KNOCK OUT ラウンドガールに山本ゆうさんが決定!! 喜入衆、与座優貴、祥子JSK、 Raychell、橋本悟 、バズーカ巧樹、ぱんちゃん璃奈、星輝ありさインタビュー


2020年2月11日(火・祝)大田区総合体育館にて開催されます『 テレ・マーカー Presents KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.1 』のラウンドガールが、多くの皆様の声にお応えし、前大会に引き続き山本ゆうさんが決定した事が発表された。

新生KNOCK OUTとなった8月大会より4大会連続の出演となる!幼い雰囲気の癒し系スマイルに観客も癒されること間違いなし!

【山本ゆう】
生年月日:1998年1月19日(22歳)
出 身 地:長野県
身  長:160㎝
趣  味:アニメ鑑賞
特  技:楽器演奏(ドラム、カバサ)、両手で同じ絵を描く
◆Twitter

◆NOCTURNE ENTERTAINMENT(ノクターンエンターテインメント)公式ホームページ
http://nocturne.co.jp/

本大会のラウンドガールは、青山ひかるさん、花咲れあさん、メイリさん、真奈さん、山本ゆうさんの合計5名に決定、戦いのリングに華を添える。


喜入衆

――喜入選手といえば、毎試合リングイン後にセコンドから投げられたサッカーボールを客席に向けてヘディングする場面が印象的ですが、なぜやるようになったのでしょう。
「いつから始めたのは覚えていないのですが、金沢久幸さんとやった時(2005年5月6日)にヘディングしたことは凄く覚えています。そのボールがちょうどうちの姪っ子の顔面にぶつかって号泣したという話を聞いたんです。その試合の前あたりからですね。選手はそれぞれやり方は違ってもリングインしてパフォーマンスをするじゃないですか。自分も何か他の選手がやっていないこと、これって喜入だよね?と思われるようなパフォーマンスをやりたいと考えていて、当時はサッカーをやっていたので自分の名前のコールに合わせてヘディングをすればいいんだなと思ってやり始めました」

――ヘディングがうまく決まっているところを見たことがありません(笑)。
「現役でサッカーをやっていた時はヘディングが凄く下手くそだったのですが、さらに投げる人が下手くそだからなんです(笑)。その高さでどうヘディングするの!? という高さで投げてくるので、それは無理ですよ。ちなみにヘディングが決まったときはいい勝ち方をするといったジンクスは全くなく、ヘディングが失敗しても勝つ時はあります。※客席にいったボールはそのままプレゼントしているとのこと。ぜひ会場でゲットしよう!

――2019年はご自身にとってどういう1年でした?
「5戦して勝ったのが2月のルンピニージャパンウェルター級タイトル初防衛戦(vs太聖)のみで現在4連敗中なんです。4月の宍戸大樹さんとの試合ではヒジによるカットで負けたのですが、手応えがあったのでヒジなしルールにすれば良かったかなと思うぐらい後悔した試合でした(苦笑)。7月の“ブラックパンサー”ベイノア戦は1Rに効かせることができたのですが、2、3Rで巻き返されて強さを感じた試合でした」

――次で70戦目となりますが、顔の傷が今までの激闘ぶりを物語っています。今までに何針縫われたのでしょう。
「だいたい50針前後ではないでしょうか。去年もちょくちょく斬られましたし、久々に会う人には顔に傷が増えたことを突っ込まれます」

――100戦いきたいですか?
「多分無理でしょうね(苦笑)。せいぜい80戦が限界ですが、そこまで身体と心が持つかはわからない部分もあります」

――喜入選手は現在キャリア終盤の中、同世代の選手は引退されている方も多いと思うのですが、まだ戦い続ける理由は何でしょう。
「戦うことが好きなんでしょうね。例えば、今1億円をもらってすぐにキックを辞めるかと聞かれたら、辞めないと思うんです。純粋に試合をすることが楽しい。今年で41歳になるのですが、この歳でキックを続けるのは若い頃よりも色んなところをケガをしたり、身体がしんどかったりして大変なことが増えます。それでもやり続けるには気持ちを強く持っていないといけません。選手として人として父親として、総合的に強くあり続けたいという想いは常にあります。試合をすることでそういう自分自身にいられるんじゃないかなとも思っています」

――引退を考えたことはないですか?
「まだ考えたことはないですが、今すぐとは言わなくてもあと数年後にはあるのかなとは思いますね。戦う気持ちがなくなって弱くなっていると感じたら、引退する時かなと思うのですが、今はそれは全くありません。若い頃と比べてケガが治りにくかったり、慢性的なケガも少しずつあったりと気になる細かいところはあるのですが、まだ戦えないことはないのでそういうところをケアしながらやっています。体力に関しては、ちゃんと練習をやり込めば意外と大丈夫な面はありますね」

――20代の頃と比べて強くなっている実感は?
「試合経験を積むことが一番の練習になるので、感覚的に実力が伸びるものだと思います。元々僕は器用なタイプではないので昔よりもテクニックが増えたというようなことはありませんが、試合中に効かされたり攻め込まれたり、試合前にケガしたりとどんな時でも慌てなく対処できるようになったのは、長くやっているからこそ。試合前にケガをしたとしても、慌ててもしょうがないですし、ここが痛いならここの練習ができるからこういった練習でスタミナをつけていこうといった臨機応変な対応もできるようになりました」

