女子革命新王妃シャーロット横綱相撲!NEWブライアン人格改心!Rオートン覆面剥ぎSmackDown

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 ロサンジェルスのステイプル・センター4連戦の最終日、SmackDownは、やはり『サバイバー・シリーズ』最大のインパクトだったシャーロットのお出ましから。あの狂気の試合時は、なにかに乗り移ったかのようだったが、もはや女帝に上り詰めたので貫禄すら漂わせて笑顔でマイクを握る。前夜、満身創痍のロンダが、ミッキー・ジェームスおばさんを一蹴していたから、今夜は若手アイコニックスを2人続けて葬った。もっとも、ペイトン・レイスが「アンタはサイコ!」とやっていたのが耳に残る。悪の権化フレアーのDNA覚醒劇は、すでにアチコチで語られだして伝説が築かれ始めている。

 正直、いくら試合結果では6-0でRAWの勝利だろうが、番組の質としては前夜のRAWのシナリオ班、構成がイマイチなのに対し、SmackDownのほうがきっちり考えてあって今宵も最初から最後まで飽きさせなかったが苦言もある。感謝祭ということで、毎年恒例で七面鳥以下、ごちそうを並べるも、結局はぐちゃぐちゃになるというコント、いい加減辞めて欲しいと思うのは果たして本誌だけなのか? だいたい、恵まれない人たちにごちそうを分け与えるという側面も感謝祭の伝統なのに、食事を粗末に扱うのは、「カリフォルニアの山火事支援に寄付を!」と呼びかける社会支援活動と二律背反に思える。

 番組トリはランディ・オートンvs.ミステリオ。サウジアラビア『クラウン・ジュエル』では一回戦負けしているオートンがRKOを極めただけでなく、マスクを引きちぎり最後は素顔にさせてリベンジした。

photo by George Napolitano

 映画ファンには、2つの告知が番組中に流れた。ドウェイン・ジョンソン(ロック)が制作資金を出した、現SmackDownのGMペイジ兄妹の実話をもとにした『Fighting with my Family』と、なんかステイプル・センターの外観にかぶさる恰好でポスターの出た『A Private War』。前者の説明はWWEユニバースには不要だろうが、後者はInterenational配信だけなのかどうか。国内で放送されるものと、海外版は途中のCMは無論のこと、必ずしも完全に同一ではなく、微妙に違うことはよくあることだからだ。
 ロザムンド・パイクが戦場の女性ジャーナリスト=マリー・コルヴィンを演じた『A Private War』は、映画マニア注目の作品であり、元ユーリズミックスのアニー・レノックスが”bring it on””bring it on”と語るように歌う♪レクイエム(鎮魂歌)エンディング曲も話題である。しかし、2012年にシリア騒乱下のホムス包囲戦を取材中に政府軍の砲撃を受け死亡した眼帯の女性記者が題材なだけに、サウジアラビア公演を決行したWWEとは余りにもかけ離れているのだが・・・。
 いろいろ海外の通信員に連絡してみたところ、なんと『A Private War』の制作チーム、プロデューサーの一人がシェインの奥さんにして、WWEマクマホン・ファミリーのNo.5であるマリッサ・マクマホンだった。皮肉なことに、この映画のニューヨークでのグランド・オープニング・イベントが、サウジアラビアの『クラウン・ジュエル』と重なり、夫シェインは映画のお披露目に欠席だったという。

◆「暴行を誇りに思っている」開き直りのシャーロットが1日で2連勝

 ロンダ・ラウジーに狂気の暴行を加えたシャーロット・フレアーが冒頭に登場。シャーロットは『サバイバー・シリーズ』では“地球上で最も危険な女”に最大の暴行を加えて誇りに思っている。謝罪するつもりはないわ」と自画自賛。するとそこへペイジGMが現れると、「GMとしては楽しめたわ。でもレフリーへの暴行はダメなの。罰金10万ドルを課すわ」とGMとしての判断を伝えた。
 続けてそこにアイコニックスが登場して2人を茶化すと、シャーロットとビリー・ケイが対戦。実力差があきらかな2人の試合はシャーロットがナチュラルセレクションで完勝。さらにシャーロットは「ペイトンも戦ったら」と挑発して2連戦するも、試合途中にビリーが介入して反則判定。2対1の状況で試合後に襲撃するアイコニックスだったが、スピアーで反撃したシャーロットは不敵に微笑みながら解説席に2人を叩き付けて沈めると、解説席の上で勝ち誇った。

◆アスカ、アスカロックでタッグ戦快勝

 “明日の女帝”アスカ&ナオミがマンディ・ローズ&ソーニャ・デビルとタッグ戦で激突した。ナオミ対マンディで始まると、ナオミはアスカと連携してダブルヒップアタックを決めて先制。しかし、ナオミが捕まって一時劣勢となったが、ジャンピングハイキックで辛うじて打開。交代したアスカはモンゴリアンチョップ、ドロップキックでマンディを蹴散らすと、交代したソーニャとマンディが間違って交錯しそうになった隙を突いてハイキック。最後はアスカが崩れたソーニャをアスカロックで捕まえてタップ勝ち。一枚上手のアスカ&ナオミが実力差を見せつけて快勝した。

◆「みんなの知っているブライアンは死んだ」豹変のブライアンが衝撃告白

 WWE王者ダニエル・ブライアンの登場は、いつもの「YES」Tシャツではない。そして「みんなの知っているブライアンは死んだ」と衝撃告白した。PPV『TLC』でAJスタイルズとのWWE王座戦が決定したブライアンが登場すると、「俺はみんなを裏切ったかもしれない。でもそれは3年前の引退した日から始まった」と自身の出来事を語りだした。リング復帰を目指していたブライアンは「マントラを唱えたりしていたら奇跡が起こった。そして俺の夢が俺自身を乗っ取って、急所攻撃を放ったんだ」と現役復帰とAJスタイルズ戦、ブロック・レスナー戦でのローブローを説明。さらに「みんなの知っているブライアンは死んだ。残ったのは“新たな”WWE王者ダニエル・ブライアンだ」と自身の人格が変わったことを告白すると、最後にブライアンはリングアナに「ニュー・ダニエル・ブライアン」とコールさせた。なるほど、感謝祭が終わるとクリスマス商戦が始まるが、「YES」Tシャツがわずか$10のダンピング謎が解けた。新興宗教ブライアン教が始まったのだ。
 PPV『TLC』は日本時間12月17日にWWEネットワーク(日本語実況版有り)で生配信される。

■ WWE SmackDown
日時:2018年11月20日(現地時間)
会場:アメリカ・カリフォルニア州ロサンジェルス ステイプル・センター

<シングルマッチ>
○ランディ・オートン
 ピンフォール
●レイ・ミステリオ

<タッグマッチ>
○ナオミ、アスカ
 アスカロック
●マンディ・ローズ、ソーニャ・デヴィル

<感謝祭パーティマッチ>
○ニュー・デイ
 ピンフォール
●シェイマス、セザーロ、ビッグ・ショー

<タッグマッチ>
○ザ・ブライアント・ブラザーズ
 ピンフォール
●ザ・ミズ、シェイン・マクマホン

<シングルマッチ>
○シャーロット
 反則
●ペイトン・ロイス

<シングルマッチ>
○シャーロット
 ピンフォール
●ビリー・ケイ


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