WM2日目ドリュー・マッキンタイア新WWE王者!

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 2日目は長い、長い、長い試合が多かったのではなかろうか。キックオフショーが1時間、本戦が3時間半近くまで伸びたのは、録画番組としていくらでもカットできたのにという反省は指摘できよう。


 マッキンタイアの戴冠は、ブロック・レスナー代理人ポール・ヘイマンの『なにを言ってないか』を観察すれば、むしろ究極のネタバレやってしまっていたのだが、まぁ最後はこれで締めたのは正解だろう。短くまとめたのも適切か。


 一方で、本当にユニバースに期待された2日目の目玉カードはエッジとランディ・オートンの遺恨戦だったハズなんだが、とにかく長すぎ。これをLIVEで生身の人間がやったら評価も違ってくるが、編集がいくらでも出来る録画なんだから、同じパフォーマンス・センターを破壊しまくったNXTのトマソ・チャンパとジョニー・ガルガノを上回るデザインが使命だったものの、この編集はどうなのか。二人が痛め合ったのは認めるが、撮り直しがやれるというのに不要な部分はカットして短くすべきだった。


 本戦順番は、シャーロットがリア・リプリーに挑戦するNXT王座戦から。ただ、この順番で不安を感じたNXTユニバースは少なくないと思う。別にまたシャーロットが世界王座戴冠記録を更新しなくてもいいだろうとも思うのだが、やはり会社の顔というか、一般層にはシャーロットが奪取の結末にするのかと。

 リプリーは左足をセールする試合構成の、いわゆる互角の攻防を20分貰ったのだからよしとするか。ただ、リプリーの新コスチューム、豊胸手術やったんじゃないか。そこは本誌的には乗れないのある。シャーロットの真似しなくていいだろうにと。もっともハイヒール履かないと、リプリーの方が長身だったゾ。やはり二日間のベストマッチ賞はこのカードなのだった。


 ジョン・シナとフレイ・ワイアットは、これはもう「試合」ではない。そりゃ前日のアンダーテイカーとAJスタイルズも映画スタジオ撮影のアクション映画なんだが、こちらはもはや闘いですらなく、いわゆるマインドゲーム合戦を映像にしたのだが、これが滅茶滅茶凝っていたとかならともかく、謎かけで考えさせるとかの余韻も感じられない出来栄えのまま終了と。正直「なんじゃこれは?」としか評しようがない。


 2日目のトリをWWE王座交代、初日はアンダーテイカーのアクション映画と振り分けるしかないので、そこから他のカードを2日間に組み直して構成したのだろうが、本来の開催日である現地日曜夜の番組は出来がイマイチだったか。

■ レッスルマニア36 part 2
日時:4月5日(現地放送時間)
会場:米フロリダ州オーランド パフォーマンス・センター/他

<第8試合 WWE王座戦>
[王者]●ブロック・レスナー
 4分35秒 クレイモアキック4発
[挑戦者]○ドリュー・マッキンタイア

◆レスナーが王座陥落!マッキンタイアが新WWE王者に

 “ザ・ビースト”こと王者ブロック・レスナー(withポール・ヘイマン)とロイヤルランブル覇者ドリュー・マッキンタイアがWWE王座をかけてPPV「レッスルマニア36」で激突した。ゴングと同時に襲い掛かったレスナーだったが、マッキンタイアがカウンターのクレイモアを放ってレスナーはいきなりダウン。仕返しとばかりにレスナーはジャーマンスープレックス3発から必殺のF5をマッキンタイアに叩き込んだが、今度はマッキンタイアがカウント1で起き上がった。これに驚きを隠せないレスナーは立て続けにF5を2発放ったが、それでもマッキンタイアが起き上がると、代理人のヘイマンが「やりつづけるだけだ」とレスナーを鼓舞した。

 攻めながらも追いつめられるレスナーは突如不敵に笑い出して再びF5を狙ったが、今度は逆にマッキンタイアがクレイモア3連打を叩き込むとレスナーはフォールを返すことができず3カウント。マッキンタイアがレスナー相手に大金星を挙げてWWE王座を戴冠した。

<第7試合 Firefly Fun Houseマッチ>
●ジョン・シナ
 13分00秒 シスターアビゲイル⇒マンディブルクロー
○“ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアット

◆“ザ・フィーンド”ワイアットがシナを破って6年前の報復果たす

 ジョン・シナと“ザ・フィーンド”ブレイ・ワイアットがPPV「レッスルマニア36」で対戦した。ファイアフライ・ファンハウス戦となったこの試合でワイアットは「他の世界が存在する! ファイアフライ・ファンハウスへようこそ」とシナを招き入れるとファンハウスのパペットがドアを開けるようにシナを誘導。するとシナは暗闇から過去へタイムスリップするかのように次々とワイアットと幻想の世界を移動した。さらにワイアットが「6年前の選択は間違いだった」と言って2人が対戦した6年前のレッスルマニアが映し出されると、デジャブのようにワイアットがパイプ椅子をシナに渡したが、シナが殴り掛かるとワイアットは突如消え去ってしまう。

 続けて今度はシナが馬乗りになってワイアットを殴り付けるも、いつの間にかパペットに入れ変わって困惑状態。すると幻想の中で呆然となるシナの背後に突如不気味な“ザ・フィーンド”ワイアットが現れると、シナにシスターアビゲイルからマンディブルクローで襲い掛かって3カウント。“ザ・フィーンド”ワイアットは強力な幻想パワーでシナを破り、6年前の報復を果たした。

<第6試合 SD女子王座5WAYエリミネーション戦>
[王者]○ベイリー
 19分20秒 フェースクラッシャー
[挑戦者]●レイシー・エバンス
※他にサーシャ・バンクス、ナオミ、タミーナ

◆老獪ベイリーが5選手争奪SD女子王座死守!

