[週刊ファイト3月15月号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼記者座談会
若手の底上げを急ぐ全日プロ 「全日のオカダ」がアジア・シングルに挑戦
全日本プロレスの命運が懸かった3・25さいたまスーパーアリーナ(コミュニティーアリーナ)が約2週間後に迫った。カード的には中西学や藤田和之の絡む試合が注目されがちだが、外敵が同大会の主役になるようでは全日プロの進撃はここで止まってしまう。団体がさらに成長するには全日プロの若い選手が1番目立たなければならない。
(*編注 A=『マット界舞台裏』特約記者、B=スポーツ紙記者 C=フリーのべテラン記者)
A 永田に続いて中西も全日マットに参戦・・・3・25さいたまスーパーアリーナで秋山&永田のアジア・タッグ王座に挑戦しますが、この両ベテランが全日プロのタイトルに絡むことによって両団体の本格的な交流に発展する可能性はありますか?
B 3年後、5年後はわかりませんけど、とりあえずは一方通行のままでしょ。新日サイドとしては年俸の下がった永田、中西らに他団体にも出てもらって稼がせてあげたい、それだけですよ。
アジアタッグ王者の秋山準&永田裕志
C 全日プロが戦力的にも興行的にも、もっと力を付けない限り、そういう話は永久に出てこないと思います。今、全日プロは野村、岡田など若手の底上げを急いでやってますから将来的には新日プロの方から「(交流戦を)やりましょうか」と言ってくるかもしれない。
全日本プロレスの岡田佑介
A それにしても昔、新日プロの『闘魂クラブ』に所属していた永田、中西、藤田、ケンドー・カシンが全日プロのビッグマッチで出そろうのは異和感があります。
B 彼らが総合格闘技にも出ていた15年前なら超豪華メンバーですよ。ところが、今の若いファンから見たら「タダのオジさん」なんです。
C 興行面の問題はそこですよ。ファンは内容を求めてきますからね。加えて、永田にしろ、中西にしろ、ファンは新日で終わっているレスラーであることを知っている。従って3・25さいたまの目玉カードになり得ない。
A ただ、全日プロのさいたまスーパーアリーナ初進出にメジャー復帰への意欲が感じられます。
B そこはマスコミも評価しなければならないでしょう。