我が子ジャックを情け容赦なく叩き潰した悪魔親父ヴァンヴェール・ネグロはしかし試合終了後に客席から呼び寄せて紹介した6歳の最年少選手に対しては、心からの慈愛を以て遇した。
我が国の集団を束ねるリーダーの気質として他者のプライバシーには極力触れたがらない、密な人間関係を避けたがる傾向が近年特に増加傾向にある。面倒に巻き込まれたくない荷物を背負いたくないといった自己防衛本能が嵩じた結果なのだろうが、違和感を抱き続けて来た。ひとくちに言って、懐が浅すぎはしないか。そんな肝の小さい懐の浅い人がいまどきはリーダーになれてしまうのか。違和感しかないし、そんな頼りがいのない人に記者はついていけない。それゆえヴァンヴェール・ネグロの心の叫びが響いた。まだこの世にこんなに熱く無骨な魂の男が存在していたのかという驚きと嬉しさ。
かくもいまどき珍しくも情に熱い男が主宰する団体のプロレスが、面白くないわけがない。そしていままさに、世にも稀なる男がけん引するそのことこそがここにしかないここでしか見れない唯一無二のルチャの団体の強烈なる個性であり売り物となる。
息子とふたりでLUCHALIBRE×PRO WRESTLING MY WAYを立ち上げたのは昨年11月のこと。選手も団体もまだまだ若いがなによりもこの場所には閉塞感がないことが大きい。
大会開催前夜、現場に前乗りし、MYWAYの選手の練習風景を撮影した。練習は深夜に及んだ。
覆面選手が全員ノーマスクで映っている写真なので公開は控えるが、マスクを着用されていてもちょっと出せないレベルの凄まじさがあった。
ネグロトレーナーの指導はひたすら厳しく一切の甘えもごまかしも許されなかった。
この男は鬼か悪魔か或いは天使か。
地上に叩き落とされた堕天使か。
この日の博多は午前中の雨が上がるや気温が急激に上昇という猛暑日に。観客はルチャ馬鹿男たちの情熱燃えさかるプロレスを見た。
試合中クラブのように会場に音楽が流され、ライティングがさながら猫の目の如くカラフルに変化する。
その色の変化に既視感を覚えて記憶の糸を辿って行ったところたぐりよせたのは・・・
「サスペリア」(笑)
やはりここは悪魔の巣窟か?
■ LUCHALIBRE×PRO WRESTLING MY WAY BATTLE SCOPE Vol.2
日時:2021・7・04 13:00
会場:MY WAY博多道場
<第三試合 究極親子喧嘩>
◯ヴァンヴェール・ネグロ
17分55秒 ラストライド
●ヴァンヴェール・ジャック
<第二試合>
△エル・ファルコ
※選手乱入で試合中断
△ユーセー・エストレージャ
再試合
ユーセー・エストレージャ ◯ウラカン・マリーノ
17分26秒 不知火
エル・ファルコ ●SYOUKI
<第一試合 ウラカン・マリーノ復帰戦>
ウラカン・マリーノ
9分01秒 ノーコンテスト
SYOUKI
※詳細記事はファイトクラブ公開、拡大版は金曜9日発売の週刊ファイト7月15日号に収録
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