敗者髪切りマッチはGAMIにとばっちり!5時間6万5千円かけたブレイズヘアが犠牲に!『WAVE』後楽園ホール大会

■ WAVE「NEW CHAPTER」
日時:9月17日(日)
会場:東京・後楽園ホール
観衆:608人


<アンダーマッチ~メンズWAVE 15分1本勝負>
○GO浅川
 7分10秒 ストレッチプラム
●後藤恵介
 大会前、アンダーマッチとして、WAVE初の男子レスラー・後藤恵介がKAIENTAI DOJOのGO浅川と初シングルマッチを行った。ヘッドロックの取り合いから主導権を握った浅川が終始試合をリード。付いていくだけで必死の後藤は、なんとかエルボーで攻勢に転じると、串刺しボディーアタックからセントーン2連発を敢行する。
 だが、キックアウトした浅川がランニングエルボー、払い腰で攻勢に出ると、スライディングGO、ノーザンライトSHと畳みかけ、最後はストレッチプラムでギブアップを奪った。

<DUAL SHOCK WAVE 2017入場式> 大会に先立ちチャンピオンチームを含む全9チームがリングへ。今年のDUAL SHOCK WAVEは、各試合ルールが異なり、通常ルール、オンリーギブアップ、オーバーザトップロープ、ラストマンスタンディング、2カウントフォール、スローモーション、Yシャツランバージャック、TLCのいずれかで行われ、試合時間も5分、10分、15分、時間無制限のいずれかとなる。あらゆる引き分けの場合は、じゃんけん、両者失格、サドンデス&1カウントフォールのいずれかで争われ、試合のたびにレフェリーがクジを引いて決定となることがアナウンスされた。

 今年の参加チームは以下の通り。
●チャンピオンチーム:長浜浩江&小林香萌(Big Rice Field)
●プロデューサー推薦枠:彩羽匠&門倉凛(NEW-TRA)
●水波綾&大畠美咲(Avid Rival)
●桃野美桜&桜花由美(BOSS to Mammy)
●春日萌花&希月あおい(SO ON FLOWER)
●米山香織&チェリー(ゴキゲンBBA)
●宮崎有妃&野崎渚(KUSO ONNA NIGHT)
●沙紀&旧姓・広田さくら(ぴょんず、ズ。)
●夏すみれ&万喜なつみ(夏&なつりー)

 続いて、選手を代表し、小林香萌が「みなさんこんにちは! 私事ではあるんですけど、おととい三冠チャンピオンになりました。今日、決勝に上がってきたチームとタイトルマッチ、どんな選手であっても勝って、一生三冠王でいたいと思います。みなさん楽しんでいってください」と挨拶した。

<第1試合 DUAL SHOCK WAVE 2017運も実力のうち1DAYトーナメント1回戦~TLCマッチ 時間無制限1本勝負>
○夏すみれ&万喜なつみ(夏&なつりー)
 2分7秒 ふらふらドーン →体固め
●沙紀&旧姓・広田さくら(ぴょんず、ズ

 WAVEのタッグの祭典“DUAL SHOCK WAVE”が開幕! 今年は1DAYトーナメントとして開催され、試合のルール、試合時間はその都度、違う形式となる。しかも、王者組は超シードとなり、1回戦を引いてしまった夏&なつりー組(夏すみれ&万喜なつみ)、旧姓・広田さくら&沙紀組(ぴょんず、ズ。)においては、決勝戦に勝ち進むまで7回は勝たないと行けない計算に。まさに運も実力のうちという過酷なトーナメントとなった。
 夏は万喜のコスプレをして入場。一方、広田は沙紀の元パートナーのコスプレか? かくして試合へ。早速レフェリーがクジを引き、1回戦はTLCルール、時間無制限1本勝負に決定した。
 先発の広田と夏は、イスを持ってリングイン。慎重モードの2人はイスを置いたり、座ったりと様子を見る展開。この張り詰めた空気に痺れを切らした広田が強烈ビンタ。沙紀を呼び込みダブルのガットショット、フェースクラッシャーをお見舞いする。そして、どこかで見たことあるような“ぴょんず、ズ”ポーズ!? これで勢いにのったぴょんず、ズ。は、沙紀のアトミックドロップから広田が夏にときめきメモリアル。すかさずロープに走るも、万喜がイス迎撃。ぶっ倒れた広田のうえに、ときメモでフラフラしている夏が倒れこみ、3カウントが入ってしまった。 試合後、夏は「広田さんにお願いがあります。広田さん、私がWAVEを退団する前にシングルやらせてください」とシングル対決を直訴。怪訝な顔をしながらも、広田も快諾。夏が退団するまでにシングルマッチが組まれるようだ。

<第2試合 DUAL SHOCK WAVE 2017運も実力のうち1DAYトーナメント2回戦~Yシャツランバージャックマッチ 5分1本勝負>
△夏すみれ&万喜なつみ
 時間切れ引き分け
△宮崎有妃&野崎渚
※くじ引きの結果、両チーム失格

