クイズ王なるか!? 獣神サンダー・ライガーと“小橋妻”みずき舞

 獣神サンダー・ライガーが3月13日(金)、クイズ番組に出演した。BSフジの『クイズ!脳ベルSHOW』という番組である。
 この番組は月~金曜までの帯番組として放送されており、午後10時から1時間のクイズ番組だ。40歳以上の解答者が4人、月曜日と火曜日でクイズを競い、上位2名が金曜日に行われる週間チャンピオン大会に進出する(正体不明となっているライガーは『?歳』)。
 そして水曜日と木曜日ではメンバーを変えて、やはり40歳以上の解答者4人でクイズを争い、上位2名が金曜日の週間チャンピオン大会に進出するという仕組みだ。金曜日には代表者4名による週間チャンピオン大会が行われ、1位になった人が優勝である。

 ライガーは月曜日(9日)と火曜日(10日)に出場し、2位に食い込んで金曜日(13日)の週間チャンピオン大会へ進出した。
 決勝進出者としてもう1人、ライガーが出場した月・火曜日に、演歌歌手で小橋建太の妻でもあるみずき舞が1位通過したのだ。プロレス関係者が1,2フィニッシュである。みずき舞は、決勝進出したことを旦那の小橋に伝えたところ(ちなみにこの番組は、1週間分まとめて5本撮り)「今まで聞いたことのない声を出して驚いてました」んだそうだ。
 実は前の週も、辻よしなりアナが決勝進出を果たしており、2週連続・計3名のプロレス関係者が週間チャンピオン大会に進出するという事態となった。まさしく『春の珍事』である。

 司会は漫才コンビ・ますだおかだの岡田と、フジテレビの川野良子アナ。なお、得点は『ノーベル』という単位で示され、基本的には1問正解すると10ノーベルを獲得する。
 今回の決勝進出者は獣神サンダー・ライガー(?歳)とみずき舞(45歳)の他には、水・木1位の吉岡美穂(40歳)と同2位の中村繫之(52歳)という計4人。個人的には、吉岡美穂がもう四十路だというのが信じられない。ジャニーズのアイドルだった中村繫之の頭にも白髪が目立っている。月日が経つのは早いわけだ。

 さあ、獣神サンダー・ライガーもしくはみずき舞が『13日の金曜日』決戦を制し、見事に週間チャンピオンに輝くことができるか?

▼小橋建太は、我が妻のみずき舞が決勝進出したと聞いてビックリ!

▼獣神サンダー・ライガーと“あの妻”が『クイズ!脳ベルSHOW』出演

獣神サンダー・ライガーと“あの妻”が『クイズ!脳ベルSHOW』出演


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絶好調の獣神サンダー・ライガーがトップを快走!

 決勝でのライガーは、どういうわけが絶好調。なんと、最初の問題から5問連続正解と快調に飛ばす。5本撮りの5本目なのに、さすがプロレスラーのスタミナは尋常じゃないということか。
 ライガーはあまりにも気分がいいせいか「ローラ♪」と西城秀樹のモノマネまで飛び出す。まあ、このモノマネは誰でもできるが。ちなみにライガーと西城秀樹は同郷の広島県人。あ、ライガーの出身地は永井豪宅だったか。

 1975年に週刊少年ジャンプで連載開始した漫画『○○刑事』、さてタイトルは? という問題。ライガーは見事に『ドーベルマン刑事』と答えて正解した。
 ジャンプの愛読者だったというライガー、好きな漫画は『トイレット博士』だったらしい。なんだ、永井豪先生の『けっこう仮面』じゃないのか。世を忍ぶ仮の姿の小学生だった頃のライガー少年は「マタンキ!」などと言っていたのかな?(こんな言葉、今どき誰が知ってるねん)

 最終コーナーを前にして、順位は以下の通り。

①獣神サンダー・ライガー 110ノーベル
②吉岡美穂 100ノーベル
③中村繁之 80ノーベル
④みずき舞 50ノーベル

 なんとなんと、ライガーがまさかの単独トップ! 果たして、プロレスラーの週間チャンピオンが誕生するのか!?
 一方、月・火曜日は絶好調だったみずき舞は、決勝では調子が出ず現在のところ最下位。しかし、最終コーナーでまだまだ逆転のチャンスはある。

▼最終コーナーを前にして、獣神サンダー・ライガーがまさかのトップ!
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悲願のプロレスラー優勝へラストスパート!

 最終コーナーは『クイズ!すごろく大逆転』だ。双六の要領で、早押しクイズに正解するとサイコロを振り、出た目だけ進むことができる。最初にゴールすると200ノーベルを獲得できるため、トップと言ってもライガーは全く安心できない。というより、最下位のみずき舞とは60ノーベル差なので、アドバンテージはほとんど無いのも同然だ。
 しかも、この双六が曲者で、マスには色々な指令が書かれている。たとえば進んだマスに『マイナス50』と書かれていれば、50ノーベル減らされてしまう。
 それ以外にも『ふりだしに戻る』もあり、最も恐怖なのが『場所チェンジ』である。トップの人が『場所チェンジ』に入ると、最下位の人と入れ替わってしまうのだ。逆にトップ以外の人がこのマスに入れば、入れ替わってトップに立つことになる。

