ケン・片谷『メシとワセダと時々プロレス』⑬ニューヨークのプロレス事情

長い長い大学の夏休みも、間もなく終わろうとしています。秋学期が始まれば、また講義やレポートに追われる毎日がやって来ます。
その前にちょっとだけ無理をして、旅に出る計画を立てました。行き先は、オイラが愛して止まないニューヨークです！

いつからか、オイラはニューヨークが大好きになりました。
ニューヨークは、文句なしで世界一の大都会です！
食文化、スポーツ、エンターテイメント…。そのスケールの大きさ全てがオイラを魅了したのでしょう。
過去何十回もニューヨークを訪れていますが、いつ来てもその都度新しい顔を見せてくれます。
日々変化を遂げていく大都会にあって、今も昔も変わらないもの…それはプロレスです。

ニューヨークといえば、言わずと知れた世界最大のプロレス団体『WWE』のお膝元です。
ニューヨークはWWEを中心に、多くのインディー団体や地下プロレスと呼ばれるものまで、様々な団体やプロモーションがひしめいています。
それぞれの団体が凌ぎを削り合い、そして共存している…。ちょうど、東京のプロレスシーンとよく似ていますね。

ニューヨークのプロレスの象徴と言えば、何と言ってもプロレスの殿堂『M・S・G(マジソン・スクエア・ガーデン)』でしょう。
世界中のプロレスラーがここで試合をすることを目標に、日夜努力を重ねていると言っても過言ではありません。
かつて、馬場さんも猪木さんも、そして藤波さんも、さらにはキラーカーンやタイガーマスクもこの檜舞台で大きなチャンスをつかんでいったのです。

オイラも何度となくM・S・Gには足を踏み入れたことがあります。
その姿は楕円形の多目的ホールで、プロレスの他にもNBA(バスケットボール)やNHL(アイスホッケー)、有名アーティストのコンサートなども行われます。
収容人員は、２万人を優に越えます。ちょうど横浜アリーナをふた回りほど大きくしたような感じと言うと分かりやすいでしょうか？
WWEの興行があると、チケットはあっという間にSold out！長きにわたり、ニューヨークっ子を熱狂し続けて来たのです。

一歩M・S・Gの中に足を踏み入れると、そこはまさに夢の空間です。
エントランスホールには、これまでたくさんのお客さんを興奮の渦に巻き込んだことを誇らしげに語るかのように、各ジャンルのレリーフが飾られています。
M・S・Gをホームグランドとする、NBAのニューヨーク・ニックスやNHLのニューヨーク・レンジャース。歌手のマイケル・ジャクソンやポール・マッカートニーなど、そうそうたるラインナップです。
格闘技界からは、ボクシングのモハメド・アリ。そしてプロレスからは、“Real American”ハルク・ホーガンの登場です！
やはりホーガンはWWEの、そしてニューヨークのスーパースターなのですね！

10年ほど前だったでしょうか？　マンハッタンの中心部であるタイムズスクエアに、レストラン併設のWWEオフィシャルグッズショップがありました。
ド派手な看板は、タイムズスクエアの雰囲気にとてもマッチし、たくさんのお客さんで賑わっていました。しかし、良くも悪くも移り変わりの激しいタイムズスクエアのショップ群において、WWEショップも例外ではなく、すぐにその姿を消してしまいました。
その後も、街中のスーパーマーケットなどに“WWEコーナー”が設けられ、グッズを買うことができます。
しかし、残念ながら今をときめく中邑真輔選手やASUKA選手ら日本人選手のフィギアを見つけることはできませんでした。

ここで、とても懐かしい(恥ずかしい？)ものが出てきたので、皆さんにもご紹介します。
10年以上前の、オイラの手作り年賀状です(笑)！
合成でも、もちろんCGでもありません。
真冬のニューヨークで、コスチューム姿になって撮影したのです！
『オイラもいつかここで試合をするぞぉー！』なんて叫んでいたのでしょうか？　若気の至りですねぇ(笑)！