UFC 262:ライト級新王者は・・・オリベイラ! 1RのピンチをしのいでチャンドラーをKO

(C)UFC

 日本時間5月16日(日)、アメリカ・テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターを舞台にUFC 262が開催され、メインイベントでチャールズ・オリベイラとマイケル・チャンドラーがライト級王座をかけて対戦した。第1ラウンドはチャンドラーが早くから攻撃を組み立てて試合をリードし、ラウンド中盤には強打でオリベイラをダウンさせてパウンドを浴びせていったが、必死の防御で応戦したオリベイラが逃げ切る。インターバルで若干の休息と落ち着きを得たオリベイラは第2ラウンド開始直後に強烈な一撃でチャンドラーをノックダウンし、追い打ちをかけたところにレフェリーが止めに入って万事休す。ハビブ・ヌルマゴメドフの引退によって返上されたライト級王座はオリベイラの手に渡り、新チャンピオンが誕生した。セミメインイベントでトニー・ファーガソンとベニール・ダリウシュが対戦するライト級マッチが行われた。序盤はファーガソンが関節技を決めにかかるシーンもあったものの、試合は終始、ダリウシュが主導権を握る格好で進み、フルラウンドにもつれ込んだ末、ユナニマス判定でダリウシュに軍配が上がっている。

■ UFC 262:オリベイラ vs. チャンドラー
日時:現地時間2021年5月15日(土)、日本時間16日(日)
会場:アメリカ・テキサス州ヒューストン/トヨタ・センター

【メインイベント】
<ライト級タイトルマッチ>
○チャールズ・オリベイラ
 2ラウンド(0分19秒)TKO
●マイケル・チャンドラー

チャールズ・オリベイラ

「今は頭の中がめちゃくちゃで、いろんな感情が渦巻いている。ここまで本当にたくさんのことがあって、やっとここに来られた・・・。飢えに直面したことは一度もなく、父は俺たちに必ず食事をさせてくれていたけど、それでもやりたいことはたくさんあったし、できないこともたくさんあった。母と父はいつも自分のこと、兄弟のことを信じてくれていた。がんばれと言ってくれた。いろんなことを経験して今があるし、振り返ってみれば、自分たちが乗り越えてきたすべてのことを思い出す。モンスターみたいな人たちと一緒にここまでやってきた。9連勝して、毎回、ノックアウトかサブミッションで決めていて、やっとここまできたね。神様の思し召しに感謝するしかない。本当にありがたく思っている。モチベーションはいろいろある。別の車もほしいし、チャンピオンにもなりたいし、記録も更新したい。UFCに来た時、たくさんの人が俺をヤバイやつだと言ってくれたし、世界一になりたくて、新記録の樹立もしたかった。今は一番のフィニッシャーになれたし、ファイトボーナス獲得では2位だ。ライト級王者になって、今日は歴史に名を刻んだ。このベルトを巻いたブラジル人としてはたぶん自分が2人目だと思うんだけど、ここから歴史を作っていく。家を出る前に、娘から頼まれたんだ。ベルトを持って帰ってきてねって。娘と約束したし、たくさんの人たちと約束したから、それを守る。自分を信じてくれたみんなに感謝したい。これから家に戻って、トレーニングを続けていく。大変だった。楽になるはずなんてない。トニー・ファーガソンとの試合についてたくさん話してきた。トップ5と対戦するチャンスがほしいと言ったら、5日前のオファーがあった。俺が彼に何をしたかはみんなが知っている通りだし、彼はモンスターで、世界中の尊敬を集めるにふさわしい人。今週、話す機会があって、彼のことを心から尊敬していると思った。そして今回はマイケル・チャンドラーというまたもう1人のタフな相手だったから、大変だったし、簡単なんてもんじゃない。ギロチンを仕掛けられたし、うまくアジャストされてしまったけど、“気を失いそうだけど、タップはしない”と言ったんだ。そうしたら放してくれた。相手の背中を取って、少しホールドしたかったけど、相手にペースがあったし、かなりプッシュしてきた。それでも、こっちはまだ立っていられた。ラウンド間に腰を下ろしたとき、コーチから、息をしろ、続けていけ、落ち着いて行くんだ、と言われた。戻ったときには自分の腕がヘビーだったし、相手に当たれば、彼もきっとそれを感じるはずだと思った。勝利は俺たちのものだと思っていたし、あきらめるつもりなんてまったくなかった。神様は自分に対応できること以上のものは与えてくれない。難しいことだとは思っていた。父からは“神様はおまえをライオンの巣窟に放り込むだろうけど、信じろ。必ずやり遂げるんだ”と言われていた。それをやり遂げたんだ。自分がすべきことは感謝の気持ちを伝えること。神にも、家族にも、チーム、ブラジル、それから世界中に感謝しないとね。この1週間、みんなが俺の健闘を祈り、祝福し、会いたがってくれた。俺を信じてくれたすべてのみんなへ、ついにやったぜ。自分が主役になる日はきっとくると信じていた。これまでの自分の時代だと思ったことはあるけど、でもまだタイミングが違って、あれは神の時代だった。それを学んだときに、神様が示してくれたんだ。あきらめるなんて一度も考えたことがない。ずっと信じていた。チャンピオンになるためにUFCに来たし、いずれ自分の時代が来ると。それが今だ」

