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トップ画像には悩んで結局は戸澤陽vs.リオ・ラッシュにしたし、トリはフィン・ベイラーvs.トマソ・チャンパだったのだが、試合こそしてないが、いよいよリア・リプリーとシェイナ・ベイズラーが対峙した場面が記憶に残るという・・・。射程圏内にロックオンした格好であった。
だいたい、中国戦士ザイア・リーと、前回チームを組むアリアを病院送りにされた復讐のヴァネッサ・ボーンというセミのカードなんだが、ここでもザイアのキックが命中してはいいんだが、番組構成上のセミはそのあとのセグメント。シェイナ・ベイズラーと雑魚の子分たち(紫雷イオ調)が出てきてプロモやり出した時点で、すでに観客がリアの名前を呼び出したことがすべてだ。Rhea gonna kill youとお客さんが望んだのである。お客さんがイチバン偉いのだ。
番組は知らないラップの奴が出てきて、WAR GAMESとサバイバー・シリーズでのNXTの勝利を大半の選手たちと祝うところから。
そこからカイル・オライリー&ボビー・フィッシュのNXTタッグ王者組が、週末で大きくプッシュされたキース・リーとドミニク・ダイジャコビックという対戦カードなのだが・・・。開始早々、キース・リーがフィッシュを場外に投げるんだが、受けとめるオライリーのせいなのかフィッシュが足をくじいたようで・・・。ところが、生中継番組でCMなどの時間割りも全部決まっているためなのか、続行不能ということにせずと。いきなり私服ジーパン、赤いカルバンクラインのパンツも背中下に見えているロデリック・ストロングが替わって戦い、王座戦はそのままというのだから、ロジックとしては滅茶滅茶なんであるが・・・。
しかし、そんな突然の出番でも試合をこなせてしまうのが超職人のロデリックなのだ。Tシャツ脱いだだけで靴もそのままで、ぼーっと見ているだけのファンには何事もなかったかのように見えたかも。長身ダイジャコビックが足を攻められ続けて苦戦するも、怪力で二人を片手でチョークスラムとかテーマのある試合を、試合中のコールだけで作ってやってしまうのだから神業に見えたゾ。予想が外れたのは、これはキース・リーのプッシュ続きで戴冠にするフィニッシュ予定だと当初は思ったのだが、ケツはアンディスピューティド・エラの王座防衛。うん?防衛って面子が違うんだが、まぁいいか。
それにしても、花道から邪魔しにきたアダム・コールをキース・リーが客席に吹っ飛ばした場面はショック・ザ・システムだった。突然レスラーが降ってきた二列目のお客さん(但しどうやらサクラで心の準備はあったようだが)がケガにならなかったか心配なくらいの派手させあった。
Sit front row. Get your system SHOCKED.@RealKeithLee @AdamColePro #WWENXT pic.twitter.com/qrYKfJLwMl
— WWE (@WWE) November 28, 2019
続いてはサウジアラビア出身で、『クラウン・ジュエル』の時だけ大活躍なのに、どこにも米国のテレビ番組では使われなかったマンソアーが、TMDKのシェイン・ソーン(ヘイスト)教官と試合する機会を与えられるという・・・。まぁケツはわかりきっていて、シェイン先生はいつもこの役なんだが、ちゃんと相手を光らせるんだからこれぞ模範試合なのである。ルー・テーズ流のバックドロップ一発の見せ場だけで十分なのだ。
女子カードはダコタ・カイが、WAR GAMESで親友ティーガン・ノックスの二ーブレイスを剥がして痛めつけヒールになった経緯だが、その戦利品の二ーブレイスを持って登場。ティーガンの姉を自称するキャンディス・レラエが報復する構図なんだが、この試合でもエプロン際の危ないスポットが・・・。一瞬次はなんだかたと順番忘れてしまうことはありうるんだが、どっちがトチったんだか・・・。試合はカイが二ーブレイスを凶器として使おうとするところをレフェリーが見てる前だから反則負け。パイプ椅子まで持ち出したところで、リア・リプリーが飛び出す絵も用意されていた。
現地月曜のRAWから、通常営業?に戻って、NXTやSmackDownの選手が乗り込んではなくなったのだが、戸澤陽はRAW所属になったということだったが、フィン・ベイラーとかの大物でないから例外でNXTでもいいのかという・・・。一応は『サバイバー・シリーズ』のプリショー扱いだったが、王者ラッシュ、戸澤、そしてSmackDownのカリストのトリプルスレッド戦があり、ピンされたのはカリストだったから、戸澤はもう一度挑戦というのがお膳立てだ。ただ、戸澤はちょうどそのRAWでアンドラデ相手にスクワッシュされるとまではいなないにせよ短い尺でのダウン役だったから、NXTでじっくりやらせてもらえる方が日本のファンには喜ばしいのではなかろうか。
