質印NXT:サレイZスターク-KUSHIDAローカン-KオライリーCグライムス

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 現地火曜夜に移行しての2回目だが、今回からオープニング映像とテーマ曲も新装になり、早くもサレイまで登場しているのが凄いんだが、逆に消えている選手もいる。まぁ再編集は可能だから先走った深読みは禁物なんだが、SmackDown-SDともどもNXTもレッスルマニア後の新シーズンに移行しているということだ。


 そのサレイがサイモン猪木を伴ってパフォーマンス・センターに入っていく映像から。ウィリアム・リーガルGMが迎えるが、ゾーイ・スタークが初戦の名乗りを上げる。これは大変良い選択だ。最初の試合、誰が相手かで知らない視聴者への印象は大きく変わってくるものだ。とりあえず専門媒体としてはニンマリであり、本日もまた内容充実の2時間番組が約束されたことになろう。


 会場中継はアダム・コールとの40分の死闘が記憶に新しいカイル・オライリーの2週ぶりのドクター許可、リング復帰から。なにしろコールともども一緒に病院送りということになっていたから、クリアになったと実況するしかない。

 決め台詞”To The Moon”のお調子者にして、買収男のキャメロン・グライムスがタッグ組もうとやってくるが、ここはパンチされて本日のメインで対戦が仕込まれる。あとのセグメントでは、元祖テッド・デビアスの名前も読み上げられたのだが・・・。


 試合は発表済みのLAナイトvs.デクスター・ルミスから。ガルガノ家THE WAYのインディー・ハートウェルが田舎の農夫にのぼせてるんじゃないかのサイドストーリーが軸で、当然にガルガノ家長は「あんなのダメ、ダメ」のコメディ・スケッチなのだが・・・。笑えるからイイんじゃないか? 勝敗はLAの騎士のスナップメア・ドライバーだった。


 バッキングハム宮殿の近衛兵コスプレのブリザンゴに対しては、英国リバプールNo.1のGYV(グリズルド・ヤング・ベテランズ=ザック・ギブソン&ジェームス・ドレイク)が「ふざけるな!」となる。

 タッグ職人対決は見ていて気持ちがイイ。GYVのチケット・トゥ・メイヘムを受けたのはブリーズさんであった。


 サレイvs.ゾーイ・スタークの試合経過は以下に詳細。二人ともうまくやれていた。さて、1年後二人がどうなっているかはお楽しみだ。


 新クルーザー級王者KUSHIDAのオープン・チャレンジ宣言に応えたのはボストン出身のオニー・ローカン。これも考えられたマッチメイク選考である。


 インぺリアムのマーセル・バーセル&ファビアン・エイクナーが、AEWヤングバックスのB級パロディ扱いのEVER-RISE(チェイス・パーカー&マット・マーテル)を合体技ヨーロピアン・デストロイヤーで沈めるカードは途中、セコンドのアレクサンダー・ウルフにチビ助ドレイク・マベリックとキリアン・デインが絡むスキット挿入がミソか。

 やはり「米国なんか住みたくない」の親分ウォルターは欧州に帰ってしまったようだが、逆にフィン・ベイラーは追いかけてのNXT UK登場が予定されている。2年以上となるウォルターの長期王座政権だが、そういうことなのだ。


 アンディスピューティド・エラの解散を受けて、カイル・オライリーがシングルの顔として番組トリを務めるカード。職人キャメロン・グライムス相手なら申し分ない。フィニッシュがコール戦と同じダイビング・ニードロップ。

 春の番組改編、2周目ではあるがサレイの加入ともどもNXT新シリーズが始動した。

■ WWE NXT
日時:4月20日(現地時間)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center

◆サレイが待望のNXTデビュー戦で激勝!「すごく楽しかったです」

 “太陽の戦士”ことサレイが対戦したゾーイ・スタークに裏投げを決めてNXTデビュー戦を見事勝利で飾った。サレイは対戦を熱望するゾーイとの試合を了承すると、試合ではフォールの取り合いからドロップキックやダブルストンプを放って攻め込んだ。さらにサレイがドロップキック2連打からフィッシャーマンズ・スープレックスを決めれば、ゾーイもスープレックスやランニング・ニーを叩き込んで白熱の攻防を展開したが、最後はサレイがスピニング・ヒールキック、フォアアームから裏投げを豪快に決めて3カウント。サレイが体格に勝るゾーイを沈めて見事NXTデビュー戦を勝利で飾った。

