3・31両国『ONE Championship A NEW ERA』目前! 見どころ解説パンダvs.アンストッパブル!!

 いよいよ間近に迫った、アジアの黒船来航、アジア最大のワールドスポーツメディアONE Championship™ (ONE)の日本での初の大会、3月31日(日)東京・両国国技館『ONE: A NEW ERA -新時代-』。

 史上空前のブーム真っ最中である女子格闘技にも、ストロー級女子世界王者のション・ジンナン(“パンダ”)と同アトム級女子世界王者のアンジェラ・リー(“アンストッパブル”)のタイトルマッチというビッグカードが殴り込みをかける。
 この2名の対戦は、2017年12月にジンナンがONEに参戦以来、常に噂されていた話題の対戦カード。体重を増やし、 階級を上げたアンジェラ・リーが、ONE史上初の女性による二階級制覇に挑む。
この大一番を前に、試合の見どころをおさらいしておこう。

アンジェラ・リー

MMA戦績:9勝0敗 階級:アトム級 身長:163cm スタイル:MMA 国籍:シンガポール

公式プロフィール
「ONE世界女子アトム級王者アンジェラ・リーは、アンストッパブルというニックネームに相応しい生き方をしてきた。若き天才は両親の手引 きよりマーシャルアーツを始め、3歳の時から質の高いトレーニングを行なってきた。努力と忍耐力により、2度のパンクレーション世界王者、 ハワイ州レスリング王者に輝き、ブラジリアン柔術の黒帯を習得する など高いレベルで成功してきた。
当然のようにケージに向かった彼女は、2015年5月にONEの名の 下でプロデビュー戦を戦う。この年の後半にシンガポールに本拠があ るイヴォルブ・ファイトチームに合流して以来、5連勝を達成。2016年5月にスリリングな5Rを戦い、年間最高試合に輝いたV.V Meiとの一戦で初代ONE世界女子アトム級王座に就く。
 無敗、数々の実績を残した彼女は、2017年5月のONE『Dynasty of Heroes』の舞台で、驚愕の激闘を繰り広げた。アトム級の女王は肺炎と戦いながら、2度のムエタイ世界王者イステラ・ ヌネスにアナコンダチョークを極めて、2度目の世界王座防衛に成功している」

◎ ONE 最強天才女性格闘家アンジェラ・リーの鮮やかな5つの勝利

 弱冠22歳にして、天才の名をほしいままにしているシンガポールのアンジェラ・リー。アジア圏における彼女の人気は絶大で、ONEが誇る最高のスターのうちの一人。
 キャリア無敗のアンジェラ・リーの戦績のなかでも、特に記憶に残る5試合をONEがプレスリリースで紹介している。

1)2015年11月「ONE:PRIDE OF LIONS」ナタリー・ゴンザレス・ヒルズ戦のツイスター
 MMAの試合で、ツイスターという技が使われることは非常に稀である。ツイスターは、絞め技というよりは、捻り技であり、最高難易度の技術を要する。実戦で使うには、技術は元より、センスが必要になる。リーの抜群のセンスが垣間見えたのが「ONE:PRIDE OF LIONS」のナタリー・ゴンザレス・ヒルズ戦というわけだ。
 試合開始後に、マウントを奪ったリーは、ヒルズの動きを腕でロックし、作戦を練りながらも右のパンチでダメージを与えていた。その後、グラウンドの展開が続くなかでも仕掛け続け、両者が並んで倒れたところで、一気にツイスターを決め、タップを奪った。 彼女はこの試合で名を挙げ、キャリア通算成績を3勝0敗とした。

2)2015年12月「ONE:SPIRIT OF CHAMPIONS」レナ・トホレツカ戦のリアネイキドチョーク

 アンジェラ・リーは、追い詰められても強い選手だと証明したのが、トホレツカとの一戦だった。試合序盤は、互角の戦いを繰り広げた二人。ハイレベルな打ち合いのなかで、何度かトホレツカのパンチがリーの顔面を捉えた。しかし、リーは、慌てずに得意のグラウンドに持ち込む。運動神経に優れ、技量も申し分ないトホレツカだが、リーはそれを上回るテクニックで試合をコントロールし、2ラウンドでは見事に関節を極めて勝利した。
 不利な場面からも状況を打開する力があり、折れない精神を持つアンジェラ・リー。これで、彼女の戦績は4勝0敗となった。

3)2016年2月「ONE: TRIBE OF WARRIORS」レベッカ・ハインツマン戦のネッククランク

 勢いに乗るリーにとって、既にハインツマンは敵ではなかった。自身の強みを確信したアンジェラ・リーは、まさに自然体のまま立ち向かって行った。
 1Rの序盤、リーはハインツマンを捉えると、馬乗りになって攻めたてる。そして、積極的に様々なサブミッションを試みて行く。リーの猛攻からなんとか逃れたハインツマンだったが、二度上手くはいかず、あっという間にリーに仕掛けられると、ネッククランクを極められ、タップとなった。今や無双状態のアンジェラ・リー。彼女の戦い方に自信がみなぎるようになったのはこの試合からだったと 記憶している。そして、いよいよONE女子アトム級世界王者のタイトルに手をかけようとしていた。

