両国国技館でのBOSJ決勝を制したのはウィル・オスプレイ! 英国から日本へ引っ越し宣言 高橋ヒロムは姿を現さず

 5日の新日本プロレス両国国技館大会は満員マークこそつかなかったが、7,650人の観衆で賑わった。

 BOSJ決勝の評判がいい。リング内外を縦横無尽に使い、お互いのフィニッシュで決着しない究極戦は30分を越えた。全勝街道で決勝進出したのが鷹木信悟なら、公式戦ベストバウト連発という内容をもって決勝進出したのがウィル・オスプレイとなる。いい試合にならないわけがない。

 シリーズに際してオスプレイにはトピックスがあった。ひとつは、“かつての友人”エル・ファンタズモのBOSJ参戦。もうひとつは、“彼女”として知られるビー・プレストリーが日本に在住しスターダムの所属選手になったこと(スターダムを軸とし、AEWに不定期参戦)。オスプレイが日本に軸足を移してきたことは明らかだったが、しっかりとBOSJ制覇に結実したことになる。背景はもちろん、ケニー・オメガらエリート勢が新日本を去ったことによりオスプレイがプッシュされることになったということ。

 知ってたファンからすれば「(彼女が先に移住を発表していた)このタイミングで日本引っ越しを発表かよ」とツッコミを入れたかもしれない。とはいえマニアはともかく圧倒的多数ファンは知らないわけであるから、日本引っ越しを制覇と結びつけて物語にするのはまったくもって正しい。

 大会にミソをつけたところがあったとしたら、11か月に渡って欠場している高橋ヒロムが登場しなかったことだろう。3日の23:12にヒロムは「ナオル NAORU」「JUNE.5.2019」の文字が入ったツイートをした。一夜明けで新日本プロレスがぬいぐるみ「もちねこ」シリーズとしての「ナオル」を発表し、「あのツイートはナオル発売告知だったのか」とも思わせる内容ではあった。とはいえ新日ジュニア立役者のヒロムに“治る”と言わせて大会を煽る手法には行き過ぎを感じざるを得ない。

 他の試合では、棚橋弘至が復帰戦を迎えたもののジェイ・ホワイトに敗退した。注目の大物ジョン・モクスリーは野性味あふれる試合で観客を魅了し、敗れたジュース・ロビンソンまでも自身のベストバウトとなる試合となった。

 

■新日本プロレス BEST OF THE SUPER Jr.26
日時:2019年6月5日(水)18:30
会場:東京・両国国技館 観衆7,650人(主催者発表)

<第1試合>
●成田蓮
ジョナサン・グレシャム
バンディード
  8分26秒 ロディージャ・ドラゴン⇒片エビ固め
海野翔太
ティタン
〇ドラゴン・リー

<第2試合>
ロビー・イーグルス
〇エル・ファンタズモ
石森太二
  9分09秒 CRⅡ→片エビ固め
●SHO
YOH
田口隆祐

<第3試合>
●DOUKI
金丸義信
ザック・セイバーJr.
鈴木みのる
タイチ
  10分34秒 カルマ⇒片エビ固め
タイガーマスク
獣神サンダー・ライガー
〇YOSHI-HASHI
矢野通
石井智宏

<第4試合>
BUSHI
SANADA
〇EVIL
内藤哲也
  10分27秒 マジックキラー⇒片エビ固め
●トーア・ヘナーレ
本間朋晃
真壁刀義
飯伏幸太

<第5試合>
●ブロディ・キング
マーティー・スカル
  10分35秒 レインメーカー⇒片エビ固め
ロッキー・ロメロ
〇オカダ・カズチカ

<第6試合 棚橋弘至復帰戦 スペシャルシングルマッチ>
〇ジェイ・ホワイト
  19分16秒 首固め
●棚橋弘至

<第7試合 IWGP USヘビー級選手権試合>
〇[挑戦者]ジョン・モクスリー
  24分14秒 ダブルアームDDT⇒エビ固め
●[第5代王者]ジュース・ロビンソン
※ジュースが4度目の防衛に失敗。モクスリーが新チャンピオンとなる。

<第8試合 「BEST OF THE SUPER Jr.26」優勝決定戦>
●[Aブロック1位] 鷹木信悟
  33分36秒 ストームブレイカー⇒片エビ固め
〇[Bブロック1位]ウィル・オスプレイ
※オスプレイが3年ぶり2度目の『SUPER Jr.』優勝。