――喜入選手は老舗団体J-NETWORKで2001年にプロデビューし、J-NETWORKの加盟ジム所属の主力選手としてJ-NETWORKを主戦場にしてきました。当時活躍していたJ-NETWORKの主力選手は喜入選手のみになりましたね。
「そうですね。一緒に頑張った西山誠人さん、黒田アキヒロ、牧野智昭、木村天鮮、ファイヤー原田……といったJ-NETWORKの仲間たちが徐々に引退したのを見ると、寂しい反面、古いメンバーは俺しかいないからまだ頑張ろうとモチベーションに変えられています。自分はあまり器用ではないですし、70戦やって負け越ししているので結果を出すことが一番大事ですが、選手としての評価を確立していくには諦めないでこつこつ頑張ることが大切かなと思います。J-NETWORK時代の途中からはちゃんとしたトレーナー、指導者がいなかったので決していい練習環境とはいえない中、ほとんど選手同士でミットを持ち合ったりスパーをやったり、ああでもないこうでもないと教え合うのが当たり前でした。さらに一人で練習することも多くなり、一人で走って一人でサンドバックを叩き……圧倒的にサンドバックを打つ時間が昔よりも増えていましたね。逆にそういう練習で新たに気づくこともあり、サンドバックを強く打ち込んで蹴り込むことは凄く大事なことであって、それをやることで今まではあまり右ストレートが得意じゃかったけど得意になったり、一発一発が強くなりましたね。そういう大変な時期でもMuayThaiOpenのウェルター級タイトルを3度防衛したり(2017年4月2日)、ルンピニージャパンウェルター級タイトルを獲ったりと(2017年10月15日)結果を残すことができました。J-NETWORKの時代があったからこそ、今の自分があるのは間違いありません」

――今年は何試合やりたいですか?
「最低でも4試合やりたいですね。もしうまくいったら6試合。ちなみに所属しているNEXT LEVEL渋谷には若手のプロ選手もいますが、今一番試合をしているのは僕ですから(苦笑)」

――やはりキックが好きじゃないとそこまではできないですよね?
「そうですね。昔よりも試合をすることが楽しくなりました。今思い返すと、20代の頃はギラギラしていたというか、不純な動機でやっていたものがあり、試合をして芸能人みたいに有名になりたい、モテたい、テレビに出たいといった気持ちが先行していたから試合でも内面的なところであんまり地に足が付いていなかったので結果に結びつかなかったのかなと思いますね」

――今回、KNOCK OUT初参戦が決まりました。
「このタイミングでオファーが来るとは思っていませんでしたが、そのうち今回のように代打的な感じでオファーが来るとは思っていました(笑)」

――UMA選手が網膜剥離によるドクターストップで欠場となり、急遽出場となりましたが、いつでも試合に出る準備はしているのでしょうか。
「昨年12月のMuayThaiOpenでUMA選手にTKO負けしてからはダメージを抜いて体調を戻して、なるべく早く復帰戦ができるように持ってこようとは思っていました。今回の試合が決まって年末年始の予定を変えたので、いつでも戦える準備はできています」

――KNOCK OUTにはどのような印象がありますか?
「大舞台の印象があります。ジムの会員さんにKNOCK OUT出場が決まったことを伝えると、『えっ! そうなんですか!?』と他の大会に出るよりも凄く興味を示してくれます。ちなみに印象深かった試合は、ジムの後輩の(小林)愛三が以前に出て伊藤紗弥選手と対戦した試合です(2018年12月9日、KING OF KNOCK OUT 2018 両国国技館)。5Rの小林の豹変ぶりが凄かったです」

――今回の対戦相手、峯山選手の印象を教えて下さい。
「リーチのあるサウスポーですよね。直接会って話したことはなく、以前に一度対戦のお話があったので、Krushに出ていた時の映像を見ていたのでなんとなく覚えていました。Krushルールで負けていた試合だったので、今回のムエタイルールだともっとうまく戦ってくるんじゃないかなと思っています」

――峯山選手はJ-NETWORKウェルター級現チャンピオンということで感慨深いものは?
「そうですね。僕は2010年10月に挑戦して取りそびれているので(vs笹谷淳に判定負け)、現チャンピオンと対戦できるというのはモチベーションが上がります」

――峯山戦をクリアーして、今年はどういうことを目標にしていますか?
「昨年はUMA選手にLPNJウエルター級タイトルを獲られてしまい、あの負け方が悔しかったので、それを取り返すのが最大のモチベーションになっていましたが、彼は網膜剥離の手術をしたので当分は再戦は無理なのかなと。今は何を目標にやっていこうと悩んでいます(苦笑)。とりあえずは4連敗している中でもKNOCK OUTに出るというチャンスをいただいたので『このチャンスを活かしなさい』と神様が言っているものだと思って、初めてのKNOCK OUTで勝つことが大事だと思っています」

――最後にファンにメッセージをお願いします。
「プロデビューして20年近く経ち、気づいたらこんな歳でした。戦績を重ねていますが、負け越しています。僕はあまり戦い方がうまいタイプではありませんが、一生懸命頑張れば何とかなると思って頑張っています。キックボクシングじゃなくても、仕事でも何でもなかなかうまく行かないことで悩んでいる人たちが僕の試合を見て、少しでも頑張れば何とかなるとちょっとでも感じてもらえたらいいなと思っています」

与座優貴

無法島 GRANDPRIX出場選手インタビュー

【与座優貴(よざ・ゆうき)/橋本道場】

かつて切磋琢磨した同世代のライバルへ。
「横浜流星君や天心はめちゃくちゃ意識してます。
早く追いつきたいし、追い越すためにも、
まず、無敗で無法島GPに優勝したい」

文・撮影 茂田浩司

プロフィール
「極真空手世界王者」
与座優貴(よざ・ゆうき)
1997年12月20日、茨城県土浦市出身。
6歳から極真空手を始め、2017年、19歳の若さで「第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会」軽量級(-70㎏)優勝。
昨年1月に橋本道場に入門。同年2月、キック団体「イノベーション」のプロテストに合格。同年3月、イノベーションでプロデビュー。プロ戦績:7戦7勝(3KO)。身長170㎝。

「ジュニアの頃はまったくの無名でした。
やっと勝てるようになった頃、横浜流星君に負けたんです」

 与座優貴には、唯一無二の「一撃」がある。
 19歳の若さで極真空手軽量級世界チャンピオンとなった逸材は、たった一発の蹴りで観客の度肝を抜き、会場内の空気を変えてしまう。与座の蹴りの凄まじいスピード、切れ味、威力を目の当たりにすれば、誰もが思うのだ。
「さすが世界チャンピオン、これは他の選手とモノが違うぞ」