 試合後、サレイはゾーイとハグを交わしてお互いの健闘を称えたが、突如現れたトニー・ストームがゾーイをバリケードに叩きつけて襲撃するとサレイはトニーを見張りながら倒れ込んだゾーイを介抱した。その後、デビュー戦を勝利で飾ったサレイはインタビューで「すごく楽しかったです。これが世界一のリングなんだなと思いました。私は女子プロレス、プロレスが大好きなので世界一のこのWWEの団体で目一杯プロレスができることを本当に感謝して、幸せだと本当に思うのでしっかりとこのチャンスを無駄にせずにストロングスタイル、日本背負ってしっかりと世界に刻みたいと思います」と待ちに待ったデビュー戦の感想を述べると、NXTでの目標として「NXT女子王者なることです。最初からチャンピオンベルトしか見ていません。女子ストロングスタイル、サレイ!一番!」と王座奪取をゴールに掲げた。

 また、サレイは自身のツイッターにも「今日は忘れられない日になった。真のスーパースターになるために努力を尽くすつもりだ。ここに来るまでサポートしてくれた皆さんありがとう」と英語で感謝を投稿した。

◆KUSHIDAが王座初防衛に成功も前王者サントス・エスコバとの遺恨再燃

 新NXTクルーザー級王者KUSHIDAがオープンチャレンジとしてオニー・ローカンを相手に王座初防衛に成功したが、試合後には前王者サントス・エスコバらに襲撃されると救援に現れたNXTタッグ王者MSKと共に蹴散らして、次週のNXTでKUSHIDA&MSK vs. レガード・デル・ファンタズマの6人タッグ戦が決定した。

 リングに登場した王者KUSHIDAは「先週、オープンチャレンジでタイトルを獲得した。だから今日は同じ機会を提供する。王座戦に挑みたい奴はいるか?」とオープンチャレンジを宣言するとそこへオニー・ローカンが挑戦者として現れた。KUSHIDAはアーム・バーや豪快な掌底2発を放って攻め込めば、ローカンもアッパーカットやブロックバスターで反撃して白熱の攻防を展開したが、最後はKUSHIDAがマサヒロ・タナカから飛び付きホバーボードロックでローカンを捕まえて王座初防衛に成功。しかし、試合後にKUSHIDAが前王者エスコバー率いるレガード・デル・ファンタズマに襲撃されたが、救援に現れたNXTタッグ王者MSKと共にエスコバーを返り討ちにすると次週のNXTでKUSHIDA&MSK vs. レガード・デル・ファンタズマの6人タッグ戦が決定した。

 さらにKUSHIDAは「いつだろうと準備ができている。火曜日(NXT)はオープンチャレンジの日だ」と闘う王者であることを自身のツイッターに投稿した。

 偏向報道ばかりの日本のニュース番組が全く信用できず、原則的にCNNや英国BBCを見てしまう方にとって、審理の生中継は無論のこと丸一日中ジョージ・フロイド殺害事件が延々と続いた米国現地火曜夜、最後に黒人&白人コンビであるMSKと日本人KUSHIDAの3人に対して、スペイン語組というかファンタズマ軍団トリオの対峙という絵は、なにか今を象徴しているインターナショナル図式なのであった。考えたな。

◆紫雷イオが「調子乗ってんのか」とフランキー・モネを威嚇

 紫雷イオがベス・フェニックスのインタビューで陥落した王座戦の感想を英語で語るも、途中乱入してきたフランキー・モネに苛立って「調子乗ってんのか」と威嚇した。イオはインタビューでNXT女子王座初戴冠を果たした2020年6月の「NXT TakeOver:イン・ユア・ハウス」に関して「私の人生で最も重要な日になった。NXT女子王座を奪取するということは世界でベストなレスラーということだからね」と振り返えると、2週間前に王座陥落した「NXT TakeOver:スタンド&デリバー」に関しては「ラケル・ゴンザレスとの王座戦はもっともタフなチャレンジだったが、時が来たらリマッチをする」と再戦を示唆した。
 さらにイオは「300日以上タイトルを防衛してきたから休息が必要だ」と話していると、突如フランキーの愛犬がインタビューに乱入。フランキーは謝罪しながらも「イオが休むのなら私が女子部門のトップに立つわ」と挑発すると、これに苛立ったイオは「おい、何しに来たんだ。調子乗ってんのか」と日本語で威嚇し、最後は「私は猫の方が好きだ」と言ってその場を立ち去ると自身のツイッターではフランキーに対抗するように飼っている黒猫との写真を投稿した。


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