 結末予想がわからなかったのはSD女子王座を巡る5選手か。途中でインタビューのセグメントでベイリーとサーシャの仲間割れを匂わすティーズがあったから、サーシャに移動かなぁとも思ったのだが・・・。

 最初に消えたのはタミーナというのは活字にもした通りなのだが、最後の3人にレイシー・エバンスを残したので、まだまだグリーンな南部のおばさんを新王者にするのはどうなのかと思っていたら、結局は仕事をこなすベイリーの防衛と。セオリーではベビーフェイス勝利で王座交代がレッスルマニアの恒例だから。
ただ、この試合も長くてダレた感がある。

<第5試合 RAWタッグ王座戦>
[王者組]ストリート・プロフィッツ(モンデス・フォード&○アンジェロ・ドーキンス)
 6分20秒 カッター(フォールは参謀ドーキンス)⇒フロッグスプラッシュ
[挑戦者組]エンジェル・ガザ&●オースティン・セオリー w/ゼリーナ・ベガ

◆NXT宣伝兼ねたRAWタッグ王座戦にビアンカ・ブレアも

 NXTユニバースの満足度を続けるなら、エンジェル・ガザがレッスルマニア出場というのは大変喜ばしいこと。ストリート・プロフィットとの試合は長くやらなかったのも正解だろう。

 さらに、終わってからビアンカ・ブレアが乱入してゼリーナ・ベガを蹴散らすのも良かった。これはもうご褒美の出番である。ということで、NXTの体面も立てたことになろう。

◆お約束!モジョ・ローリーからロブ・グロンコウスキーに24/7王座移動
順番をここに挿入したのは長すぎた遺恨戦のお口直しなのだろうか?

<第4試合 ラストマン・スタンディングマッチ>
○エッジ
 36分35秒 イスで叩くペイバックでカウント10立ち上がれず
●ランディ・オートン

◆エッジがパイプ椅子でオートンの頭を撃ち抜いて10カウント

 家族を巻き込んで遺恨が勃発したエッジとランディ・オートンがPPV「レッスルマニア36」で激突した。試合前にカメラマンに扮したオートンがいきなりのRKOでエッジにダメージを与えると、ラストマン・スタンディング戦開始直後にもオートンが2発目のRKOでエッジを沈めたがカウント8。さらにオートンはカメラを凶器にしてエッジに襲い掛かるとバックステージでもテーブルに叩き付けて攻め込んだ。エッジもドロップキックでオートンを吹き飛ばすとシャッターにオートンを叩き付けて反撃。

 その後もWWEパフォーマンスセンターのオフィスでテーブルや壁にお互いを叩き付けて死闘を繰り広げると、倉庫では大型トラックの荷台屋根でエッジがスピアー、オートンがRKOを叩き込むと両者とも辛うじてカウント9で立ち上がった。しかし、オートンがパイプ椅子でエッジを強打して「これで終わりだ」と止めを狙ったが、逆にエッジがオートンを肩固めで捕まえて失神KO。さらにレフェリーのカウントを止めたエッジはパイプ椅子を掴むと溢れる感情を止められず、泣きながらオートンの頭に一撃を食らわして10カウントを奪った。

<第3試合 シングルマッチ>
○オーティス
 8分15秒 キャタピラー
●ドルフ・ジグラー w/ソーニャ・デヴィル

◆SmackDown感情移入主オーティスがマンディ・ローズと・・・

 もとからhappy endingを多めに配慮するのは集大成大会の不文律なんだが、やはりオーティスがドルフ・ジグラーに勝って、女神マンディ・ローズを抱っこして帰る絵は喜ばしかった。

<第2試合 シングルマッチ>
○アリスター・ブラック
 7分20秒 ブラックマス
●ボビー・ラシュリー w/ラナ

◆二転三転の末、負傷アリスターも映画出演ラナも参加出来ました!

<第1試合 NXT女子王座戦>
[王者]●リア・リプリー
 20分30秒 フィギュアエイト
[挑戦者]○シャーロット・フレアー

◆“女王”シャーロットがリアを破ってNXT女子王座返り咲き

 王者リア・リプリーとNXT女子王座に狙いを定めたロイヤルランブル戦覇者シャーロット・フレアーがPPV「レッスルマニア36」で激突した。試合序盤、シャーロットはリアをひっかけて倒すと「これがNXTの王者だ」と侮辱してチョップの連打を繰り出した。この挑発にリアもいきなり必殺のリップタイドを決めるとドロップキックからのジャーマンスープレックスを放ってシャーロットに攻め込んだ。さらにシャーロットがリアの左ヒザをストンピングやポストに叩き付けて集中攻撃すれば、リアはヒザ蹴り連打やドロップキックをシャーロットの顔面に叩き込んで両者互角の攻防を展開した。

 しかし、最後はシャーロットがヒザを痛めたリアを捕まえるとそのままフィギュア・エイトで締め上げてタップ勝ち。シャーロットがリアを破ってNXT女子王座に返り咲きを果たした。

<KICKOFF第1試合 シングルマッチ>
●ナタリア
 6分25秒 丸め込み
○リブ・モーガン


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