 今現在、格闘技界には10代からプロで活躍する「天才少年・少女」たちが次々と出現している。与座も、当然のようにその一人だと思われていたが、本人はきっぱりと否定する。

「『世界王者』という肩書きで入ってきたので、よく『エリート』だと勘違いされるんですけど、実は全然そうじゃないです(苦笑)。6歳から空手を始めて、ジュニアの頃はまったく勝てませんでした。自分で『向いてない』と思う時も何回もありましたし、ジュニアの頃は無名でしたね」

 強豪選手を次々と輩出する支部とは違い、与座の所属する支部は選手も少なく、設備もなかった。
「自分がいた頃は、選手は自分ひとりで、サンドバッグもなくて、練習では対戦相手をイメージしながらひたすらシャドーを繰り返していました。環境がない分、自分で工夫しないと強くなれないので、中学では陸上部に入ったんです。走るのは大嫌いなんですけど(苦笑)スタミナをつけて空手に活かそうと。長距離をやって県大会の決勝までいって、高校から陸上で推薦が来たんですけど拒否しました。本当に嫌いなので(苦笑)」

 地道に、コツコツと努力を重ねるうちに、ある日突然、与座は「勝つ方法」を身につけた。
「小学生の頃は、試合になると緊張してガチガチになって負けていました。それが中1だったかな、ある時に緊張感はあるんですけど『早く戦いたい』と思いながら試合を迎えた時があって、その時に優勝したんです。『こういう気持ちで試合をすると勝てるのか』と気づいて、それからまったく負けなくなったんです」

 そんな時、与座の前に立ちはだかったのが、現在の人気俳優、横浜流星だった。
 与座の1学年上が横浜流星、1学年下が「神童」那須川天心。彼らは同じ場所で切磋琢磨するライバルだった。
「関東圏のトップ選手が集まる練習会があって、そこに横浜君とか天心が来てて知り合ったんです。自分はまだレベルは下の方だったんですけど、結構なペースで一緒に練習しました。
 横浜君が世界一になった大会の準々決勝で当たって、自分は負けました。横浜君が中3、自分が中2の時ですね」

「1年前、KNOCK OUTの『無法島GP』を控えている今の状況は予想もできなかったです」

 与座優貴にとって、2019年は「かつて経験したことのない激動の1年」となった。
 空手からキックボクシング転向を決め、練習を始めたのが昨年1月。2月にイノベーションのプロテストを受けて合格。3月にプロデビューすると、実に9か月で7試合という驚異的なハイペースで試合をこなし、無傷の7連勝をマークした。
 特筆すべきは与座の成長力。1戦ごとに力を付けて、各団体のチャンピオンが集まる「無法島GP」に堂々のエントリーとなった。

 与座は元々プロ志望だった。
「テレビで魔裟斗さんの試合を見てて、中学生の頃から『プロになりたい』と思ってました。だけど『どうせやるなら空手で実績を残してから』と言われて、高校、大学(駿河台大学)と空手を続けて、19歳の時に世界チャンピオンになれました。その時は『大学を卒業してからプロに転向しよう』と思っていたんですけど、どうしてもモチベーションが上がらなくなって」

 そんな時、知り合いの紹介で大学の寮に近い橋本道場に出稽古に訪れた。
 このことが、与座の運命を大きく動かすことになる。
「橋本道場に出稽古に来たら、よくYouTubeで見るような選手がたくさんいて。同じ道場にライバルであり、仲間でもある選手がいて、道場の『一体感』もよくて。『卒業まで1年間も待つよりもすぐプロになりたい。もうやっちゃおう!』と(笑)」

 空手の世界チャンピオンであろうが、橋本道場に入門後は優遇されることもなく1練習生の扱いに。
「自分が一番下なので、道場のカギ閉めもします。そういうことも『いいな』と思ったんです。環境をリセットして、全部、力にしていこう、と」

 慣れ親しんだ「素手、顔面殴打なし」の極真空手ルールから、グローブを付けて顔面パンチありのキックボクシングルールへの転向は、簡単なことではなかったが、それさえも与座は『楽しい』という。
「空手なら、同階級の選手や10キロぐらい重い選手であれば『負ける気しねえ』という感じでした。だけど、キックだと試合をやってみるまで自分でも分からないです。だけど、そういう不安要素も含めて『楽しいな』と思いますね。
 空手の頃は、練習では試合をイメージしながらのシャドーをやってましたけど、橋本道場にはいろんなタイプの、いろんな強い選手がいるので、イメージトレーニングしなくてもスパーリングでいろんなことが覚えられます。そういう面では日本トップの環境だと思いますし、毎日、充実した練習ができてますね」

 プロデビューした頃は、空手で培った多彩で、威力のある蹴りが主体だったが、1年足らずでパンチでダウンを奪うまでに成長した。その秘訣は、与座の「聞く力」にある。
「自分は何でも聞いちゃいます。スパーリングの後は『どうでしたか?』、上手くいかないことがあると『どうすればいいですか?』と。プロの先輩たちや、年齢関係なく一般会員の中高生にも『どう?』って(笑)。聞いた方が早いかな、と」

 プロになると決めた時、与座の頭をよぎったのは「横浜流星、那須川天心」。かつて同じ場所で切磋琢磨したライバルたちだった。
「めちゃくちゃ意識してます。昔は同じ位置だったわけで、もう気づけば、頭が何個分、離れたか分からないですし。横浜君なんかテレビを見ると必ず出てますから、活躍している姿を見ると『負けていられないな』ってすごく思うので。
 そのためにも、今回の無法島GPを獲りたいです。このタイトルを獲るか、獲らないかで、今後が大きく変わってくると思うので。
 前回の試合(12月の新日本キック、稲石竜弥戦。与座が2-0の判定勝利)は『パンチで倒そう』と意識しすぎました。YouTubeのコメントに『パンチが出来ない』と書かれてて(苦笑)。途中から蹴りに切り替えたんですけど、今回はそんな意識もせず、本能のままに戦います」

