Gサスケ、長与千種、ダンプ松本、初代タイガーマスク佐賀集結『プロレスリングフェスティバルIN SAGA Vol.1』

 ザ・グレート・サスケと長与千種が夢のコンビを初結成して臨む電流爆破デスマッチをメインに、藤原喜明、越中詩郎、ダンプ松本といったレジェンドに大谷晋二郎をはじめとするZERO1勢らが参戦、さらにゲストとして初代タイガーマスク&新間寿氏が来場と、「プロレスリングフェスティバル」の看板に偽りなく超豪華メンバーが集結した地方発の画期的なビッグマッチが11月30日、佐賀・鳥栖市民体育館で満員の観客を集めて開催された。

 “新・流星番長”北村彰基が先行するライバル岩崎永遠に悲願の初勝利を収めたオープニングマッチのZERO1新鋭対決から熱戦が続き、第5試合では極悪同盟を破る殊勲を挙げたマーベラスの“ニュートラ”彩羽匠&門倉凛を敗れたダンプが讃えて「この2人のことを覚えて帰ってください」と女子プロレス界の近未来を担う存在として太鼓判を押す一幕も見られた。越中と大谷が“熱ケツ&熱血連係”でセミファイナルに快勝を飾って会場を沸点へ導き、欠場中の初代タイガーが新間氏とともに元気な姿を見せて軽妙なスピーチでさらに空気を温めた。

 そして迎えたメインイベント、東北の英雄サスケと九州が生んだ永遠のカリスマヒロイン長与に対するは、長与と電流爆破のリングで男女の枠を超えた抗争を繰り広げてきたTARU、そしてかつて長与が手塩にかけて育てた愛弟子・水波綾の異色チームだ。これが電流爆破初挑戦の水波にとっては、デスマッチ経験豊富な3選手に囲まれて不利が否めないながらも、ここは大胆に開き直って自らの新生面を切り拓くチャンスでもある。長与&サスケの放つオーラとTARUの毒気に負けじと水波が己をアピールできるかに、この一戦の鍵が握られていた。
 また、去る11月19日の未明に北海道札幌市内で喧嘩の仲裁に入って思わぬ形で“時の人”となった長与は、その際に負った左手小指の骨折が癒えぬまま強行出場。「長与さんには指1本、触れさせない」と防波堤になることを誓ったサスケの好フォローを得て、極道ヒールの本性を発揮して負傷箇所を衝け狙うTARUの悪辣な攻めをかいぐぐり、あえて飛び込んだ未知のリングで師匠越えに燃えて躍動する水波に爆破バットの痛打を浴びせて爆破女王の面目を保った。

「『やられたらやり返す』ということを長与さんに最初に教えられて。この電流爆破という試合形式で(長与に)リベンジしたい。自分は貪欲なんだと気づかされましたね。火を点けられました」と水波が爆破再戦を訴えれば、長与も「『なんなら、4面(全面爆破)でいこうよ』って」と呼応。一気に大ブレイクこそならなかったものの、水波は頂点を目指す上で新たなヒントをつかんだ模様で、この挑戦には大いに価値があったようだ。

 一方、開催発表の記者会見でサスケが掲げた『炎のバトル』(同じ鳥栖で1991年8月に開かれたプロレスとロックフェスのコラボイベント)へのリベンジに関しても、会場の規模こそ違えど満員の観衆を集めて熱狂を生んだことで“落とし前”がつけられたと見ていいだろう。この大会をもって今年の佐賀県内のプロレス興行は終了したが、来たる2019年以降に向けて地方から熱を発信するイベントととしてひとつの成功例を示した「プロレスリングフェスティバルIN SAGA Vol.1」だ。
(小野 仁)

■『プロレスリングフェスティバルIN SAGA Vol.1』
日時:11月30日 
会場:佐賀・鳥栖市民体育館(18:30~)観衆1026人(満員)

<第1試合 15分1本勝負>
〇北村彰基
 9分52秒、逆片エビ固め
●岩崎永遠

<第2試合 3WAYマッチ20分1本勝負>
〇パンダちゃん!
 5分23秒、タイガー勝己レフェリーとWキック攻撃⇒体固め
●ブラックタイガー
※もう1人はワイルドシューター

<第3試合 タッグマッチ30分1本勝負>
〇クリス・ヴァイス 横山佳和
 8分41秒、パッケージドライバー⇒エビ固め
●松崎和彦 橋本友彦

<第4試合 タッグマッチ30分1本>
藤原喜明 〇SUGI
 12分41秒、ウルトラ・ウラカンラナ
日高郁人 ●菅原拓也

<第5試合 タッグマッチ30分1本勝負>
〇彩羽匠 門倉凛
 12分44秒 ジャックナイフ式エビ固め
ダンプ松本 ●ZAP.T

<第6試合 タッグマッチ45分1本勝負>
〇越中詩郎 大谷晋二郎
 11分55秒 ミサイルヒップ⇒片エビ固め
佐藤耕平 ●高岩竜一

<第7試合 電流爆破&電流爆破バット・タッグデスマッチ時間無制限1本勝負>
ザ・グレート・サスケ 〇長与千種
 14分48秒、爆破バット攻撃⇒体固め
TARU 水波綾●

コメント
水波「(電流爆破は)刺激的とは思っていましたけど、ここまでとは…。まさしく未知の世界でした。爆破バット(の威力に)しても最後どうなったのか!?って。(敗戦という結果に終わって)火が点きましたね。GEAEの時に『やられたらやり返す』ということを長与さんに最初に教えられて。この電流爆破という試合形式で(長与に)リベンジしたい。自分は貪欲なんだと気づかされましたね。いろんなものに対して火を点けられました」

サスケ「やはり電流爆破の威力は凄くて、骨盤のあたりに深いダメージを受けました。TARUに対して長与さんには指1本も触らせないと宣言しましたけど、(勝ったものの)それを守り切れなかったのが悔しいですね。(――同じく鳥栖で開催された伝説のイベント『炎のバトル』へのリベンジを掲げていましたが…)そうですね。(大観衆を動員しながら大仁田FMWが多額の負債を抱えたという)『炎のバトル』に対する、プロレス業界としてのリベンジですね。ただ、リベンジと言ったって、我々ができるのはリングの上で闘うことだけで、これだけの舞台を整えて大勢のお客さんを集めてくださった主催者の(株)NEXT INNOVATIONさん、(株)一心工業さんのご尽力にひたすら感謝ですね。(――『炎のバトル』に対するリベンジということは、大仁田厚の歴史に対する挑戦とも…)いやいや、深読みしないでください。ただ明日、帰りがけに岡山に立ち寄って、(大仁田の復帰を訴えたという)被災した少年は探しに行きますけど」

長与「相変わらず爆破は凄かったですね。1年ぶりの洗礼を受けた感じかな。今日は長崎の友達たちも来てくれて、これだけ大勢のお客さんが集まってくれて…。また来年も九州に帰ってこられるようにやっていきたいですね。ただ、今日は(骨折のため)グリップに力が入らなくて…申し訳なかったですね。(――水波選手が電流爆破で長与さんにリベンジしたい、と)おっ、アイツも病みつきになるのかな。『よし、なんなら4面(全面爆破)でいこうよ』って」