KオメガRフェニックスAEW王座戦Impactアンギャロ出没MOX処刑

■　AEW Dynamite New Year’s SMASH Night 1
日時：1月6日（現地時間）
会場：米フロリダ州ジャクソンビル　デイリーズプレイス

　いかに世界のマット界がリアルタイム配信時代であり、すぐに翌日の大会では他団体のビッグマッチを意識した試合が行われるかを象徴する番組がプロデュースされたことか。それが、メインイベントAEW世界王座戦ケニー・オメガvs.レイ・フェニックスを目玉にしたDynamiteの新春第一弾であった。
　クリス・ジェリコがずっと実況席に加わり、例の興奮口調で例えば前もやった日本における「ヤングボーイ」のやりとりで、「子分扱いでコキ使う」と雑学？を披露する。トレントがケガで半年欠場になったベストフレンズのチャック・テイラー&オレンジ・キャシディと、ミロにキップ・セイビアン&ペネロピー・フォードが対峙するスキットでのこと。そんな体裁での2時間番組として進行していく。

　試合は黒人組アクレイムドにHybrid2（ジャック･エバンス&アンヘリコ）と、ヤングバックスにSCU（クリストファー・ダニエルズ&フランキー・カザリアン）が組み合わさった8人タッグから。それぞれの持ち技がスピーディに展開していく。

　ヤングバックスがやるメルツアー・ドライバーではなく、ダニエルズが上からでアクレイムドを仕留めると、カザリアンが「SCUが負けたら解散」をまた持ち出す一方で、「タッグ王座は狙っているからその時はヤングバックスと闘う」とのマイクで4人が握手のエンディングにしていた。

　インナーサークル軍が壇上で見守る中、大型同士だがソリが合わないジェイク・ヘイガーとウォードロウのシングルもようやく実現したが、なぜかAEWから回ってくる公式写真に試合のはなかった。F10で振り回してウォードロウ勝利だが、終わったらグータッチして仲直りしている。

　TNT王者ダービー・アレンと、次週挑戦するブライアン・ケイジの計量は、両者に100ポンド以上の差があることの強調だ。

　但し、ダービーにはスティング様が付いていると。例によって無言の顔見世は1分くらいのモンなんだが・・・。もっともRAWの酷いレジェンドの扱いからしたら、毎週チョットだけの登場は正解となる。

　Codyとマット・サイダルのシングル戦は、マットがメテオラやってもフロアーに膝を打ち付けるというspotを軸に展開。スヌープ・ドックとCodyはTNT局のバラエティ番組で共演しているから番宣を兼ねた登場で、コーナーから飛ぶ場面も挿入。スヌープはサーシャ・バンクスの従弟だからWWEにも何度か出ていたのでビンスは怒ってるらしいがこれは仕方ない。ケツはクロスローズの二連発だった。

　セミが志田光の女子王座戦、メインがケニー・オメガの王座戦というのも凄いことなんだが・・・。吸血鬼アバドンがリング下に潜った志田に噛みついて、出てきたら流血というのは、全日本プロレスの宮原健斗&青柳優馬が赤鬼、青鬼になる映像からパクったのかも(笑)。魂のスリーカウント決まりました。

　お待ちかねのAEW世界王座戦、実況エキスカリバーがちゃんと、「盟友の飯伏幸太がIWGP王座戴冠なので、オメガにはプレッシャーがかかっています」と振るところが時代と環境の変化だろうか。実際、明らかにあれを上回るとばかりに練ってきた白熱戦に。

　タイガードライバー’98、片翼の天使と、日本流でもあり、ルチャもミックスされた必見作品に。

　ジョン・モクスリーが有刺鉄線バットで襲撃にかかると、救出に出てきたのはImpact Wrestling所属のグッド・ブラザースことアンギャロ（カール・アンダーソン&ドク・ギャローズ）である。最後はヤングバックスも駆けつけてブレットクラブ集合、Too Sweetのポーズがエンディングだった。