4月14日(火)、関西地区ではABCテレビで放送された『相席食堂』という番組に、長州力と武藤敬司がゲスト出演した(他地区では違う日に放送予定)。この番組は、漫才コンビの千鳥がMCを務め、ゲストが地方の食堂を渡り歩き、一般人と相席するという趣旨の番組である。
ただし、この日はスペシャル版で、いつもと様相が違った。それまでの放送で、千鳥のノブと大悟がそれぞれ一般人をスカウトして野球チームを作っており、シカゴ・ノブス(ノブのチーム)と大悟アメリカン・スピリッツ(大悟のチーム)が野球で対決したのである。行われた球場は、プロ野球でも使用される、ほっともっとフィールド神戸だ。
この草野球の試合に、解説者はなぜか長州力と、ユニコーンのギタリストの手島いさむ。思わずノブと大悟が『ちょっと待てぃ!ボタン(千鳥の2人が黙っていられないとき、このボタンを押す)』を同時に押して、ノブが「解説者がオカシイでしょ」と言った。
▼世紀の対決(?)の舞台となった、ほっともっとフィールド神戸でのプロ野球開催試合
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▼井上譲二の『週刊ファイト』メモリアル第67回 長州68歳、猪木77歳にして完全和解。これは奇跡だ!
代打・武藤敬司が思わぬ打点!
試合は5イニング制で行われる。両チームの選手は、野球部で大活躍したニューハーフから、野球ド素人の元自衛隊員まで様々だ。試合は、野球経験者の活躍により、思わぬ好ゲームとなる。
0-0の2回表、大悟チームの攻撃で、一死一、二塁のチャンスを迎え、監督の大悟は代打を起用した。ただし、誰でも代打に出ていいわけではなく、クジ引きで出場する選手が決まる。
大悟が引いたクジにより、代打となった選手はなんと武藤敬司。しかし、武藤は打席には向かわず、バックネット前の放送席にいる(放送席はグラウンド内)長州力に対して吠えた。
「野球できないのに解説してんじゃん!」
長州も言い返す。
「お前、走れるのか? 打ったら。走ってみろ!」
長州は武藤にボールを投げ付け(もちろんスローボールだが)、お決まりの大乱闘となった。
「お前、形変えてしまうぞ、この野郎!」
自分の頭を指さしながら、長州お得意のタンカを切る。BSフジの11時間テレビ『叩いて被ってジャンケンポン』でお馴染みのフレーズだ。
しかし、大悟はこのセリフを初めて聞いたようで「その怖い言葉なに?」とビビっていた。
▼11時間テレビ『叩いて被ってジャンケンポン』にハンセン登場!
乱闘が一通り終わり、打席に入る武藤。1球目は空振りした。ハッキリ言って、ド素人のスイングだ。
しかし2球目、武藤はスローボールを何とか当てた。だが、ボテボテのサードゴロ。しかも長州の言う通り、武藤はまともに一塁へ走れずあっさりアウトになった。膝を手術したのだから無理もない。
ところが、このサードゴロの間に、野球未経験ながら俊足の一般ナイジェリア人が二塁から長躯ホームイン。なんと、大悟チームの先制点は武藤の打点だ!
▼武藤の打点により、大悟チームが1点先制
ピッチャー武藤敬司と、バッター長州力との対決が実現!
その後、1点を追加した大悟チームだったが、ノブチームも2点を返す。2-2の同点で迎えた3回裏、ノブチームが一死二塁のチャンスで、ノブ監督が動いた。代打のクジ引きにより指名されたのは、なんと解説者の長州力。「えー、俺かい!?」と長州もビックリした。
山口県出身の長州力は広島東洋カープの大ファンとして知られ、カープの始球式も務めたことがある。果たして、打撃の実力は?
しかし、大悟監督も動く。クジ引きを使用せずに、大悟がリリーフとして起用したのは、なんと武藤敬司だった。ちなみに、武藤は代打で凡退(一応は打点付き)した後は守備に就かなかったものの、選手交代は何度でもOKという特別ルールだったのである。
「敬司、お前マジでやれよ! みんなマジでシメてんだからな!!」
と打席から武藤にハッパをかける長州。ところが投球練習で、武藤が投げたボールは、打席近くにいた長州を目掛けて飛んで行った(もちろんスローボールだが)。
思わずボールを武藤に投げ返す長州。またもや、あわや大乱闘という場面で、両軍ベンチから選手たちが飛び出すという、プロ野球でありがちなシーンとなった。
「形変わるぞ、お前!」
また、同じ脅し文句を言う長州。いや『変える』から『変わる』に変わっている。
いよいよ武藤敬司vs.長州力の本番対決だ。ただし、武藤は正規のピッチャー・プレートより、やや前から投げる。
それでも武藤の制球は定まらず、ボールは長州の頭の遥か上を超えていった。「狙ってんじゃないか!?」と抗議する長州。
そして2球目、武藤の投球は遂に長州の足に当たり、デッドボールとなった。バットを持ったままマウンドへ走る長州。それを見て逃げ出す武藤。しかし、武藤はまともに走れない。だが長州も、足が遅かった。また両軍ベンチから選手たちが飛び出す。
ところが、乱闘の標的となったのは漫才コンビのプラス・マイナスの岩橋だった。岩橋は上半身裸となり、「びっくりドンキーの店長~」と意味不明のギャグを飛ばす。
そんな岩橋に対し、長州は、
「形、変わった方がいいな」
と決めゼリフを吐いた。両軍の選手は大爆笑だ。
結局、武藤はたった2球を投げただけで降板。乱闘シーンを引き出すために登板したようなものだ。
試合の方は、2-2の4回裏から登板した大悟が大乱調。大悟は野球経験者だが、舞台の上では天真爛漫にもかかわらず、ノブによると「野球中の大悟ははただの緊張しい」なんだそうだ。
投手の大悟は、フォアボールの連発で自滅するという最悪のパターン。大悟vs.ノブの宿命の対決も、四球というテレビで一番やってはいけないことをやってしまった。
試合の結果は、8-2でノブチームの大勝。四球連発で試合をブチ壊した大悟のことを、長州はオフレコで「これじゃ面白くねぇな」と辛辣な意見を言ったんだとか。大悟も、
「顔の形、変えられるとこやったな」
と、戦々恐々としていた。
▼不甲斐ない投球で試合を壊してしまった千鳥・大悟に対し、長州力も怒り心頭!?
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