 無法島GP1回戦は、注目の無敗の若手ホープ対決。20歳の鈴木千裕と激突する。互いに「いつか戦う」と意識し合ってきた二人だ。
 与座の極真空手で世界の頂点を極めた抜群の切れ味を誇る蹴りか、鈴木の「ダイヤモンドパンチ」か。
 だが、与座は「蹴り対パンチ」には必ずしもならない、という。
「自分も、この2か月はパンチを強化してきて、最近の自分の成長具合だと『千裕選手のパンチは当たらないだろう』と思いますし、自分からパンチで攻めることもあると思います。自分もパンチを出すにしろ、パンチを出さず得意の蹴りで戦うにしろ、道場で強い人たちと実践的な練習を積んできて、不安要素はだいぶ無くなりました。自分の中でのテーマは『距離感』で、それが試合でどこまで出せるか。自分でも楽しみです」

 この1年間で、与座自身の意識は大きく変わってきた。
「地元の茨城に帰ると声を掛けられたり、知らない人に『写真を撮ってください』と言われたり、そういうのは結構増えてて、広まってきたのかなと思いますけど、理想と比べればまだまだです。やっぱり、キックのことをまったく知らない一般の人に、もっと知られたい気持ちがありますね。年末も、トップ選手たちが試合してるのを自分は見ることしかできなかったのも悔しいですし。
 3月に大学を卒業するので、寮からの引っ越し資金を稼がなくてはいけないですし(笑)、4月から格闘技一本でやっていくので、ただ勝つだけではなくて、お客さんが思わず立ち上がってしまうような面白い試合をしないといけないと思ってます。面白い試合をして、3つ勝って、無敗で無法島GPを獲りたいと思っています。
 2月11日は大田区総合体育館に来て応援してください。よろしくお願いします!」

(了)


2月11日(火・祝)『テレ・マーカー Presents KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.1』の第11試合でぱんちゃん璃奈と対戦する祥子JSK(治政館)の公開練習が、1月28日(火)都内にて行われた。

ぱんちゃんとの再戦に臨む祥子に、強力な応援サポーターが就くことが決定した。そのサポーターとは、「RAISE A SUILEN」のボーカルを務めるRaychell(レイチェル)さん。
RAISE A SUILENは、ブシロードが手掛けるメディアミックスプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』発のガールズバンドで、Raychellさんはベース&ボーカルを担当。2016年に映画「ムカデ人間 3」の日本公開版限定テーマソング「Krazy」、「バイオハザード 0 HD リマスター」のテーマソング「Until The Justice」などが収録されているニューコンセプトミニアルバム「0」をリリース。ソロシンガーとしての顔だけでなく、ラジオパーソナリティーや舞台「BIOHAZARD THE STAGE」、ミュージカル「バイオハザード・ヴォイス・オブ・ガイア」、さらに、2017年公開の香港映画「愛・革命」にも出演、現在は2017年に復活した新生SHAZNAの新メンバーとして加入するなど幅広く活動しており、更なる飛躍が期待される今注目のシンガーといえるだろう。
本人のTwitterでは、夢中に狂った動画シリーズとしてキックボクシングでひたすら連打パンチを行う動画をツイート。プライベートでキックボクシングジムへパーソナルトレーニングを受けに行く様子をアップしており、この日の公開練習では祥子がRaychellさんにキックボクシングを指導することになった。

柔軟体操から始まり、祥子のサポートでRaychellさんは初めてバンテージを巻くと気合の入った表情に。祥子が持つミットにRaychellさんはパンチ、蹴りを打ち込んでジム内に快音を響かせた。ミット打ちを終えた二人はその後、対談へ。

祥子 「凄く上手でした。最初はお会いする前にネットでRaychellさんの写真を見たらキリッとして凄く身長も高かったので物凄く強かったらどうしよう?と思ったら、上手だったので楽しかったです。」

Raychell 「私もそんなにキックボクシングをやったことがなく、女性の方にミットを持っていただいたのが初めてだったので凄く新鮮で楽しかったです。普段はどのように教えていらっしゃるんですか?」

祥子 「女性向けに指導したり、ジュニアの子供たちにも指導をしていて、男性のミットを持つ時もあります。」

Raychell 「私は元々、舞台でアクションをやるのをきっかけにキックボクシングを習い始めたのですが、有酸素、無酸素運動の同時にできるということで歌のために取り入れてやっています。女性だからこそやっていて良かったと思うのですが、祥子さんはどうしてキックをやるようになったのですか?」

祥子 「私が20歳前後ぐらいの時にテレビで格闘技が流行り始め、それまでは格闘技を見る機会がありませんでした。最初にテレビで見た時に凄く衝撃を受けて、パンチ、キックがかっこいいとも思ったのですが、負けている選手が諦めないで向かっている姿を見たら感動してしまい、自分もやりたいと思ってジムを探しました。」

Raychell 「私もキックをやってみて凄く楽しいし、見ていても凄く興奮してしまうので今度の試合が凄く楽しみです。」

祥子 「今回、私の応援サポーターに就いていただくというお話を聞いた時に突然のことでビックリしましたが、音楽で活躍されている方と一緒に出ていただけるということで凄く光栄です。二人がコラボすることでどういうふうになるのかが想像できなかったのですが、凄く楽しみです。」

Raychell 「今回、私も応援サポーターになるというお話を聞いた時に凄くありがたい話で嬉しかったです。祥子選手はキックのジムを経営しつつ、ジムには託児所があって保育士さんもいるとお聞きして、女性の味方だと思います。同じ女性として応援したいと思いますし、より頑張ってほしいと強く思いました。次の試合に向けて全力で応援させていただきます! 私のRAISE A SUILENの楽曲に『Invincible Fighter』(無敵のファイター)があるのでぜひ入場テーマ曲に使っていただけたらと思います。」

祥子 「ありがとうございます!ぜひ使わせていただきます。今回の試合はぱんちゃん選手との2度目の対戦になります。1回目にやらせていただいた時も話題のある選手でしたが、2回目に私を選んだということは1回目があって今回の試合内容に期待されている部分があると思うので、ぱんちゃんの話題性だけじゃなく2回目の試合はどうなるのかな?とみんなが思っているだろうから期待を裏切らない、面白い試合をしたいと思います。」

