インぺリアムNXTタッグ新王者!仲間割れマット・リドル-ティモシー・サッチャー

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 重大発表があるとSNSで煽っていたのはコレだった。WWE In Your Houseというのは、PPV全盛の時代にややマニアックな通好みのカードで勝負。ブレット・ハートvs.白使とか、時間も2時間だけみっちりみたいな凝縮感もありハズレはなかったものだ。その発表やったのはトリプルH、ショーン・マイケルズ、ロードドックのDX組であり、コケにされていたトリプルHの試合だけはずっこけたものだったのであるが・・・(笑)。6月7日に予定されるのはIn Your House初回の1995年から25周年ということで『NXTテイクオーバー:In Your House』になるとの発表があった。まだまだ「おうち期間」ということもあり、これは面白いアイデアかも。まずはタイトルありきの企画である。それにしても工夫しているというか、なんやかんやと考えてくるWWEなのであった。


 番組はフロリダ残留組になるインぺリアムのマーセル・バーテル&ファビアン・エイクナーが、暫定王者となるのかマット・リドルとティモシー・サッチャーの凸凹コンビと王座戦というもの。案の定というか、仲間割れとなってサッチャーが引き上げてしまい、リドルが一人で闘うのだがヨーロピアン・アッパーカットのひねりを加えたドゥームズデイ・デバイス、ここではヨーロピアン・ボムと呼称されていたが、技巧派のバーテルがフォールを奪い新NXTタッグ王者に。これがもとで、番組メインではリドルvs.サッチャーのシングル戦という流れになっていく。


 女子カードとしては、ティーガン・ノックスがインド出身というインディ・ハートウェルと。そうなるとダコタ・カイのプロモも挿入されていた。ずっと抗争やってくれなのだ。


 クルーザー級トーナメントは、良くも悪くも「ミニG1」であり、誰もが勝つチャンスのあるラウンド・ロビン式の勝率を競うもので、今回はジェイク・アトラスが1-1となる勝利、0-2となったのは元クルーザー級王者のトニー・ニースである。


 さらにBブロッグでは英国紳士ジャック・ギャラハーが、実況で英国ワイガンにあるロイ・ウッド率いる蛇の穴ジム出身であることが紹介されていたから、ここはアイゼア”Swerve”スコットに勝利して両者ともに1-2となった。

 ところでずっとカイル・オライリーが出てないことには噂が出ていたし、おかげでしばらくアダム・コールも自宅待機になっていた経緯になるのだが、WWEは発表しないので活字にはしないでおく。ようやくというか、例のパソコン画面を4分割する方式でそのオライリーも番組復帰。映画に出ていたとか作り話していたがあまり笑えない。かき乱しているデクスター・ルミス成敗にはロデリック・ストロングが当たることがアンディスピューテッド・エラ画面会議の総意となっていた。


 喜ばしかったのは、職人キャメロン・グライムスがフィン・ベイラーをピンフォールした金星か。もちろんダミアン・プリーストが例によってパイプスティックでベイラーの足を叩いたからという言い訳がつくのだが、クルーザー級の主旨に合わないのか宙に浮いていたキャメロンに光が当たるのは結構なこと。逆にベイラーは、恐らくはNO SHOWで穴をあけたことの罰なんだろう。ストーリー上は何者かが襲ったからということになっていたが、黒幕はプリーストだったということのようだ。


 フィリピン出身のケイデン・カーターは、デスロックでアリーヤを下していたが、メイン前にもうひとつ女子カードを挟んだという編集構成でしかなかった。

 前回に続き、キャンディス・レラエとジョニー・ガルガノ極悪夫婦の晩餐テーブルでのスキッド・セグメントでは、「ミア・イムはチャンス与えられすぎ」とか、「キース・リーはハートが弱い」などとこき下ろしていた。ミアとキースは実生活のカップルである。


 お待ちかね寝技職人のティモシー・サッチャーと、もともとMMA戦士だったマット・リドルなので、寝技の攻防は見ごたえがあった。フィニッシュは足関節の複合技で絞り上げたサッチャーだが、そのままひっくり返されて肩がついたから3カウント・フォールになるというもの。当然、怒ったサッチャーは終了後にもフジワラ・アームバーを極めてリドルにタップさせていた。

 

 今週の「水曜生TV戦争」、ともに前週のが総力戦であり、今回のは録画収録してあったものを再編集した番組構成だったことに加えて、ESPN+配信のUFCジャクソンビル三連戦の第二弾がモロに重なったこともあり、両方とも影響を受けて平均視聴者数はこれまでの最低記録に。AEWは10.7%ダウンの654,000人、NXTは8.9%ダウンの604,000人となっている。

■ WWE NXT
日時:5月13日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド近郊 フルセイル大学スタジオ

◆ベイラーがプリーストの襲撃でグライムスに黒星

 フィン・ベイラーがキャメロン・グライムスとNXTで対戦するも、ダミアン・プリーストに襲撃された影響で敗戦した。ベイラーは襲ってきたグライムスにストンプやチョップで攻め込むと、グライムスはカウンターのヒザ攻撃や強烈なクローズラインで応戦した。さらにベイラーはダブル・ストンプからグライムスを蹴り上げて場外戦となると突如、そこへプリーストが現れた。ベイラーが一度はプリーストを蹴散らし、グライムスにスリング・ブレイドを決めて止めを狙ったが、レフェリーの隙を突いてプリーストが隠し持っていたスライド式警棒でベイラーの左足を一撃。続けてグライムスが起き上がれないベイラーに必殺のケイブインを決めて勝利を奪取。さらに試合後、プリーストは倒れ込んだベイラーを捕まえるとパイプ椅子上に必殺のレコニングを炸裂させてトドメを刺した。

◆いよいよ来週はリア・リプリーvs.紫雷イオに注目!


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