乱闘に発展するオチなのだが、神父さんがデクスターに気絶させられあわやのティーズがあるものの、自身も職場結婚でR指定のエッジと結ばれたべス・フェニックス解説員が替わりを務めることで、意外にも(失礼)めでたくKISSのHappy Endingとなるのであった。
 面白かったからこれはアリだ。こうして新装開店のNXT初回は新顔の大量投入からトマソ・チャンパ新王者、そして結婚式とバラエティに富んでおり、広告主にとって重要な18-49歳のデモグラフィック視聴率は0.21%と前週比で50%もの大幅ジャンプ。平均視聴者数も770,000と、前週から約17万人=28.1%増加を記録している。


※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
▼ISPWリキシSgt.スローター顔見世ヌンジオJストーンHLモーガン元気

[ファイトクラブ]ISPWリキシSgt.スローター顔見世ヌンジオJストーンHLモーガン元気

※500円電子書籍e-bookで読む(カード決済ダウンロード即刻、銀行振込対応)
’21年09月23日号米現地取材3大会ISPW,WWE-MSG,AEW鈴木軍 スターダム都内集中 ノアN1