Raychell 「ぱんちゃん選手はグラビアとかメディアに色々と出られていてタレント性が強いですよね。祥子さんは戦う人がいてくださるから私も全力で試合をさせていただきますという姿勢ですよね。今までの試合を見ていてもそういうのを感じたので、そこが素敵だと思いました。次の試合はぜひ気持ちのぶつかり合いを見せていただきたいです。」

祥子 「ちなみにライブの時は緊張しますか?」

Raychell 「緊張します。ライブは試合と同じではないですが、同じフィールドで共に戦う仲間がいて、ライブ会場はお客さんと心と心をぶつけ合える場所だと思っています。みんなが全力で声を出してくれるから全力で演奏したり、声を出したり、ステップを踏んだり、ヘドバンしたりします。やはり全力でぶつかり合えるのは相手がいるからこそ。私も全力で音楽を奏でていきたいと思います。」

祥子 「今回、私の入場時に一緒に入場して、セコンドに付いていただけたら凄く光栄なのですがいかがですか?」

Raychell 「本当ですか!? ぜひセコンドにも付いて応援したいと思います。祥子選手のお子さんも一緒に入場できるようであれば、試合中は私が面倒みますよ(笑)。」

祥子 「よろしくお願いします! 今回はしっかり結果にこだわってKOを狙って前とは違う私の一面を見せたいと思います。頑張ります!」

大会当日は祥子の応援サポーターとして会場に駆けつけることを約束したRaychellさん。一体どのような形でサポートするのか?当日は是非会場でRaychellさん、そしてぱんちゃん璃奈との再戦にKO勝利を狙う祥子に注目して欲しい。


無法島GRAND PRIX出場選手インタビュー

【橋本悟(はしもと・さとる)/橋本道場】

衝撃のKO負けから、無法島GPで再起。
「このオファーを断ったら『逃げた』と悔いが残る。
リベンジも兼ねた大舞台で、打ち合って倒して
『俺はまだ終わってねえぞ!』というところを見せる」

文・撮影 茂田浩司

プロフィール
「激闘大魔神」
橋本悟(はしもと・さとる)
1986年3月18日、東京都西多摩郡出身。33歳。
学生時代は野球やバスケットボール、伝統派空手を経験。
大学卒業後、23歳で橋本道場入門。24歳でプロデビュー。
戦績:39戦20勝(10KO)16敗3分。身長172cm。

(本文)
 橋本悟がもっとも嫌うのは「逃げること」だ。

 昨年10月4日、東京・後楽園ホールで開催された「 KNOCK OUT × REBELS 」。そのメインイベントを飾ったのは「激闘大魔神」橋本悟対「クレイジーダイヤモンド」鈴木千裕だった。
 これがキック39戦目で、北川“ハチマキ”和裕と潘隆成を相手に2連続KO勝利中の橋本と、まだキック2戦目の鈴木。下馬評は「橋本の勝利」はまず動かないと見られた。

 ところが、試合開始ゴングが鳴ると鈴木が猛然とプレッシャーを掛けると、右ハイキックから怒涛のパンチラッシュ。不意を突かれた橋本は防戦一方となり、わずか45秒でマットに沈んだ。

「油断だったんだと思います」

 試合からしばらく経ち、橋本が試合会場に行くと知り合いのキックボクサーたちからは口々に「お前、どうしたんだよ?」と敗因を聞かれた。
 そして、2人の先輩にはこう指摘された。
「黒田(アキヒロ)さんに『舐めてたでしょ?』って言われて、大月(晴明)さんは『あれは油断だから』って。ベテランの二人に言われたのは突き刺さりましたよ。『あれでは分からない』と言われることもあるんですけど、やっぱり油断なんです」

 橋本にとって「下馬評の高さ」と「調子の良さ」が裏目に出てしまった格好だったという。
「あの試合は、みんなに『橋本が勝つだろう』と言われてて、でも僕は『絶対に油断しないぞ』と思ってたんです。だけど、今思うと『絶対に油断しないぞ』が油断だなって(苦笑)。『俺の方が強いから』って思ってるんですよ。挑戦者なら『油断しないぞ』なんて思わないんで」

 しかも、橋本は2連続KO勝利で勢いに乗っていた。そのうち1つは、鈴木千裕の先輩で実力者の潘隆成。その潘に、橋本は会心の一撃KO勝利を決めていた。
「潘君との試合で上手くいって、元々、大して上手くもないくせに(苦笑)『上手くやってやろう』と思ってしまった。あとで『俺はそういう選手じゃねえだろ』って思ったし。確かに千裕君の勢いも凄かったです。最初からあれだけ前に出られるのもなかなかないですけど、でも逆に、経験が浅いから出られるんだと思いますよ。僕らぐらい試合してると、最初からあそこまで出られないし、彼も10戦やったら出られなくなるでしょう。『怖いもの知らず』だから出られて、僕は油断してた。だから、僕にとっては逆に負けてよかったんですよ」

 痛恨の敗北の原因を見つめ直し、練習を再開した矢先に、橋本の元に「無法島GP」のオファーが来た。
 「倒し屋」を集めたサバイバルトーナメントに、常に「倒すか倒されるか」を実践してきた「激闘大魔神」は外せない、という山口元気プロデューサーの判断だ。
 橋本は、一瞬、迷ったという。
「最初は『えっ』と思いましたよ。あんな倒され方をして、それでトーナメントに出てきたら『なんで負けたお前が出てくるんだよ』と思われるだろうし。
 だけど、どういう相手と復帰戦をやろうかな、格下を選ぶのか、逆にものすごく強い相手を選ぶのかって迷ってた時に、ちょうど『無法島GP』のオファーを貰ったんです」

