(c) AEW
[週刊ファイト5月27日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
大変大きなAEWニュースとしては、以前から2つ目のAショー扱い番組をやるとトニー・カーン代表が広言していて、しかし、RAWが3時間目となると視聴率が落ちてしまう、ダレてしまう教訓があり、別番組としてやると検討を重ねてきたのだが・・・正式発表があった。同じターナー・ブロードキャスティング・グループで現在Dynamiteを放送するTNT(Turner Network Television)とは兄弟関係のケーブル局TBS(ズバリ、創業者テッドの名を関したTurner Broadcasting System)の金曜夜10時から11時、1時間番組Rampageの8月13日からのスタートである。ご存じのようにWWEはSmackDownを地上波FOXから金曜夜8-10時にLIVE中継しており、プロレスマニアは結局は金曜も3時間ブロックになるようだ。
また、現在そのTNT放送のDynamiteだが、スポーツ中継が水曜夜に重なるケースが増えるようで、実際、来週の中継は現地水曜ではなく金曜に。こうしたこともあるから、2022年の1月からはDynamiteもTBS局の方に移転するとのこと。この新契約で、AEWはさらに少なくとも10MM(邦貨約11億円以上)を得るとされている。さらに、これまでも『Blood&Guts』は特番だとは強調というか宣伝してはいるが、原則はテーマを打ち出したDynamite番組なのに対して、年4回は予算も増額の本当の意味での特番も、年4回のPPV大会に加えて組み込まれるという。これでAEWは合計8回の大きな大会を軸にストーリーを繋いでいく年間計画に。それにしても、AEWの急成長ぶりには驚かざるを得ない。
■ AEW Dynamite
日時:5月19日(現地放送時間 録画番組)
会場:米フロリダ州ジャクソンビル デイリーズ・プレイス
今回のDynamiteはクリスチャン・ケイジとマット・サイダルのシングル戦から。ロープのバウンス具合まで計算に入れて飛び回っているサイダルにしたら、クリスチャンが不用意にロープに体重をかけたのが原因なんだが、動きが狂ってしまいミスった場面もあったのだが、恐らく大半の視聴者はまったく気づいてもいないと思われる。さすがに職人の二人、オープニングとして先週の収録から順番を変えてバッチリの掴みを披露していくことになった。
最後は必殺キルスイッチが決まるんだが、タズ軍団が出てきてクリスチャンもサイダルも両者が襲われることに。ハングマン・ペイジが救援に来るが、ブライアン・ケイジにパワーボムを見舞われる。どうやら次は、クリスチャン&サイダル組とタズ軍になるようだ。
少しまた違う音源バージョンの♪ワイルドシング入場曲に乗って、ジョン・モクスリー&エディ・キングストンのストリート組がラップ組のザ・アクレイムドを、最後は合体してのパラダイムシフトで仕留めている。
ダービー・アレンを本当にコンクリートの階段落としにしたイーサン・ペイジとスコーピオ・スカイは、ワルぶりがどんどん深まっている。今宵はスコーピオが「子供の頃はスティングがアイドルだったが、今はもう早く引退しろ」とマイクするんだが、本人が出てきてスケートボートで一撃。5・30『Double or Nothing』PPVでは、『AEW REVOLUTION』での映画仕様マッチはやったかもだが、司会のトニー・シェバニーも言うように「6年ぶりに試合する」と。はりきっているのはわかるんだが、62歳なんだけど大丈夫なのか?
本人がレバではなくレベルなんだとテロップにも出てくるからImpactにいた女ではないんだろうけど、現Dr.ブリット・ベイカーD.M.D.の付き人(やっぱり)レバと、志田光の試合って、いくら前哨戦でもこんなの止めてくれと思ったんだが・・・。
ストレッチマフラーにタップしてたから、一応試合らしきものだったのだろうけど、短いから許そう(笑)。例によって、ベイカーがカーブ・ストンプでベルトに志田の顔をぶつけていたけど・・・。
先週、パワーボムで動けなくなったオレンジ・キャシディは、さっそくスキットの題材に。怖いドン・キャリスとケニー・オメガに詰め寄られて、「あの程度で首をやられているようじゃ、俺の片翼の天使だとお前は死ぬ」といびられ、『Double or Nothing』のPAC含めた3wayの世界王座戦から手を引けと。もちろん、オレンジ君はそんな書面にサインなんかせず、終始無言のまま破いている。
先にMJFのピナクル軍の夕食会セグメントがあり、映像なので公式写真ないんだが笑えたのに対して、先週よりギブスが大げさになっていて、ヒジ脱臼と語るクリス・ジェリコとインナーサークルは、♪Judasの合掌に乗ってリングでの対決アピールに。まぁ「金網天上からの落下で家族にえらく心配をかけてしまい・・・」は本音だろう。一歩間違えば、あるいは数センチ外していたら危なかったのは事実である。これで「スタンピードⅡ」と題された全面戦争は、今度はどんな展開になるのか期待しよう。
現地の専門媒体はトリとなったヤングバックスの試合を持ち上げるんだろうが、本誌はヒザの手術から3ヶ月ぶりのリング復帰となったセリーナと、レッド・ベルベットのNWA世界女子王座戦がベストマッチだったと大書しておく。返し返されの攻防は日本のJoshi Puroresuとも微妙に違っていて、独自のアメプロ女子を確立していたのだ。またレッド・ベルベットが非常に良い。好敵手を相手にしたことで、一気にこれまでと別次元の動きに見えたのだ。