11日、新日本プロレスが広島サンプラザホール2連戦の2日目を開催した。
近年のIWGPヘビー級タイトル戦でのグレードを飯伏幸太とSANADAが継承してみせた。長すぎる前哨戦を経て展開されたのは、高度な手の内の読み合いと攻防だ。技術と身体能力に長けた両者が、速さと美しさを競い合う。同じ顔合わせでの昨年秋のG1クライマックス決勝こそ突き抜けなかったが、この日はワンランク上のラリープロレスで観客と視聴者を酔わせた。
2度目防衛を果たした飯伏が口火を切る前に、前王者の内藤哲也が入ってくる。「片方のベルトだけを賭けて俺とタイトルマッチをしてもらおう。統一には反対だから」との主張。もともと2冠達成は内藤の夢だったが、2冠の防衛戦は“それぞれのベルトで”というのが内藤の主張ではあった。2冠獲得後の飯伏は王者の主張として「統一」を口にしており、この日のバックステージでも「2本を1つにしたい」と再び主張した。
メイン結着のスッキリ感を台無しにするかのような“細かすぎて伝わらない論争”は新日本の真骨頂だろうか。もちろん決着はリング上でつけられるものであり、飯伏vs.内藤がラインナップされるであろう月末の大阪城ホール大会への注目がさらに高まっている。
■ 新日本プロレス THE NEW BEGINNING in HIROSHIMA
日時:2月11日(木祝)15:00
会場:広島・広島サンプラザホール 観衆2,007人(主催者発表)
<第1試合>
DOUKI
〇ザック・セイバーJr.
タイチ
8分51秒 ZSJスタイルリストロック
●ゲイブリエル・キッド
上村優也
辻陽太
<第2試合>
鈴木みのる
エル・デスペラード
●金丸義信
8分7秒 ジャックナイフ式エビ固め
本間朋晃
SHO
〇マスターワト
<第3試合>
〇内藤哲也
高橋ヒロム
BUSHI
9分54秒 デスティーノ⇒片エビ固め
●高橋裕二郎
エル・ファンタズモ
石森太二
<第4試合>
ディック東郷
△EVIL
1分27秒 両者リングアウト
矢野通
△オカダ・カズチカ
<第5試合>
●EVIL
5分41秒 ディック東郷乱入⇒反則
〇オカダ・カズチカ
<第6試合/NEVER無差別級6人タッグ選手権試合>
[挑戦者]
●タンガ・ロア
タマ・トンガ
ジェイ・ホワイト
27分1秒 緊箍児
〇YOSHI-HASHI
後藤洋央紀
石井智宏
[第21代王者]
※石井&後藤&YOSHI-HASHIが3度目の防衛に成功
<第7試合/IWGPヘビー級・IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合>
[挑戦者]
●SANADA
27分51秒 カミゴェ⇒片エビ固め
〇飯伏幸太
[第73代IWGPヘビー級&第27代IWGPインターコンチネンタル王者]
※飯伏が両王座2度目の防衛に成功
▼新日本プロレスを独自目線で追い続けるのは週刊ファイト「タブロイド」時代からの伝統!! 「WEBで見る本」としての週刊ファイトに引き継がれています。
▼レポート総ざらいの電子書籍版は毎週金曜発売!! プロレス格闘技の最新情報&見解を1冊に凝縮しています。