 橋本は「ちょうどいい」と考えた。
「負けた千裕君も出てくるし、リベンジを兼ねて、復帰の舞台にふさわしいな、と思って」

 1RKO負けで「引退」がよぎることはなかった。むしろ「やってやろう」という闘志がわきあがった。
「あのまま辞めて引退したら情けないじゃないですか。僕は5連敗した経験があって、その時も苦しかったですよ。だけど『これで辞めたら、ただの負け犬だな』と思って。
 最近は結構、引退のことも考えるんです。もし今回の無法島GPに出ず、誰か違う選手とやって復帰しても、引退する時に『俺、無法島GPに出ていたらどうなってたんだろうな?』と絶対に思うと思うんですよ。だったら出場した方がいいです。たとえ1回戦で負けたとしても『俺は逃げてねえよ』と思える。もちろん、出ると決めた以上、負けるつもりなんかないですよ。今、すごくいい練習が出来てるんで『勝てる』と思ってます」

 あの敗北は、注目される舞台だった上に、テレビ中継では「倒されるシーン」が繰り返し流れされる。橋本にとってこれ以上ない「痛恨の1敗」となったが、それでも、橋本は前を向き、挑戦を続ける。
 それこそ、プロで10年間戦い続けてきた男のプライドと強固な意志だ。

「あきらめが悪いだけなんですけどね(笑)」

 そうして、橋本は自身の「原点」を明かした。

「24歳でプロデビューして、27歳の時に初めてタイトルを獲ったんです。相手はイノベーションのチャンピオンの梶田義人選手で、ウチの道場の田中(秀和)さんも1RでKOされてて。みんなに『8割、9割、橋本が負ける』と思われてて。そうしたら、開始1分半でダウンを取られたんです。ボディを打ちに行ったところにカウンターを合わされて、フィギュアスケートみたいにクルっと回転して倒れたんですよ(苦笑)。それを道場のみんなによくいじられるんですけど(苦笑)」

 ダメージは深かった。だが、橋本の心は折れなかった。
「めちゃめちゃ効いたんです。漫画みたいですけど、カウンターを食らった瞬間、目の前にパッと火花が散ったんですよ(苦笑)。だけど、強いのは分かってたんで『やっぱりそうなるのか』と焦りはしなかったし、立ち上がったら足元がフラつく感じもない。それで『取り返してやろう!』と思って、1R後半から5Rまで、ずっと前に出続けて、ダウンは取り返せなかったけど、3-0の判定で勝って、初めてベルトを巻きました。
 あの時に『俺は上手い試合じゃなくて、倒すか倒されるかだ』って」

 橋本は、道場の中でも「特異な存在」だという。
「ウチの道場の選手は、みんなジュニアからやってて、キック通の人が見ても『上手いな!』とうなるような上手さがあるし、負けが少なくて勝率もいいです。僕だけなんですよ。上手くないし、こんなに負けも多くて(苦笑)。
 だけど、僕は『倒すか、倒されるか』しかできないんで。打ち合って、面白いところを見せて、勝つ。前から『力が落ちてると感じたら辞める』と言ってますけど、練習では(安本)晴翔ともガンガン打ち合えてる。まだ『落ちてる』と感じたことは一度もないです」

 無法島GP1回戦では、バズーカ巧樹(菅原道場)と対戦する。
「噛み合うと思うんですよ。バズーカ選手も『超絶テクニシャン』というタイプではないし(笑)、打ち合って、僕が倒しますよ。
 勝ち進めば1日3試合ですけど、負けたら終わりなんで。『先のこと』なんて考えてたらやられちゃうと思うんで。常に『この試合で終わりだ』と思いながらやります。
 千裕君に負けて『橋本悟は終わったな』と思ってる人もいると思うんで、一番、この無法島GPで見せたいのは『俺はまだ終わってねえぞ!』っていうところですよ。
 第一試合なんで、イベントの火付け役なのは分かってます。打ち合って、面白い試合を見せるんで、ぜひ、2月11日は、大田区総合体育館に来てください」

(了)


無法島GRAND PRIX出場選手インタビュー

【バズーカ巧樹(ばずーか・こうき)+菅原忠幸会長/菅原道場】

無法島GPに最も危険な男が降臨!!
「バズーカ砲をぶっ放して、
3発命中させて優勝します。押忍」

文・撮影 茂田浩司

プロフィール
「この男、凶暴につき」
バズーカ巧樹(バズーカ・こうき/本名:齋藤巧樹)
1996年11月16日、千葉県富津市出身。23歳
高校1年の時「喧嘩に強くなりたくて」入門。
2016年4月、Krush出場が決まり、リングネームを
「バズーカ巧樹」に。
プロ戦績:27戦19勝(8KO)6敗2分。身長175cm。

