NXT女子タッグ王座戦不透明!FベイラーRストロング次週2大王座戦+ケイ・リー・レイ里村明衣子をゴリーボム葬

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 公式発表はまだ先なんだろうが、漏れ伝わる情報によると『レッスルマニア』終了後からNXTが現地火曜夜に移行するらしい。そんな情勢を踏まえて始まった今回、ダスティ杯男子タッグ優勝のMSKなんだが、あの激闘の代償は大きくウェス・リーが手を折った(リアル)ことで、ダニー・バーチとオニー・ローカンのNXTタッグ王者組にはティモシー・サッチャー&トマソ・チャンパ組が対戦するカードに変更から。

 この4人だから試合は白熱したんだが、なぜか花道にインぺリアムが例の隊列で登場。それに気を取られてサッチャーが合体DDTを喰らいフォールされる結末に。なかなか面白いチャンパ親父とのチームなのに不穏な空気に。あとの舞台裏セグメントでは、「サッチャーはインぺリアムにいたことがあるから」とチャンパが女性アナウンサーに告げるんだが、そんなのってあったっけ?


 ロデリック・ストロングのマイク、トリで試合するためのこじつけなんだろうが、「アンディスピューティド・エラの崩壊はお前が悪いんだ」と毒づくんだけど、そんなフィン・ベイラーの責任にされてもと思うんだが・・・。


 ガルガノ家THE WAYの4人がセラピーのおばちゃんを尋ねるスキットが合計3度、試合の合間に出てくるんだが、ガルガノのコメディ、なんかイマイチかも。要するにデクスター・ルミスに3日間拉致されていたオースチン・セオリー君がオカシクなっているというセッションなのだが、インディー・ハートウェルもネジが外れたままで、今後どうなるのか。


 ショッツィ・ブラックハートの戦車に同乗してきたエンバー・ムーンと、ロバート・ストーン・ブランドのアリーヤ、ジェシー・カーミアはタッグではなくシングル戦だと。エンバーのエクリプスが決まるんだが、この技は受ける方が難しいんであってアリーヤ、うまくなったなぁと。番組に出して貰えない選手なんか大勢いるんだから、お仕事役だろうがシングル組んでもらえるアリーヤは生き残っているのである。


 さて、ダスティ杯女子優勝のラケル・ゴンザレス&ダコタ・カイが、ナイア・ジャックス&シャイナ・ベイズラーの女子共通タッグ王座に挑戦するお待ちかねのカードなんだが・・・うん? これは期待した展開じゃないゾ。

 要するに、ほとんどがダコタとシェイナの絡みで進行して、ナイアが出てきてもダコタのやられ役が続く。そりゃセールの上手いダコタが孤軍奮闘でがんばってるのは良いんだが、見たいのはラケルがナイアをぶっとばす絵じゃないのか? 業界用語ホット・タッグでようやくダコタがラケルにタッチしたものの、そのまま場外になって大女が二人して実況席の奥に消えて、リングに残ったダコタにシェイナが切り札クラッチで締めるという・・・。

 それで王座防衛っても、タッチしてるんだからラケルが勝敗に絡むならともかく、ダコタが落とされても関係ないハズなのに・・・。と思っていたら、会議室のセグメントが遠くからのカメラでウィリアム・リーガルと、WWE本体のアダム・スピアーズがなんか言い争っている絵になって、持ち越しということなのか? 恐らく、今はまだラケルとナイアがぶつかり合うのは不味いとの判断だったのだろうが、これは消化不良だったと断罪するしかない。
 ちなみにリーガル師匠、なんか来週にNXTの地殻変動となるアナウンスをすると言っていたが、火曜日に移行の件ではなく、もうひとつのNXT番組のことだと思うのだが果たして。


 『NXTテイクオーバー:ヴェンジェンスディ』のプリショーに、インディー界の大物と契約したと出てきていたLAナイトがようやくリングに登場。確かにしゃべりは上手いんだが、まだこれだけではわかりません。

 そのまま試合になり、現代版テッド・デビアスの札束男ギミックになったキャメロン・グライムスが、オーストラリアのブロンソン・リードにLAナイトも絡むことでなんとかケイブインで勝利するカードも。


 EVER-RISE(チェイス・パーカー&マット・マーテル)のタッグ戦は、ブリザンゴが宇宙服で出てくるんだが、そのままファンタズモ軍に襲われ試合不成立に。といってもファンダンゴはともかく、タイラー・ブリーズはヘルメット被ったままだったので、本人なのかどうか。ちらっと顔も出てたけどよくわからないまま。

 先週、キャリオン・クロスとのハードコア戦で負けてしまったサントス・エスコバのリハビリということなのだろう。


 番組トリが、ロデリック・ストロングがフィン・ベイラーと闘うんだが、先に次週がアダム・コールがNXT王座に挑戦すると発表されているので、勝負論的な興味が半減なのは職人ロデリックが可哀そうだ。この二人だから凄い試合してくれるんだが、クーデクラ⇒1916(ブラディサンデー)にフォールされてしまう。


 平均視聴率はAEWがシャキール・オニールの投入により10万3000人増(+12.4%)の934,000に。NXTは4万2000人減(-5.7%)の692,000となり、両番組の合計は昨年12月9日の高記録に並ぶのみならず、前週から3.9%増となっている。また、デモグラフィック別だと、AEWは本来強いハズの最重要な18-49歳でむしろ5.7%落ちており、SHAQの投入に響くのはむしろ50歳以上のデモだったようだ。

