本来ならチャンピオン・カーニバル開幕戦となるはずだった6日、全日本プロレスが無観客大会を開催し、映像をライブ配信した。「We are ALL JAPAN」と題されたメインは全日本プロレスベストとも言える6人タッグマッチ。諏訪魔と宮原健斗の合体含めて、ユニットを越えた混成によるマッチメイクとなった。
諏訪魔組がギクシャクする。諏訪魔と宮原は最新の三冠ヘビー級戦でタイトルを争った顔合わせ。前半戦で直接タッチはなされずに試合は進む。かと言って、ゼウスが他選手と友好かというとそうではない。ゼウスの逆水平チョップ式のタッチを胸板に食らった宮原は大きく顔をゆがめた。
とはいえ勝利を目指すプロセスで、諏訪魔の攻めを宮原がカットプレーでフォローする、あるいはカットしながら檄を飛ばすという流れに。新型コロナウイルスによる閉塞感を打ち破るかのような激しい技は両チームから途絶えることなく、最後は諏訪魔と石川修司の肉弾バトルで60分フルタイムとなる。
諏訪魔「プロレスってさ、そういう勇気をもらえたり、なんかこう力が出てくるものだからさ。やっぱし俺らはプロレスしかできないね。プロレスが大好きなんだよね。みんな大好きなんだ。その気持ちを、全国の凄い大変な思いをしている方々に、なんかプラスにできないかなって思いますね」
最後は両チームがノーサイドで健闘を称えあい、全日本を主戦場とする者同士の絆を確認していた。時間切れ時の伝統的なBGMとしてのカクトウギのテーマが流れる中、全日本は「力を合わせれば何でもできる。コロナだってみんなで追い出そうじゃないか」とのメッセージを送っていたかのようだった。
■ <無観客開催>全日本プロレス What we can do now 「いま全日本プロレスにできること」
日時:4月6日(月)19:00
会場:東京・新木場1stRING
<第1試合>
〇KAI
3分25秒 エビ固め
●ブラックめんそーれ
<第2試合>
●岡田佑介
佐藤光留
4分08秒 孤高の芸術⇒片エビ固め
TAJIRI
〇岩本煌史
<第3試合>
●力
2分23秒 アックスボンバー⇒片エビ固め
〇大森隆男
<第4試合>
●ギアニー・ヴァレッタ
1分30秒 反則
〇黒潮“イケメン”二郎
<第5試合>
ギアニー・ヴァレッタ
入江茂弘
●イザナギ
3分38秒 イケメンサルト⇒体固め
〇黒潮“イケメン”二郎
フランシスコ・アキラ
ヨシタツ
<第6試合>
●田村男児
大森北斗
12分32秒 逆エビ固め
〇杉浦貴
秋山準
<第7試合/We are ALL JAPAN>
青柳優馬
ジェイク・リー
△石川修司
60分00秒 時間切れ引き分け
ゼウス
宮原健斗
△諏訪魔
<詳細レポートは2020年4月16日号に収録されました>