【セミメインイベント】
<ライト級マッチ>
○ベニール・ダリウシュ
 判定3-0(27-30、27-30、27-30)
●トニー・ファーガソン

ベニール・ダリウシュ
「深く掘り下げなければならなかった部分はゲームプランにこだわること。ワイルドにいきたかったんだ。スピードに関しては感触が良かったし、パワーも自分の方がいいと思っていたから、激しく行こうとしたんだけど、そこで思い出したんだ。自分がチャンピオンになりたいってことをね。ボーナス狙いのファイターになりたいわけじゃない。実際はファンのおかげでもある。みんなが相手の名前を叫んでいて、だから俺としては、ね。すべて雑音さ。勝利は主のものであり、俺は自分の仕事を果たすのみ。ゲームプランにこだわって、やるべきことをやった。トニーはそのすべてに値する。トニーのキャリアを見れば分かる通りさ。史上最強のライト級ファイターの1人だし、愛されているのも応援されるのも分かる。トニーのことを大声で応援していた人たちが、気まぐれにならず、彼が去るその日までずっと彼のファンでいることを願っている。トニーが退場するときにブーイングなんて聞きたくない。残りのトニーのキャリアも、彼に対する応援だけを聞きたいもんだね。そうじゃなきゃ、気まぐれで、トニーのファンと名乗るにはふさわしくないってことになる。トニーを見たら、元通りになって俺を蹴り始める。人間じゃないからね。もう少し絞ってみようと思って、もしタップすればタップするだろうし。タップしなければ、次に進んでやるべきことをやるだけだと思っていた。ヒールを狙っていったけど、それじゃ仕留めきれず、マウントを取ってとにかくそこから支配しようと思った。彼はかなりぎこちなく、ケージに対してもそうだった。第3ラウンドはノースサウス(チョーク)を狙われて、俺は何度もサイドに行こうとしたんだけどできなくて。文字通り、固くホールドされていた。気持ちのコントロールが大事だ。スタンディングで勝てないのは分かっていたこと。タイミングを見て、何度か触れていったんだけど、相手のタイミングに引き込まれそうな気がしたし、そうなればヤバいから、自分にやるべきことをやろうと思ったんだ。つまり、腰の位置を確認してテイクダウンすることさ」

【メインカード】
<バンタム級マッチ>
○ホジェリオ・ボントリン
 判定3-0(27-30、28-29、27-30)
●マット・シュネル

ホジェリオ・ボントリン
「今週の初めに、勝利するだけじゃなく、素晴らしいパフォーマンスを見せたいと話したように、その通りになったと思う。だからこそ、最終ラウンドだけグラウンドに持ち込むことにしたんだ。最初の2ラウンドはスタンディングのままでみんなにショーを披露して、最悪の場合はテイクダウンしようと思っていた。第3ラウンドの終盤、勝利するにはテイクダウンするしかないと思った。本当にうれしい。すべてがうまくいった。俺の計画では1週間の休みを取って、トレーニングに戻り、あとは電話が鳴るのを待つだけ。第1ラウンドは確実に自分が勝ったと思うけど、第2ラウンドは正直分からない。だから第3ラウンドはテイクダウンを狙わないといけないと思ったんだし、少なくとも相手が2ラウンド目を取っているとしたら、2-1に持ち込む必要があったからね。対戦相手はあまり選ばない。ベストな相手と戦いたいし、UFCが用意してくれる相手なら誰でもいい。2連敗して、COVID-19のせいで親戚を亡くして、今、また勝利を手にすることができて本当にうれしいし、感情的になっている。いろんなことがあった。今回の勝利は自分にとって大きな意味がある」