■ WWE NXT
日時:3月3日(現地放送、日本時間配信金曜)
会場:米フロリダ州オーランド Capital Wrestling Center

◆紫雷イオとトニー・ストームがNXT女子王座戦を前に挑発合戦

 次週のNXT女子王座戦で激突する王者紫雷イオと挑戦者トニー・ストームが大一番を前に挑発合戦を展開した。NXTで王座戦に挑む因縁の2人の映像が公開されると、トニーが「これまで世界中でイオと競ってきた。イオはどれだけ私が凄いか知っているはずよ。イオは王者を破り、挑戦者を蹴散らしてきたけど、問題は私を倒せないこと」と忠告すると、イオは「アスリートとしては尊敬しているが、人間性はいけ好かないなぁ。トニーは私がNXT史上最高のチャンピオンであることを妨げている」と侮辱した。それにしても、イオは日本語で話して英語テロップが出るんだが、英語で渡された台詞をそのまま日本語で話しているのが丸わかりで、普段のイオの言葉になってないのを笑っていいのだろうか。
 さらにトニーが「次週、イオはNXT王者として終わりを迎える」と王座奪取を暗示すると、イオは「来週は私にとって最も難しい挑戦となるが、試合の終わりにこの言葉が聞けるだろう。“紫雷イオが王座防衛”」と王座宣言をして因縁のライバルを挑発した。イオ対トニーのNXT女子王座戦が行われるNXTは日本時間3月12日にWWEネットワークで配信される。

◆フィン・ベイラーとアダム・コールのNXT王座戦が次週のNXTで決定

 王者フィン・ベイラーが次週のNXTでアダム・コールとNXT王座戦で対戦することを発表すると、メイン戦でロデリック・ストロングを撃破したベイラーのもとにコールが現れて2人が睨み合いの火花を散らした。アンディスピューテッド・エラのストロングがリングに登場してチームを裏切ったコールを呼び出すと、そこに王者ベイラーが現れた。ベイラーは「チーム分裂はNXT王座が原因だ。次週、コール対ベイラーのNXT王座戦を行う」と自身の王座戦を発表すると、2人は舌戦の末に乱闘に発展して2人の試合が決定した。

 ベイラーがアームー・バーやストンプを放って攻め込めば、ストロングもバックブリーカーやパワーボムで反撃して激しい攻防を展開したが、最後はベイラーがクー・デ・グラから1916と大技2連打でストロングを沈めて勝利。試合後には次週に王座戦で激突するコールがステージに現れて2人は睨み合いの火花を散らした。ベイラー対コールのNXT王座戦が行われるNXTは日本時間3月12日にWWEネットワークで配信される


NXT UK

 ファイナルボス、里村明衣子へのリスペクトに溢れた1時間9分のNXT UKが配信解禁。近年WWEの最長王座記録保持を更新中のケイ・リー・レイがレジェンドであるメイコ・サトムラをゴリーボム葬に斬って落とし、誰もが期待する里村の戴冠を阻止することで、NXT UKのレベルを全世界配信してみせた。

 大人のファンはわかったハズだ。試合をリードして指示を出していたのはケイである。カウンターでクラッチに捉えるスムーズなトランジションはどうだろう。そして里村のバイシクルキック(ペレキック)⇒デスバレーの畳みかけにも屈しない。最後はスコーピオライジングを切り返しての必殺ゴリーボム二連発。この結末はNXT UKの未来に向けての決意表明であった。


 ロシアのイリヤ・ドラゴノフの熱戦から始まり、復帰したタイラー・ベイツの菜食主義をからかうトーク・セグメントは英国式、そして尺をたっぷり貰ってのメインがファイナルボス対WWE現役最長王座保持記録者である。これはまた、スターダムにいたレイの活躍と合わせて、日本の文化資産で唯一、言葉の壁を乗り越えて世界に通用する輸出可能エンタメの究極とされるJoshi Puroresuが、米国NXTと合わせて真に世界標準となったことの証でもあったのだ。これは感動の必見作である。

■ WWE NXT UK
日時:3月4日(現地配信、日本時間金曜)
会場:英国ロンドン BTスポーツ・アリーナ

◆里村明衣子がケイ・リー・レイとNXT UK女子王座をかけて激闘も王座奪取ならず

 日本が誇る“女子レジェンド”里村明衣子が最長王座保持記録を持つケイ・リー・レイとNXT UK女子王座戦で激突したが、激闘の末にケイのゴリーボムに沈んで王座奪取には届かなかった。NXT UKメイン戦となったこの王座戦で里村はエプロンでのデスバレーボムからDDTやジャーマン・スープレックスと猛攻を仕掛けると、負けられないレイもDDTからレッグチョークで里村を締め上げて互角の攻防を展開。さらに再びデスバレーボムを決めた里村がフロッグスプラッシュを放つと、これをヒザで迎撃したケイがスーパーキックから必殺のゴリーボムを決めたがカウント2。

 終盤には今度は里村が必殺のスコーピオライジングを狙ったが、最後はこれをブロックしたケイが再びゴリーボムを叩き込んで3カウント。里村はNXT UK2戦目で王座戦も無念の敗戦を喫した。

 試合後、里村はお辞儀とハグをケイと交わしてお互いの健闘を称え合うと、さらに自身のインスタグラムでは「立ち止まっている時間はない。皆さん本当にありがとう。必ずここで私の使命を全うします」と英語で投稿してNXT UKでの活躍を誓った。


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▼上谷沙弥Phoenix Rising~新日大阪城2日間計5164人~ミャンマー

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