やたら高速で、高品質の目まぐるしい一進一退の攻防だったことは間違いないのだが、戸澤のマウスピースが吹っ飛び、一瞬だが失神になるスポットなど、やや危険なことを両者ともにやっており、お互い尺も与えられて張り切ったんだとは思うが、ヒヤリとさせられる試合だったことも事実。なにしろボビー・フィッシュの途中退場があったばかりであり、こういう日は大怪我が続いたりする困ったジンクスもあるマット界なのである。いずれにせよ、もの凄い内容であり、戸澤はオーランドの常連客さんにそんなには馴染みがないハズなのにThis is AWESOMEの合唱も起きたし、最後は観客全員が総立ちのスタンディング・オベーションだったのがすべてだ。いいものを見せてくれたら拍手喝采、これがNXTなのである。
トリはフィン・ベイラーvs.トマソ・チャンパ。初顔合わせになるらしい。ただ、ベイラーは先週末には出番がなかったのを思い出したという・・・。試合はこの二人だから当然に濃い内容に。フィニッシュはまたアダム・コールがチャンパの邪魔したこともあり1916(ブラディサンデイ)が炸裂するんだが、かといってベイラーはチャンパら正規軍でもなければ、アンディスピューティド・エラでもないということなのか、勝ち名乗り後にはいきなりアダム・コールにも鮮やかなペレキックを見舞うと。ダークサイドのある一匹狼を印象付けたのであった。
ただまぁ、会場の本当のエモーショナルなクライマックスは米国内向けテレビ番組の終わったあとだったことを、日本からの視聴だと一日遅れなおかげで知ることになる。マイクを持ったDaddyトマソ・チャンパが、「今日は女子レフェリーのジェシカ・カーのNXT最後だ」と告げるのだ。比べるまでもなく、AEWは女子レフェリーをメインの男子戦に使っている。そういう観点からの起用ではあるのだがSmackDown入りという・・・。もっとも、10年のキャリアになる彼女のフェアウェル・スピーチは感動だった。惜しむらくは、こういうのも2時間番組内にやればよかったのにと思うこと。ライト層の視聴者だって、凄いメインの試合だけが記憶に残るわけではない。但しYouTube時代である。真のハイライトは皆さんも堪能できるのだ。
■ WWE NXT
日時:11月27日(現地時間)
会場:フロリダ州オーランド近郊 フルセイル大学スタジオ
◆戸澤、王座奪取に失敗も会場はスタンディングオベーション
“スタミナモンスター”戸澤陽が王者リオ・ラッシュとクルーザー級王座戦で激突した。試合序盤から両者がスピーディな技のかわし合いを展開すると、戸澤は騙し打ちジャブやランニング・セントーンでラッシュに襲い掛かった。さらにエプロンの攻防では戸澤がジャーマンスープレックスでラッシュを豪快に場外に投げ飛ばすと、「アー!アー!」と雄叫びを上げて王者を圧倒。しかし、戸澤が得意のダイビング・セントーンをラッシュのヒザで迎撃されると形勢逆転となり、最後はラッシュのファイナルアワー2連発で3カウントを奪われた。戸澤は王座獲得に失敗したものの、観客はスタンディングオベーションで2人の激闘を称賛した。
◆ベイラーがチャンパとの初対決に勝利!コールには反逆のペレキック!
NXT王座を狙うフィン・ベイラーとトマソ・チャンパがNXTメイン戦で激突した。初対決となったこの試合でチャンパはランニング・ニー2発を放って攻め込むと、ベイラーはスリング・ブレイドからドロップキックでチャンパをバリケードに叩き付けて反撃した。試合終盤にはチャンパが得意のフェアリーテール・エンディングを狙うと、対立するNXT王者アダム・コールが現れて介入。ベイラーが動揺するチャンパにファイナルカットを叩き込むと、コールもレフェリーの死角でキックを放ってアシストし、最後はベイラーが1916を豪快に決めてチャンパから勝利を収めた。しかし、試合後にアシストしたコールがベイラーの肩を叩いて祝福すると、いきなりベイラーはコールに不意打ちペレキック。ベイラーは倒れ込んだコールとチャンパを見下ろしてリングを後にした。
◆カブキ・ウォリアーズが「WWEスターケード」で王座戦
米国時間12月1日(日)ジョージア州ダルースで開催されるWWEスターケードの対戦カードが2試合発表された。アスカ&カイリ・セインの王者カブキ・ウォリアーズがベッキー・リンチ&シャーロット・フレアー、ベイリー&サーシャ・バンクス、アレクサ・ブリス&ニッキー・クロスとのフェイタル4ウェイWWE女子タッグ王座戦で対戦。
さらにラナを巡って遺恨が勃発したルセフ対ラシュリー(withラナ)がラストマン・スタンディング戦で激突する。またケビン・オーエンズ司会のKOショーのゲストには“ネイチャー・ボーイ”ことリック・フレアーが登場。WWEスターケードは日本時間12月2日(月)にWWEネットワークで配信される。
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