(本文)
 質問をされると、短くひと言だけ返すのが「バズーカ節」だ。
 試合への意気込みという定番の質問には「バズーカ砲をぶっ放します」や「今回は足バズーカ(キック)で」など、リングネームの「バズーカ」をからめて短く答えると、あとは無言。
 師匠の菅原会長は、“狂拳”竹内裕二と「野性の剛腕」島野浩太朗という超攻撃型ファイターを育ててきたが、現在は、バズーカ巧樹を日本のトップファイターに育成中だ。
 このインタビューには菅原会長が同席した。すると、バズーカはひと言喋ると菅原会長をチラチラとうかがい、あとは会長の話をじっと聞いて「押忍」だけ……。
 今回は、菅原会長のお話と「バズーカ節」をそのままお届けします。
               *
――菅原道場に入門したのが高校1年生。きっかけは?
バズーカ「普通に、喧嘩とかに強くなりたくて」
菅原会長「さすがに最近はしないけど、10代の頃はしょっちゅう喧嘩してんだよな?」
バズーカ「押忍」
菅原会長「田舎だから、よく喧嘩するんですよ。お祭りの時なんか、気がつくとジムの外に飛び出して喧嘩してた(苦笑)。ウチの道場に入ってからは、さすがに自分から喧嘩を仕掛けるようなことはないんだけど、向こうから挑発されたら我慢できなかったんだよな?」
バズーカ「押忍」
――道場に入った頃は狂拳(“狂拳”竹内裕二)選手にボコボコにされてたそうですね。
バズーカ「そうですね……」
菅原会長「スパーリングでいじめられたな(笑)。狂拳のせいで何人か有望な選手が辞めてるんですよ(苦笑)。アイツ、まったく容赦しないから」
バズーカ「週の半分ぐらいはボコボコにされてました」
――辞めたい、と思いました?
バズーカ「いえ。いつかやってやる、って思ってました」
――やり返せたんですか?
菅原会長「やらせなかったんですよ。バズーカが力を付けてきた頃、もう狂拳とはスパーリングをさせなかったんで。道場で喧嘩になっても困るしね」
バズーカ「押忍」
――会長、バズーカ選手の長所とは?
菅原会長「気持ちが強くて、体が強くて、練習もとても真面目なんですよ。練習をやりすぎてオーバーワークになって、それで怪我をしてしまうんで『そのぐらいにしとけよ』ってストップを掛けてます。『練習がキツい』って逃げた狂拳とは真逆だよな(笑)」
バズーカ「押忍」
――リングに上がると「凶暴さ」がむき出しになりますけど、それは昔からですか?
菅原会長「そうですね。よく覚えてるのが、アマチュアのデビュー戦。対戦相手がHIROYAのTRY HARD GYMの選手で。試合を見て『ああ、これはもう勝てるな』と思ってたら、バズーカが相手を倒して、その勢いのまま倒れた相手の顔面を踏みつけたんですよ(苦笑)」
――ええええ。その時のことは覚えてますか?
バズーカ「あんまり覚えてないです。……無意識で」
菅原会長「向こうのセコンドが激怒して、俺と狂拳で必死になだめたんですよ(苦笑)。試合の後で聞いたら、バズーカ本人は『立ってる相手の顔に前蹴りを入れたつもりだった』って(苦笑)。ちょっと天然のところがあるんですよ」
バズーカ「押忍」
菅原会長「バズーカは、どこでスイッチが入るか分からないし、スイッチが入ると何をするか分からない。無法島GPでは早めにレフェリーに止めてほしいですね」
バズーカ「押忍」
菅原会長「試合中にキレると、訳がわからなくなるところがあるんだよな?」
バズーカ「押忍」
――最近はさすがに無くなりましたか?
バズーカ「いや……、倒れた相手を攻撃しそうにはなります」
菅原会長「キレると自分では止まらないんで、レフェリーがしっかりと止めてくれないと」
バズーカ「押忍」
――そのスイッチは突然入るんですか?
バズーカ「えっと……、試合中に入るんです」
菅原会長「俺もいつバズーカのスイッチが入るか分からないんですよ。だから、バズーカと対戦する選手はくれぐれも注意して貰いたいですね(笑)」
バズーカ「押忍」
               *
――今、お仕事は?
バズーカ「ショッピングモールにある時計屋で働いてます。今年で5年目に」
――試合前の合宿や、計量・試合の時に休んだりすることは大丈夫なんですか?
バズーカ「自由に休めるんで」
菅原会長「店長がバズーカを怖がってて、なんも言えないんだろ?(笑)」
バズーカ「押忍」
――ええー?
菅原会長「最初に就職した会社が、練習や試合で休んだりするのがキツいところだったんですよ。だから『キックのチャンピオンを目指すなら考えろ』って言って。それで、今のショッピングモールの時計店に入社したんです」
バズーカ「押忍」
菅原会長「タイの合宿に行くからって休ませたり。結構、自由にさせて貰ってるんで」
――バズーカ選手は普段から全然喋らないそうですが、それで「お客様、お似合いですよ!」とか言ってるんですか?
バズーカ「いえ(笑)。結構、自分は修理とか電池交換とかが得意なので」
――海外からの観光客には英語とか中国語で話しかけたりしてるんですか?
バズーカ「いえ(笑)」
菅原会長「ニーハオ、って声を掛けて、お店に入ってきたら『シェー、シェー!』って逃げてな(笑)。あとは店長に全部まかせるんだよな(笑)」
バズーカ「押忍」
――選手として、今の自分に足りないものは?
バズーカ「足りないもの……」
菅原会長「試合のキャリアだな。もっともっと試合をやらないと」
バズーカ「押忍」
菅原会長「本当に真面目に練習するし、蹴りとかパンチもいろんなものを使えるんで。いろんな相手と試合をして、キャリアを積んでいけばもっと強くなりますよ」
                 *
――さて「無法島GP」の話です。ワンデートーナメントの経験はありますか?
バズーカ「J-NETWORKで、1日2試合のトーナメントを2回やってて」
菅原会長「道場の近所の山とか階段ダッシュで鍛えているんで、スタミナはバッチリですよ。1日3試合だって、3試合目の3ラウンド目にラッシュを掛けて倒しにいけますよ」
バズーカ「押忍」
菅原会長「バズーカは痛みにも強いんですよ。途中で怪我したって根性で戦いますよ。ウチは鍛えてるから」
バズーカ「押忍」
――無法島GPに向けての意気込みは?
バズーカ「全員ぶっ倒して、優勝します」
菅原会長「やるからには優勝を目指すし、プロだから、お客さんに見せる試合をしないとな」
バズーカ「押忍」
――BS日テレやTOKYO MXで放送されているレギュラー番組「キックボクシング KNOCK OUT」の無法島GP特集の反響はいかがですか?
バズーカ「ちょくちょく『出てたねー』と声を掛けて貰いました」
――将来の夢は?
バズーカ「夢? ……まあ、誰にも負けない選手になりたい、ですかね」
――目標にしてる選手は?
バズーカ「特にいないです。一番になりたいです。同じ階級なら誰が来ても負けない選手に」
――では、無法島GPに向けての意気込みを。
バズーカ「バズーカ砲を3発命中させて、優勝します」

 ちなみに、バズーカ・プチ情報としては「両親、祖父母、姉夫婦の大所帯で実家暮らし」「彼女とは付き合い始めたばかり」「バズーカは全然喋らないけど結構モテる(菅原会長より)」とのことでした。

(了)


2月11日(火・祝)『テレ・マーカー Presents KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.1』の第11試合で祥子JSKと対戦するぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)の公開練習が、1月31日(金)都内にて行われた。