4)2017年3月「ONE: WARRIOR KINGDOM」ジェニー・ファン戦のTKO

 アンジェラ・リーの代名詞は華麗なサブミッションだが、彼女がストライカーとしても優秀であることを証明したのがこの試合である。既に ONE 女子アトム級世界王者となったリーにとって、初めての防衛戦でもあった。パンチだけではなく、キックも有効に使い、センスの違いを見せつける。2ラウンドまでは、ジャブや右のクロスで有効打を稼ぎ、クリンチになると膝を入れた。4ラウンドになるとダメージが蓄積したファンに疲れが見え始め、リーはタップするまでパンチを重ねた。こうして、リーは初めての防衛戦を圧倒的な強さで勝利した。

5)2017年5月「ONE:DYNASTY HEROES」イステラ・ヌネス戦のスピニングチョーク

 スピードで勝るヌネスが序盤は優位に試合を進めているように観えたが、組み始めるとリーが自分のペースに持って行った。ヌメスのキックやジャブが何度かリーを捉えたが、倒すには至らず、逆に、リーにテイクダウンを仕掛けられ、グラウンドの展開へ。
 一度は得意のツイスターを極めかけ、そこからパンチの応酬。たまらずヌメスは離れようとしたが、リーが離さず、スピニングチョークが極まった。タイトルマッチで V.V Meiに勝利し、これまでの戦績は9勝0敗。記念すべき10連勝を、ONE初の日本大会『ONE:A NEW ERA-新時代』で飾ることができるのか。相手は、一階級上のション・ジンナン。 試合は、ONE女子ストロー級世界タイトルを懸けて行なわれる。

 一方、受けて立つション・ジンナンのコーチは「アンジェラ・リーには弱点がある」と激白している。

ション・ジンナン

戦績:16勝1敗 階級:ストロー級 身長:165cm スタイル:MMA 国籍:中国

公式プロフィール
「ONE女子ミニマム級世界チャンピオンのション・ジンナンは、もともと はウェイトリフティングのキャリアのトレーニングをしていたが、プロの選手になるという彼女の生涯の夢を追求して、後にボクシングを始めました。格闘技に惚れ、18歳の時に山東省の女子ボクシングチームに参加し、すぐに中国を代表する選手に育ちました。中国のカンフー映画の影響を受け、彼女はいつも弱者のために立ち上がり、それが彼女を強くしました。彼女は家を離れ、同世代の女性が憧れるファッションや恋愛恋を犠牲にしてトレーニングに明け暮れました。ブラジリアン柔術でも才能を発揮し、中国オープン、ブラジリアン柔術チャンピオンシップに勝利しました。
 その後、ケージ中で戦うMMAに憧れ、毎日朝から夜遅くまで練習するようになると、中国国内で12勝1敗の戦績を残した後、4月にエイ プリル・オセイオをONE Championshipの国際舞台でノックし、鮮 烈なデビューをしました。ONE女子ミニマム級ワールドチャンピオンシッ プの、KINGS OF COURAGE(キング・オブ・カレッジ:勇猛な王た ち)で、相手をTKOし、中国最初のMMAチャンピオンとなりました」

 圧倒的なスピードとテクニックで、生涯戦績9勝0敗を誇るアンジェラ・リー。しかし、ション・ジンナンのチームは、ジンナンの良さと経験を引き出せば、リーを倒せると確信しているという。
 ONE初の日本大会「A NEW ERA-新時代-」では、ジンナンが持つONE女子ストロー級世界王座を懸けて両者が激突する。下馬評では、リーによる鮮やかな勝利を予想するなか、ジンナンのコーチは、逆の展開を予想している。

「ジンナンのKO勝ちは十分あり得る。リーとしては、打撃でまっすぐ来られたら嫌なはずだ」
と、同コーチは 話す。
「もちろん、リーは強敵ですから、我慢の展開になるかもしれません。しかし、隙きを突いて攻めればチャンスはあります。彼女の試合運びには、そういった弱点が垣間見える。ジンナンは一撃で仕留められるほどのパンチはありませんが、当て続ければ、確実にダメージを当たることができますからね」
 確かに、ジンナンは、昨年9月の試合でも、打撃で削ったあとにキックで倒している。
「そういったダメージの蓄積も大事ですし、もちろんすべての局面で技術は大切です。だけど、ここで重要なのは、ジンナンが生まれながらの戦士であるということです。果敢なファイティングスピリットで、打撃を貰うことすら恐れずに飛び込んでいくところが、彼女の最大の強みなのです。」
 どのような終わり方にせよ、ジンナンが勝利し、アンジェラ・リーに初黒星を付けると確信している。また、リーにとっては、階級を上げての試合となる。この階級における体重差は大きいと陣営は踏んでいる。
「毎日ジムでトレーニングをしていますが、ジンナンは明らかに状態が良いと思います。また、リーは、リハビリ期間などもあって、ハンデがあると思います。V.V Mei との試合でも、3ラウンドは落としているように見えますし、Meiの右を抑えきれず苦戦していましたね。」
「体重を増やして階級を上げるというのは、難しいものです。彼女の快進撃をここで止められると信じています」。

 アンジェラ・リーが勝利し、女子初の二階級制覇達成となるのか。それとも、ジンナンが意地を見せるのか。 決戦は、3・31両国国技館決戦は目前だ。

■ ONE Championship: A New Era
日時:3月31日 14:30開場 15:30開始
会場:東京・両国国技館

▼見どころ解説~3・31ONE Championship日本大会の全カード決定!

見どころ解説~3・31ONE Championship日本大会の全カード決定!


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