12日、新日本プロレス「G1クライマックス」が最終日を迎え、棚橋弘至と飯伏幸太による優勝決定戦が日本武道館を揺るがした。
ベーシックなレスリングへの回帰を訴えている棚橋。ノンストップで観客と一緒にアグレッシブに走り切る飯伏。世代闘争でもありイデオロギー抗争でもあった一戦は、両者譲らないシーソーゲームに。棚橋が腰を十分に落としたテキサスクローバーでギブアップを迫れば、飯伏もバク転ダブルニーと槍投げを繰り出す。しかし、こうした大一番になると棚橋の引き出しが冴える。飯伏のカミゴェをネックツイストで回避した棚橋は、背面式→アタック式→正調式でのハイフライ弾3連発を決めて3年ぶり3度目の「G1」制覇を成し遂げた。
試合開始でのエンジンのかかりが遅かった飯伏だが、ダメージが心配される。前夜のケニー・オメガ戦後には、バックステージコメントを途中で打ち切り。Twitterでは、11日の夜から一睡もせずにこの日に臨んだことを告白。飯伏は頭を押さえるようなしぐさを見せながらの闘いだった。それでも、終盤の一進一退で棚橋と渡り合った飯伏は、このG1でしっかりとグレードを上げてきた。
マイクを握った棚橋は「逸材、完全復活! 見ていてください!」とアピール。この日には来年1・4東京ドーム大会開催も発表となったが、棚橋がこのまま1・4に辿り着くのか。それとも一波乱二波乱あるのか。注目したい。
■新日本プロレス『戦国炎舞 -KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』
日時:2018年8月12日(日) 15:00
会場:東京・日本武道館 観衆12,112人(札止め=主催者発表)
<第1試合>
●吉田綾斗
海野翔太
永田裕志
7分12秒 キングコング・ニードロップ⇒片エビ固め
本間朋晃
マイケル・エルガン
〇真壁刀義
<第2試合>
●バッドラック・ファレ
1分49秒 バッドラックフォール⇒体固め
〇トーア・ヘナーレ
<第3試合>
〇タイチ
飯塚高史
8分03秒 タイチ式ラストライド⇒エビ固め
●YOSHI-HASHI
後藤洋央紀
<第4試合>
ハングマン・ペイジ
〇Cody
8分56秒 DIN’S FIRE⇒エビ固め
デビッド・フィンレー
●ジュース・ロビンソン
コーディがジュース・ロビンソンに「レスリング・メディアに向上著しいって持ち上げられてなんやねん! お前なんか単なるカイリ・セインのパクリやないか!」
新日、武道館のお客さんにはNXTのパイレーツまでわかりません。これで9・30ロングビーチのUS王座戦が確定!
<第5試合 NEVER無差別級6人タッグ選手権試合>
石森太二
タンガ・ロア
〇タマ・トンガ
11分26秒 ガン・スタン⇒体固め
●マーティー・スカル
ニック・ジャクソン
マット・ジャクソン
※チャンピオンチームが防衛に失敗。タマ、タンガ、石森が新チャンピオンとなる
<第6試合>
エル・デスペラード
●金丸義信
ザック・セイバーJr.
鈴木みのる
10分41秒 Skull End
BUSHI
〇SANADA
EVIL
内藤哲也
<第7試合>
●チェーズ・オーエンズ
高橋裕次郎
ケニー・オメガ
9分40秒 垂直落下式ブレーンバスター⇒片エビ固め
ジェイ・ホワイト
矢野通
〇石井智宏
<第8試合>
SHO
●YOH
オカダ・カズチカ
12分27秒 ダイビングボディプレス⇒片エビ固め
プロレスラー戦国炎舞
KUSHIDA
〇レイ・ミステリオJr.
<第9試合 「G1 CLIMAX 28」優勝決定戦>
●[Bブロック1位]飯伏幸太
(35分00秒 ハイフライフロー⇒エビ固め)
〇[Aブロック1位]棚橋弘至
※棚橋弘至が『G1 CLIMAX 28』優勝
※詳細レポートは[週刊ファイト8月23日号]に収録されます。