 祥子の応援サポーターに「RAISE A SUILEN」のボーカル・Raychell(レイチェル)さんが就いたことに対抗して、女子プロレスラーの星輝ありさ(スターダム)がぱんちゃんの応援サポーターに就任することに。星輝は元女子シュートボクサーとして格闘技経験をもち、アマチュアシュートボクシング選手権東京大会優勝の実績を残したほか、2014年にはプロ2戦も経験している。

 この日の公開練習では、一緒にキックボクシングのトレーニングをすることとなり、シャドーボクシングからスタート。星輝はぱんちゃんに負けじとキレキレの動きを披露し集まった記者陣を驚かせると、サンドバック打ちでも快音を響かせた。二人ともSTRUGGLEの鈴木秀明会長が持つミット打ちを行い、最後にマススパーへ。ぱんちゃんが得意の前蹴りを見せれば、星輝もブラジリアンハイキックなどの多彩の蹴り技を見せて練習は終了。その後、対談へ。

ぱんちゃん 「今日は楽しかったです。女子選手とは3カ月に1回ぐらいしかスパーをする機会がないので、今日一緒に練習できるのが楽しみでした。」

星輝 「私も今日めちゃ楽しみにしながら来ました。私がシュートボクシングのリングから離れて4~5年ぐらい経っていて、久々に動きました。さらにプロのぱんちゃん選手と一緒に練習させてもらったことで久々に違うスイッチの入り方を思い出しました。凄く楽しかったのでまたやりたいです。」

ぱんちゃん 「キックボクサーとしてまた試合に出るのはどうですか?」

星輝 「それは会社と要相談で(笑)。ここのジムには定期的に稽古に来させていただいてぱんちゃん選手と練習したいと思います。私は元々パンちゃん選手のことはTwitterで流れてきたのを見たことがあって、凄くかわいい人だなと。細い&カワイイ、そして筋肉が奇麗。その時は写真だったので気になってYoutubeで見ていました。そして、(スターダムがKNOCK OUTと同じ)ブシロード傘下になると決まった時に、もしかしたらこの人と会えるのかな?と思っていたら、意外と早く会えたので凄く光栄でした。」

ぱんちゃん 「ビックリです(笑)。プロレス自体を見たことがなく、ブシロード傘下になった時に初めて記者会見でお会いしました。その時はあまり喋れなくて、その後に後楽園ホールで初めて試合を見ました。オレンジカラーのコスチュームが凄く印象的で、こんなに華がある人なんだなと。リングに上がったら別人だと思いました。女子プロレス自体見たことがなく、ゴリゴリの人がやっているイメージがあったんですが、普通の女の子がやっているんだとイメージが変わりました(笑)。」

星輝 「私はプロで(シュートボクシングの試合に)出ていた時にかわいい女子選手もいましたが、普段から殺すぞという殺気の女子選手ばかりでした。今日ぱんちゃん選手の動きを見て「凄く怖い」と思ったのですが、自分の良いところの出し方がわかっていて深みのある人だなと思いました。今回サポーターの話を聞いた時、「マジ!? 」と思ったのですが、私はその日、大阪で試合だからいないじゃないかって(笑)。1回だけじゃなく今後もサポーターをさせていただけたら嬉しいです。」

ぱんちゃん 「元プロキックボクサー(=シュートボクサー)でプロレスをやっている方ってなかなかいないじゃないですか。どういう人なんだろう?と興味がずっとありました。実は星輝さんのお父さんがナイスミドルという大会でチャンピオンになる試合を見ていて30秒ぐらいで秒殺KOしていたんです。親子で格闘家って凄いなと(笑)。」

星輝 「パパは50歳で凄いです。怖いですよ。何かのご縁ですね。」

ぱんちゃん 「今回、星輝さんが私のサポーターに就いてくれてめちゃ嬉しいです。当日は結果を出して安心してもらえるように頑張ります。」

星輝 「私も何かビデオメッセージを送りますので、当日は流してもらいましょう(笑)。流せるかは未定? もしダメだったらTwitterでいくらでも応援メッセージを送りますね。」

ぱんちゃん 「大会に向けて私に何かアドバイスありますか?」

星輝 「私は4~5年もやっていないのでほとんど素人のようなものですよ(笑)。Twitterを見たのですが、必殺技があると見たので今日はそれを聞きたかったんですよ。」

ぱんちゃん 「必殺技はいっぱいあります。試合の時に見せたいと思うので内緒にしたいと思います。」

星輝 「(ぱんちゃんの試合は)まだ動画でしか見ていませんが、猪突猛進スタイルとそういう技の組み合わせで、多分お客さんは目が釘付け状態になると思います。かわいらしさと共存している気の強さを存分にお客さんに見せ付けてほしいと思います。」

ぱんちゃん 「ファンの目を釘付けにするために入場した時のポーズを教えてください。」

星輝 「最初の頃は緊張していたのでリングインしたら走ってジャンプして息切れしていました(笑)。最近は、落ち着いて入れるようになったので、蹴りのフォームをやってから下に神経を集めるようにして、上に拳を突き上げるポーズをよるようにしたら心が落ち着くようになりました。余裕があったらやってみて下さい。」

ぱんちゃん 「それやってみようかな。私はリングインすると落ち着くのですが、花道とかリングインするまでが凄く緊張してしまいます。今回、祥子選手と再戦なんですが、だいぶ自分は圧倒できると思うので、向こうの見せ場はそんなにないのかなと思うので安心してサポートしていただけたらと思います。そう言えるぐらいパワーも付いてますし、これからもっとスピードが上がるので楽しみにしていてくださいと祥子選手には伝えたいですね。」

星輝 「あっちのサポーターはバンドのボーカルの方ですが、私はただのサポーターではありません。今日もこうやって練習を一緒にしているわけですよ。」

ぱんちゃん 「絞め技もできる、投げ技もできる、飛べますし。当日は私と入れ替わっているかもしれないですね(笑)。」

星輝 「もう戦友みたいな感じですね。当日、場所は違いますが勝ったね!と言い合えるように頑張りましょう! お互いが試合をやることで、お互いのサポーターになりますね。」


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