人事移動お騒がせ中WWE両国上陸トリプルHハウスショーで試合!SNS”時の人”セス・ロリンズ良さを中邑真輔引きだす

 28日、両国国技館に主にRAW班で構成されたWWE遠征軍が、前夜のシンガポール公演を経て強行軍のスケジュールで東京に上陸。通常初日の客入りは終日より劣るパターンを見てきたが、発表は恐らく実券数の6724人なものの、空席箇所もなく、比較的最初から十分に満杯になっている。WWEジャパン事務所によるマメな広報のおかげでRAWやSmackDownの番組内容は毎日のように発信されており、そこから様々な媒体が取り上げるようになっていることもあって、世界では圧倒的なトップなのに、特殊な日本だけは鬼門とされてきたものの、定期的な来襲で人気定着を呼び込んでいるようだ。

 なんといっても、そんなマメにフォローしているユニバース目線では、初日の注目はハウスショーなのにトリプルHが試合をしたことか。なにしろ本国ではちょうど、観客減、視聴率不振、株価急落を受けて四面楚歌が指摘され、RAWにポール・ヘイマン、SmackDownにエリック・ビショフ総監督の就任が発表されたばかり。そんなタイミングでのトリプルHの来日は、裏側ではどのようなビジネス目的が隠されているのかはお楽しみだが、ここではAJスタイルズ、ルーク・ギャローズ、カール・アンダーソンの日本組というのか、バレット・クラブとしての8人タッグなんだから、お約束でのベビーフェイスである。「また日本に戻ってくるぜ!」とか叫んでいたような気もするが、もしかしたら試合するのは今回が最後だったかも。

 同じくタイミングということでは、新日本プロレス所属にして東京在住を開始したウィル・オスプレイとのTwitter抗争で、SNSをフォローしているファンには”時の人”にして、やや罰が悪いことになってしまった”自称現役世界No.1″セス・ロリンズが注目だった。なにしろハウスショー特典というか、前回の両国来襲には直前に犬に噛まれて試合できなかった中邑真輔とのシングル戦であり、そのRAWやSmackDownではやってない新鮮なカードということになる。オカダ・カズチカの終盤で決めるドロップキックに劣らない、序盤で見せた鮮やかなドロップキック以下、対戦組み合わせの妙もあり、シンスケとの遭遇は、コアなユニバースにとっても新鮮だったに違いない。「毎晩、毎晩、ハウスショーだろうがなんだろうが、全力投球でトップ張っているのはこの俺だ!」というのがセスの言い分なんだが、本人のTwitterによると「プロレスはクールだった」と満足のご様子。つまり、「スポーツ・エンタテインメントでなく、プロレスリングをやりました」ということのようだ。

 ハウスショーにはハウスショーなりの楽しみもあるわけで、苦節15年、jobberからようやくメインルースターに抜擢されるようになり、『レッスルマニア』にも出させてもらってというカート・ホーキンスが、ついに長年の夢だった日本で初試合が出来るというのも、それはそれで感情移入させてくれるものだ。相手は職人組のリバイバル。こちらも起用法が不満でWWE離脱を申し出たりとか騒動あったのだが、今宵は「日本は臭いぜ」とかチープなヒールの煽りで役割こなすだけでなく、なんといってもCMでぶった切られることもなく、4選手がちゃんと尺を貰ってのタッグ王座戦を披露していた。

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▼中邑真輔と王座戦セス・ロリンズさすがTop証明!WWE両国満杯総括

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▼2日目は中邑&トリプルHが夢合体 アスカ&カイリが連夜勝利 WWE6・29両国

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’19年07月11日号WWE両国 AEW 長州回顧 谷津嘉章 W1 Pアグアヨ 安里紗 DEEP ラウェイ

■ WWE Live Tokyo
日時:6月28日
会場:両国国技館 観衆6724人(=主催者発表)

<7、ユニバーサル選手権試合(時間無制限1本勝負)>
<王者>○セス・ロリンズ
 18分7秒、カーブストンプ⇒体固め
<挑戦者>●中邑真輔
※第7代王者が防衛に成功

<6、RAW女子選手権試合(時間無制限1本勝負)>
<王者>○ベッキー・リンチ
 12分9秒 ディスアーマー
<挑戦者>●アレクサ・ブリス
※第15代王者が防衛に成功

<5、RAWタッグ選手権試合(時間無制限1本勝負)>
<王者組=ザ・リバイバル>ダッシュ・ワイルダー ○スコット・ドーソン
 13分8秒 シャッターマシーン⇒体固め
<挑戦者組>ザック・ライダー ●カート・ホーキンス
※第74代王者組が防衛に成功

<4、時間無制限1本勝負>
○トリプルH AJスタイルズ ルーク・ギャローズ カール・アンダーソン
 15分18秒 ペディグリー⇒片エビ固め
ドリュー・マッキンタイア ●バロン・コービン ボビー・ラシュリー サモア・ジョー
今回のサモア・ジョーは盟友AJスタイルズの受け役に徹してました。これでいいのだ。

<3、時間無制限1本勝負>
<カブキ・ウォリアーズ>アスカ ○カイリ・セイン
 10分15秒 インセインエルボー⇒片エビ固め
<ザ・アイコニックス>ビリー・ケイ ●ペイトン・ロイス

<2、時間無制限1本勝負>
○ブラウン・ストローマン
 8分26秒、ランニング・パワースラム⇒片エビ固め
●ロバート・ルード

<1、US選手権試合(時間無制限1本勝負)>
<王者>○リコシェ
 11分18秒秒、スワンダイブ式クロスボディーから丸め込む回転エビ固め
<挑戦者>●セザーロ
※第164代王者が防衛に成功