田中稔が9・27新木場での原学との“元バトラーツ対決”に向け気合

 プロレスリング・ノアマットでは、Hi69とのコンビでGHCジュニアヘビー級タッグ王座を保持するなど、数々のリングで、フリーランサーとして活躍する田中稔が、ソウルモードの9月27日、東京・新木場1stRING大会(15時10分開始)に参戦し、バトラーツの後輩にあたる原学と一騎打ちを行う。

 田中がバトラーツに在籍していた当時、原はまだ学生で、同団体のアマチュアジム「B-CLUB」の会員だった。田中はそのアマチュアのグラップリング大会のマッチメークを担当していたこともあり、少年だった原の記憶は鮮明に残っているという。
「センスもいいし、体も絞れていて、『いい選手だなー』という印象でした。後にプロを目指すとは思わなかったけど・・・」(田中)

 田中は00年10月で同団体を退団し、01年1月に新日本プロレスに入団。原は同年にバトラーツに入門したため、選手としては、完全に“入れ違い”だった。
 02年9月、田中は古巣の後楽園ホール大会に参戦したことあったが、原はまだデビューしたばかりで対戦する機会はなかった。その後、両者に接点はなかったが、田中が09年1月いっぱいで、新日本を退団し、フリーに転向してから、試合会場で会うようにはなったが、なかなか対戦するチャンスは巡ってこなかった。
 原がフーテンプロモーションに所属していた当時、自身のプロデュース興行を行うことになった際、田中と激突するプランも浮上したが、スケジュールの都合で流れてしまった経緯があったという。

「B-CLUB」での出会いから、長い月日を経て、ようやく両者の対戦が実現したのが、16年12月23日、きらきら太陽プロジェクトのBumB東京スポーツ文化館マルチスタジオ大会でのこと。同年6月で田中はWRESTLE-1を退団して、フリーになっており、原の悲願が実って、初のシングルマッチが実現。その際は田中がヒザ十字固めで勝利している。

 田中は「あれから2年近く経ってますけど、その試合のことはハッキリ覚えてます。学クンは動きもセンスもよかったし、追い詰められた印象でした」と、その一戦を振り返った。
 お互いにフリー戦士として戦っていくなか、原は「ソウルモード・プロレスリング」の旗揚げを決意。それに向け、4月13日の東京・北沢タウンホール大会を皮切りに、入場無料のワンマッチ興行をスタートさせた。
「学クンが新団体をつくるというので、気になっていました。それで、2回目(5月25日=新木場)の宮本裕向戦のときは、夜、同じ会場でVKFの興行に出る予定だったので、早めに会場入りして試合を見たんです。いつか自分にもオファーが来るだろうなと思ってました」(田中)

 “バチバチ”を標榜するソウルモード興行は今回で第6弾だが、これまで日高郁人、石川雄規といったバトラーツ出身者が参戦しており、3人目となる田中との試合もバチバチファイトになることが予想されるが、田中は「ボクはバトラーツにいたと言っても、5年以内。新日本にいた期間の方が長いし、元バトラーツというのは昇華されて、スタイルにこだわりはないです。それより、学クンとの約2年ぶりの対戦が楽しみです」とあくまでも自然体で臨む姿勢だ。
 入場無料のワンマッチ興行で、平日の昼間開催という特殊な形になるが、「ボクはお客さんが50人くらいしかいない会場でも、東京ドームでも試合をした経験がありますけど、どんな状況でも気持ちは変わりません。お客さんが何人くらい来てくれるかわかりませんが、満足させたいし、熱いものを見せたい。『田中稔の試合を見に来てよかった』と思ってもらえるような試合をしたいですね。主催者側からも、『稔を呼んでよかった』と思ってもらいたいですし・・・」(田中)とコメント。

 バトラーツに所属していた期間は重なっていないが、同じ団体で育っただけに“後輩”に負けるわけにはいかないが、田中は「前回の対戦で、学クンはいい選手だとわかってるし、そんなに余裕はないと思う。勝つためには、こちらも必死になると思う。ボクはキャリア24年で45歳になりましたけど、若い選手と同じようなコンディションを保っていると思うし、そういったところを見せたい」と気合を入れた。
 また、近い将来のソウルモード旗揚げについて、田中は「こじんまりとしたものにはしてほしくないですね。学クンは大きく勝負できる人間だと思ってるんで、大きい団体にするようなイメージで臨んでほしい」とエールを送った。
 一方、田中のコメントを伝え聞いた原は「簡単には超えられない壁だからこそ超えたいし、勝ちたい。1度対戦しているので、作戦は立てやすいし、シュミレーションはできてます」と勝利を期した。

■ 原学主催興行「ソウルモード・プロレスリング STEP6」
日時:9月27日(木)
会場:東京・新木場1stRING(15時10分開始)

<シングルマッチ>
原学 vs. 田中稔


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