<女子フライ級マッチ>
○ケイトリン・チョケイジアン
 判定3-0(29-28、29-28、30-27)
●ビビアン・アラウジョ

ケイトリン・チョケイジアン
「本当にうれしい。今回のキャンプでは最高のスパーリングができていたし、かなりやり込んでいたけど、もっとアグレッシブにいこうと思っていた。今回はチームメイトのシジャラ・ユーバンクスにとても助けてもらったの。一緒にキャンプに参加してもらって、この6カ月で確実にレベルアップできたと思う。いつも一緒にスパーリングしているんだけど、どういうわけか、いつもかなり濃いスパーリングになる。でもそれが役に立ったと思っているわ。第2ラウンドの終盤に立ち上がってブレイクから打っていったときに、向こうが不満げだったから、第3ラウンドはもう少し自信を持って臨めた。彼女の顔には、試合を終わらせたがっている表情が浮かんでいて、本気で勝とうとしているようには見えなかった。そこから流れが変わって、私が勢いに乗れたのは間違いないわ。ジムでやってきたことを大舞台でやるのは本当に難しい。いつも努力してきたことを本番で生かすのは難しいのよ。でも、私は2位にいて、3位、4位、5位、6位、7位の人たちを打ち負かしてきた。気分はいいけれど、試合数が少なくなってきているから、とにかくアクティブで居続けたい。アレクサ・グラッソとやれればいいけど、でも誰とでもやるわ。トップ10にいる人なら、彼女がまだ戦ったことのない相手だけど、彼女はこの階級にやってきたばかりでとても注目されている選手。みんな、彼女のボクシングがすごいって話題にしているけど、私にしてみれば、じゃあ私はどうなのよって感じ。もちろん、肩の力は少し抜けているし、見てみたい。自分のボクシングに誇りを持っているし、楽しい試合になるはずよ。2020年は最高の1年だった。5回も戦えたからね。ケガはないし、いくつかアザはあるけど、とにかく試合をしていたい。今の勢いをキープして戦っていきたいの。最高の気分だったわ。最後に観客の前で戦ったのは、実はこの場所なの。残念ながらその時は勝てなかったから、ヒューストンに戻ってきて、名誉挽回できて何よりよ」

<フェザー級マッチ>
○エドソン・バルボーザ
3ラウンド(1分16秒)TKO
●シェーン・ブルゴス

エドソン・バルボーザ
「本当にうれしい。試合前に言ったように、激闘の準備をしてきた。実際に激闘だったしな。オクタゴンに入るときは常に、みんなが戦争を期待していると思う。その準備はしていた。今回の試合のために本当に必死にトレーニングしてきたし、集中もしていた。自信を持って臨めたし、すべてがうまくいったから感謝している。フェザー級は俺の階級だと思っている。しっくりくる場所だ。キャリアで一番のパフォーマンスになると言ったけど、最高じゃなかったとしても良かったとは思っている。バカなことをしたくない。何よりも大事なのは自分の健康であり、それを犠牲にすることはない。チームがついていてくれるし、ちゃんと減量してもしっかりパフォーマンスできると思っていたから、階級を下げたんだ。いいタイミングで動けたと思う。本当に満足している。最初のラウンドは自分が取ったと思う。ラウンドの終わりに何発か当てられたし、相手はもう少しで落ちそうだったから、明らかに俺の勝ち。第2ラウンドはわりとイーブンだったかな。コーチたちは2-0か1-1の引き分けだって言っていたから、第3ラウンドはハードにいく必要があった。俺はコーチを信じているから、第3ラウンドはもっとハードに攻めて、幸運なことに打撃がうまく決まって勝てた。ちょっとクレイジーな体験だったかな。正直、何が起きたのか分かっていない。試合が終わってからも、自分はまだ攻めていて、相手が落ちているのが見えた。防御できていないのは分かったけど、何が起きたのか分からなかった。コーチに、なんで彼がダウンしたのか聞いたんだ。自分には見えなかったから。試合を見直して、何が起きたのか正確に確認したい。とにかくランキングを上げていきたい。2人のトップ10を倒したから、もっと上になれると思うし、チャンピオンになるという自分の目標に近づいている」

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