ミア・イム-ビアンカ・ブレアなどダークマッチを軸に高度な編集で凝縮番組提供のNXT

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 それにしても専門媒体としては疲労困憊の連続になるのだろうか。日本時間時系列でいくなら、土曜にコネティカットからの『テイクオーバーXXV』があり、ブルックリンはバークレイ・センターからの『ニューヨーク』と比べて、どっちが年間最高興行賞、年間最高試合賞なのかと甲乙つけがたい大変なことになったかと思えば、翌日曜は神戸からの『RIZIN.16』に7時間拘束されると。火曜にはRAWの3時間、水曜のSmackDownと辛口批評を活字にせざるを得ず、その水曜夜には、とんでもない興奮の新日本プロレス『BEST OF THE SUPER Jr.26』決勝大会である。そして木曜日はお待ちかねのNXTだ。こっちはWWEネットワーク配信だから、リアルタイム視聴である必要はなく、前夜の新日大会の媒体としての後処理などで夜更かししたあと、記者の都合で好きな時間に”Watch from the beginning”をクリックするだけなので、その観点からも有難いことになろう。

 すでにわかっていたことだが、今回の配信回は6月1日にコネティカットで行われた『テイクオーバーXXV』のダークマッチ2試合と、大会のハイライトや未公開映像での構成となる。ということは、マニアは結果も知ってるわけだが、要は中身であり、番組構成、映像編集である。


 巨体キース・リーとコナ・リーブスの激突は、短いが十分にお互いがアピールできている。本当はフロリダ生まれなのに”ハワイ出身”だからと、コナ・コーヒーに、俳優キアナ・リーブスなんだと、安易なリングネームには笑うしかないが、WWEネットワーク特番の『パフォーマンス・センター・コンバイン』を視聴されたなら、コナ・リーブスの身体能力に驚愕したことだろう。この『コンバイン』、どこまでジャンプできるかとか、メディシン・ボールと呼ばれる競技用の巨球をどこまで遠くに飛ばせるかを、パフォーマンス・センターの選手に競わせて、得点もきっちり計測して誰が優勝とかガチの競技会なのだ。その実況でも指摘されていたように、「このレベルだとオリンピック・アスリートだ!」と叫ばれていたように、元メジャーリーグの野球選手とか、とんでもない連中がゴロゴロ競ってる層の厚さに驚くことになる。だいたい日本の道場の厳しさも世界に知れてはいるが、やれスクワット100回だのと、どちらかといえば根性論や先輩のしごきが焦点なのに対して、WWEは科学的なトレーニング理論を実践する。しかも何分何秒でボート漕ぎ器具を終わらせるかとか、数字データを競わせているのだから、里村明衣子が一日コーチを務めたとか、そういうニュースしか日本で取り上げられてないことにギャップを感じる。本当の秘密はここにあったのだ。

 もちろん、ガチの数字ポイント合計で誰が優勝したとか、KUSHIDAはどうだったかが、お客さんを前にしたプロレスというスポーツ芸術を魔法に変える才覚と必ずしも一致しないことは述べるまでもない。それにしても、ミア・イムもビアンカ・ブレアも、とてつもないトップ・アスリートなのだなぁというのが『コンバイン』番組から学ぶことになろう。恐らくは、それもあったから、ダークマッチながらフロリダからコネティカットの遠征班に選ばれたというのが、熱心なユニバースには納得した上で、堪能していただく今回の配信回という順序になる。
 それにしても、リング上からもきゃしゃな細身なのに怪力というのは十分に伝わっていたビアンカ・ブレアが、こんなにもの凄いアスリートというのも知った次第だが、それを見た上で今回の配信回を見ると、2倍楽しめるものなのだ。また、本戦5試合だけ、ダークマッチ入れて全7戦の、最初から最後まで時間割りではコンパクト尺ながら、あらためてもの凄いベスト興行賞大会だったかに納得する今回の配信回なのであった。

 ジョニー・ガルガノ対アダム・コールの至宝戦ハイライト紹介では、マウロ・ラナーロが「アー・ユー・キディング・ミ?」と絶叫するわけだが、その場面で彼は実況席から立ちあがっていたというのは、今回の別角度映像で初めて知ることになる。客席の方が、「マンマ、ミア~!」とユニゾンする至福の瞬間である。さて、AEW『Double or Nothing』、『テイクオーバーXXV』、『BEST OF THE SUPER Jr.26』と続いて、内容勝負の2019年天王山決戦はどうだったのか。他媒体には真似の出来ない深淵分析は、金曜発売『週刊ファイト6月13日号』に収録します。

 ちなみに、WWEネットワークをつけっぱなしにすると勝手に次の番組が始るのだが、リアルタイムでなく自由な時間に視聴してもNXTの次はNXT UKが自動で流れだす。解説ナイジェル・マクギネスの日本のプロレス話がふんだんに出て来る実況、ジャジー・ガーベルト(アルファ・フィメール)、ザイア・ブルックサイド、リア・リプリー(デミ・ベネット)他、日本にも馴染みの女子選手も出て来て質の高いレスリングを見たい者にはたまらない。日本人選手が出るわけではないから、なかなか日本語の媒体には取り上げられていないが、次回ウェールズからの8・31『NXT UK TakeOver: Cardiff』は必見だと残しておく。


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’19年06月13日号BOSJオスプレイ鷹木 NXTテイクオーバー W1才木 RIZIN神戸 青木篤志