全米一日感染3万超フロリダ5,511人!ジョン・モクスリー隔離AEW変更

(C) AEW

■ AEW Dynamite
日時:6月24日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州ジャクソンビル デイリーズ・プレイス

 WWEの妻レネー・ヤングの感染でジョン・モクスリーは隔離措置に。サミー・ゲバラは2016年の不味い発言のせいで給料ナシのサスペンド処分と、AEWはカード変更を余儀なくされたDynamite回となった。
 なにしろ全米一日の感染者が3万人を超えてしまい、フロリダは記録更新の5,511人、さらにテキサスも4000人台が続いていており、そもそもプロレスラーやスタッフはこの2州に在住者が非常に多いとなれば、カードどころか番組収録のスケジュールさえ危うくなっている。性的暴力を軸としたパワハラ#SpeakingOut告発の嵐は30名を超えてすでに有罪確定ということで解雇者も出ており、天地変動なくらいマット界が大きく揺れている。ニューヨーク/ニュージャージー、あるいはWWE本社のあるコネティカットから、フロリダやテキサスに行くことはできるが、戻る際に「二週間の隔離」が発動してしまった。日本の報道番組はそこまで詳しくやってないのだが、いかにOUTBREAK勃発が戦時下になっていることか。


 冒頭のウォードロウvs.ルチャサウルスは大変良かった。二人とも大型ながら動ける。


 志田光が無名選手をファルコン・アローでスクワッシュするカードは、FYTER FESTでのペネロペ・フォード戦を見据えたものだが、これがまた良かった。短い尺なのは当然として、そこでなにをやるか。ヒールとベビーフェイスが両リングサイドに分かれて声援を送るが、そこにキップ・セイビアンとペネロペが野次り、志田が突っ込むのはお約束だろう。


 TNT王座戦コーディvs.ジェイク・ヘイガーの記者会見は、アーン・アンダーソンがプロモやったりして、遅れてきたヘイガー夫妻(あのビッチな悪妻も)とやりあうんだが、よく練られていた。なにしろ記者が質問という日本のプロレス団体もやってるスキットなんだが、プロレスリング・イラストレイティドの記者と名乗るものの、業界人は皆知っている架空の記者名なんだから大笑いか。完全なやらせ会見なんだが、面白ければ誰にも文句はない。


 Mr.ブロディ・リー&コルト・カバナが、トリプルテイルにしたおさげ髪のジョーイ・ジャネラと、お尻プリプリのおかまちゃんソニー・キスという妙なカップルもうまく出来ている。ダークオーダー軍総督がジャネラにディスカス・クローズラインを決めるが、フォールのカバーはカバナにやらせると。今のところカバナはダークオーダー軍加入の契約書にサインはしてないが、次のFYTER FESTはSCUと闘うカードが発表された。試合後にはランス・アーチャーがベビー・フェイス軍を襲っている。


 FTR(元リバイバル)はSCUのクリストファー・ダニエルズ&フランキー・カザリアンと。ちょっと精彩を欠いていたダニエルズなんだが、今回は動けており、ケツこそシャッター・マシーンを受ける役なんだが、勝ち負けはどうでもいいこと。名人職人組FTRが終わって汗だくになっていたのだから、ガザリアンも凄かったということになる。
 試合後ブッチャー&ブレイドがトラクターに乗ってあらわれ、ケガで休んでいたルチャ兄弟も、最後はヤングバックスまでも出てきてFYTER FESTでは8人タッグマッチというから豪華かつ、質が高くなりそうである。


 ブライアン・ケイジは、予定のFYTER FESTでジョン・モクスリー戦なのだが、たぶん無理かと。今回もMOXが出てきて仕込みをやるハズが、当然「隔離」となり、タズの口撃も冴えわたるケイジが無名選手をスクワッシュしていたが、直前のカード変更とか大変なことに違いない。


 マット・ハーディは、過去のいろんなキャラを使い分けたり、その全部をちょっとづつやってみせることもしているが、今回大型スクリーンに出てたのはAEWダマスカスのキャラであり、しかしこれまたサミー・ゲバラが謹慎食らったために、PRIDE & POWERFULのサンタナとシングル戦に。スピード重視のブンブン、ブンなカードを見たあとだと、ややゆっくりペースであり、若いサンタナが気を遣って大先輩を休ませつつ叩いているのが妙にオカシイんだが、これも悪い試合ではなかった。バンダナ脱げて素で闘うサンタナもうまさが光っている。当然試合に勝つのはハーディなんだが、オルティーズが二人がかりでいたぶろうとすると、プライベート・パーティが救出に。これでFYTER FESTに繋げた格好だ。コロナ予防でアクリル製のキューブ内に隔離されたDe. ブリット・ベイカーだが、ビッグ
スワールに上からゴミをかけられている。


 番組トリは、そのFYTER FESTで一騎打ちが決まっているクリス・ジェリコ親分vs.オレンジ・キャシディの対峙である。ゴングは鳴ってないから試合ではないんだが、デイリーズ・プレイスの客席通路でも二人がやりあっていた。恐らく当初はもっと違うセグメントを予定していたのかもだが、なにしろコロナの感染拡大でカード練り直し、セグメントも変更だからこうなったのかも。ただ、そういう非常事態でもどういう番組作りが出来るかで評価が決まる以上、あらためてAEW恐るべしなのであった。

 ちなみにオレンジ君、またガチで耳を切って流血していた。ジェリコが人気者に美味しいと抜擢した格好になるが、インディー魂でがんばって欲しいものだ。
 


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