 最終コーナーでは、それまで振るわなかった中村繁之が突如覚醒。次々と問題に答え、2回も『横どり50』のマスに入る。自分以外で最も得点の多い人から50ノーベルを横取りできるのだが、2回とも被害に遭ったのがライガー。ライガーは中村繁之のおかげで、すっかり貯金を吐き出した。
 中村繁之は、一度は『ふりだしに戻る』のマスに入ってしまったものの、そこからすぐに立ち直り、正解を重ねる。

 ナゾナゾの『食べると2回、激痛が走る野菜は?』という問題では、ますおか岡田から「ライガーさん、試合中に技を食らった時に、どんな感じの激痛が走る?」と散々ヒントを貰い、ようやくライガーが「ズッキーニ!(ズキッ2)」と正解する。
 ますおか岡田が「ライガーさんが試合で一番『ズッキーニ』したのは誰ですか?」と訊くと、ライガーは「藤原(喜明)さんの頭突きですね」と答えた。そういえば昔、山田恵一なるプロレスラーが新弟子時代、道場で『前座の鬼』藤原喜明に対してキレてしまい、セメントを吹っ掛けたなどというエピソードがある。とんでもないトンパチもいたもんだ。
 結局、最終コーナーでライガーが正解したのはこの問題だけだった。最終成績はこちら。

①中村繁之 480ノーベル
②みずき舞 100ノーベル
③吉岡美穂 50ノーベル
④獣神サンダー・ライガー 10ノーベル

 なんと、最終コーナー開始までトップだったライガーが、終わってみれば10ノーベルでブッちぎりの最下位! しかも、トップの中村繁之には270ノーベル差を付けられていたから、仮にライガーがゴールして200ノーベルを獲得しても、どっちみち優勝はできなかったのである。「前半のクイズはいい点数だったんですけど、終わってみると10点ですからね」とライガーは嘆く。
 みずき舞も、最終コーナーでは中村繁之とトップ争いをしたものの、残念ながら届かなかった。

 結果的には、プロレス関係者の週間チャンピオンはお預け。獣神サンダー・ライガーとみずき舞にとっては文字通り『13日の金曜日』だった。しかし揃って決勝進出したので、大健闘だったと言えるのではないか。今度こそは、プロレス関係者の優勝に期待しよう。

▼最終コーナーで正解したのは僅か1問、最下位に沈んだ獣神サンダー・ライガー

平成期のJr.ヘビー級とヘビー級を支えた2人

 今回は獣神サンダー・ライガーと、小橋建太の奥様であるみずき舞との共演となったが、この2人が揃って同じ番組に出演したのは、令和となった現在の象徴的な出来事だったような気がする。
 激動の平成期でプロレスが生き残ったのは、ライガーと小橋の存在が大きいと思えるからだ。

 獣神サンダー・ライガーは、新日本プロレスでJr.ヘビー級の中心選手として大活躍した。初代タイガーマスク(佐山聡)がプロレス界を去ってから、Jr.ヘビー級の灯を灯し続けたのはライガーの功績だろう。
 小橋建太は、全日本プロレスで『四天王プロレス』を行いプロレス人気を支え、その後は三沢光晴が興したプロレスリング・ノアに移籍、絶対王者として君臨する。そのガタイの良さは外国人レスラーに引けを取らず、いかにもヘビー級らしいレスラーだった。
 ライガーが言っていたように、団体と階級が違ったために2人がリングで闘うことはなかったが、同じ時代を生き抜いたレスラーとして戦友のような存在だったのではないか。

 平成と言えば、プロレス界にとってまさしく歴史の転換期だったと言える。事実上、昭和最後の年となった1988年(昭和63年。昭和64年は1週間で終わった)4月、新日本プロレスと全日本プロレスのテレビ定期放送がゴールデン・タイムから撤退した。以降、平成期ではゴールデン・タイムでのプロレス定期放送は一度も復活していない。
 その反面、平成元年となる1989年4月24日には、新日本プロレスがプロレス界で初めて東京ドームに進出した(ライガーが『獣神ライガー』としてマスクマン・デビューしたのはこの時)。プロレス界はテレビ放送中心から、観客動員が中心の興行に舵を切ったのだ。
 各団体がドーム大会を開催し、数万人の観客を集める。しかし活況を呈する反面、一般の人がプロレスを目にする機会が激減した。

 そして21世紀に入ると、プロレス界は厳冬の時代を迎える。格闘技ブームの煽りを受けて客席には閑古鳥が鳴き、各団体は今までの経営体制ではとても持ちこたえることができず、身売りが相次いだ。メジャー団体ですら他企業の子会社になること以外、生き残る道はなくなったのだ。

 そういう時代の中で、ライガーと小橋は必至でプロレス界の屋台骨を支え続けた。小橋などは腎臓癌という大病も患った。そんな小橋を献身的にサポートしたのがみずき舞だったのである。
 既に引退した両者にとって、リングでの激闘は遠いものになるだろう。しかし、今後ともプロレス界を盛り上げるために奮闘してもらいたい。
 もちろん、テレビ出演もその一環である。


BSフジ『クイズ!脳ベルSHOW』公式サイトより


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