[ファイトクラブ]黄金郷の地平 天心の旅立ち

[週刊ファイト4月14日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼黄金郷の地平 天心の旅立ち
 by 猫山文楽拳
・至言「RISEが天心から卒業」
・人は人 天心は天心 
・黄金郷の地平で原口健飛叫ぶ「RISEは鈴木真彦と僕で引っ張っていく」
・K-1ファイター見守る6月大会の気運高まる中で本戦が開幕
・中村寛完全復活左ストレートで北井を担架送り
・常陸飛雄馬圧巻の1RKO勝利
・4試合中3試合KO決着!オープニングファイト


「競技を変えようかな、と思っています」
 天心がプロボクシング転向を言葉にしたのは、2021年1月、関西局のテレビ番組に出演したときだった。
 ボクシングへの転向の理由を、天心は「キックボクシングには敵がいないから」と語った。
那須川天心がボクシング転向をテレビで明言!『いたって真剣です』

那須川天心がボクシング転向をテレビで明言!『いたって真剣です』


至言「RISEが天心から卒業」

 RISEにおける天心最後の試合の決着がついたとき、実況席で試合の一部始終をつぶさに見ていた青木真也がこの日一番の至言を口にする。
「天心がRISEから卒業するんじゃなくて、RISEが天心から卒業するんじゃないのか。」

■ ygames presents RISE ELDORADO 2022
日時:2022年4月2日(日)オープニングファイト開始13:30 本戦開始15:00
会場:国立代々木競技場第一体育館

<メインイベント 那須川天心 RISE Final Match バンタム級(-55kg)3 分 3R 延長 1R>
◯那須川天心(TARGET/Cygames/RISE WORLD SERIES 2019 -58kg 級王者)
 判定2-0
●風 音(TEAM TEPPEN/RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kg トーナメント優勝)

 究極の親子喧嘩は、天心が風音を振り切り僅差の判定辛勝。
 天心は勝って学び舎を卒業となったものの試合後のマイクで6月19日東京ドームにおける武尊戦について触れ、
 「本来はここで引退のはずだったんですが、6月の最後の試合、こんな試合をやっているようでは勝てないと思います。
 しっかり仕上げて自分のスタイルを貫いて、最後まで気持ちを出して勝ちに行こうと思っています。
 皆さん、僕のこと応援してくれますよね?
  俺はRISE代表として、格闘技、キックボクサー代表として、6月戦おうと思います。」と語った。
人は人 天心は天心 

 青木真也でなかろうと誰も那須川天心には成れない。
 翻って、青木真也にも誰も成れない。
 人は誰も、己の人生を生きていく以外に道はない。

 たとえそれが光り輝いていなくても、華々しくもなく、楽しいわけでもないとしても。
 思い描いた通りにならない、夢破れ希望を失おうと、一生うだつが上がらない人生でも。
 人は自分に与えられた運命をまっとうし生きていくしかない。
 一部始終を見終わった青木真也は言った。
 「俺はやっぱり天心にはなれない。」
 言葉のうちに諦念は感じられず、むしろ潔く聞こえた。
 彼は理解したのだ。
 天心とは別人格である自分にしか作り上げることの出来ない世界があることを。

記事の全文を表示するにはファイトクラブ会員登録が必要です。
会費は月払999円、年払だと2ヶ月分お得な10,000円です。
すでに会員の方はログインして続きをご覧ください。

ログイン