 夏&なつりーの2回戦は、宮崎有妃&野崎渚(KUSO ONNA NIGHT)の一戦。試合前のクジの結果、5分1本勝負、Yシャツランバージャックとして行われることに。
 Yシャツに着替え、ノリノリの夏を野崎のダブルニーアタックがクリーンヒット。すぐに夏も野崎を羽交い締めに。万喜にYシャツを脱がせるよう指示を出すも、これは宮崎が助けに入る。続く宮崎が万喜にハリケーンドライバー。すかさずコーナーに登るも、夏が落とそうとする。だが、逆に夏が落とされ水鉄砲の餌食となった。
 リング上では宮崎が万喜に恥ずかし固めを狙うが、凌ぐ万喜。ならばと宮崎はリップロックからの首固め、外道クラッチなどで追い込むが、夏がなんとか滑り込みカットする。ならばと野崎がビッグブーツで飛び込むも、これは宮崎に誤爆。
 すかさす万喜がジャックナイフ。これもカウント2。万喜の宮崎へのクロスボディーもカウント2止まり。両チームともに決め手を欠き、ドロー。試合後、再びレフェリーがクジを引いたが、延長戦は行われず、両チーム失格となった。

<第3試合 DUAL SHOCK WAVE 2017運も実力のうち1DAYトーナメント3回戦~2カウントフォール 5分1本勝負>
▲春日萌花&希月あおい
 4分22秒 逆さ押さえ込みダブルフォール
▲米山香織&チェリー
※くじ引きの結果、両チーム失格

 2回戦で夏&なつりー、KUSO ONNA NIGHTが失格となり、3回戦は、春日萌花&希月あおい(SO ON FLOWER)vs米山香織&チェリー(ゴキゲンBBA)の対戦に。試合前のクジの結果、ルールは5分1本勝負の2カウントフォールに決定した。
 試合はSOFがBBAに奇襲を仕掛けてゴング。 試合時間が5分ということもあり、春日は米山に丸め込みを連発していく。ならばとBBAもゴキゲンクラッチを狙うが、これは希月が滑り込みカウント2。
 希月vsチェリーとなり、希月のセントーンはカウント1。チェリーのスクールボーイもカウント1。あっという間に残り3分となり、チェリーがSOFにネックブリーカードロップ。米山が希月に後頭部へのランニングニーをお見舞いする。希月もジャンピングラリアットでやり返し、春日と交代。

 希月のスノーブロウ、春日のダイビング・フットスタンプは米山に命中。なんとかキックアウトした米山がダイビング千豚♪を放つが、キックアウトした春日が逆さ押さえ込みへ。 米山と春日が逆さ押さえ込みを巡ってもつれ、最終的にダブルフォール。レフェリーのクジの結果、この試合も両チーム失格となった。

<第4試合 DUAL SHOCK WAVE 2017運も実力のうち1DAYトーナメント4回戦~スローモーションルール 10分1本勝負>
△水波綾&大畠美咲
 時間切れ引き分け
△桃野美桜&桜花由美

(第4試合 延長戦~サドンデス&1カウントルール 時間無制限1本勝負)
○桃野美桜&桜花由美
1分10秒、ヨシタニック
●大畠美咲&水波綾

 2試合連続で失格となり、4回戦は水波綾&大畠美咲(Avid Rival)vs桃野美桜&桜花由美(BOSS to Mammy)の対戦に。クジの結果、7分後に1分間のスローモーションが発動されるスローモーションルール、10分1本勝負に決定した。

 桃野の奇襲ドロップキックで試合がスタート。桃野は桜花をうまく利用して攻撃を組み立てる。先手を取られた水波だったが、カウンターのショルダータックルからギロチンドロップ、ラリアットで攻勢。すかさずホットリミットを狙うが、切り返した桃野がカウント2。

 急いで自コーナーに戻ろうとする桃野だったが、桜花は運悪く場外だった。再び窮地に追い込まれる桃野だったが、水波のナルシストラリアットを迎撃! なんとか桜花に繋ぐ。

 挽回モードの桜花はネックブリーカー、串刺しビッグブーツをお見舞い。ならばと水波はフロントスープレックスからイチジクへ。さらにラリアット、ドラゴン・スープレックス・ホールドが決まる。

 スローモーションまで30秒とコールされたところで大畠がミサイル発射。吹っ飛ばされた勢いで桜花は桃野と交代となる。大畠vs桃野となったところで、スローモーションタイムに突入!

 早速、大畠はバックブローを放つも、かいくぐった桃野がヨシタニック狙い。踏ん張る大畠は、水波にしがみつく。そこに桜花がカカト落としで分断に成功。桃野がヨシタニックで丸めたところで、1分間のスローモーションタイムが終了した。 残り時間2分のなか、両チームともに焦りが見える。大畠がジャーマンなどで攻め込むも、最後まで桃野が粘り抜きドローとなった。クジの結果、今大会、初のサドンデス1カウントルールの延長戦となり、大畠vs桃野で再スタート。

 早々に大畠のバックブローが決まるも、カウントが入る瞬間、桜花が滑り込みカット。ダイビング・ボディープレスも桜花がカウントを入れさせない。逆に攻勢に出た桃野がジャックナイフで飛び込むが、大畠もカウント1を入れさせない。粘る大畠だったが、桃野のヨシタニックが完璧に決まりカウント1が入った。

<第5試合 DUAL SHOCK WAVE 2017運も実力のうち1DAYトーナメント5回戦~オンリーギブアップルール 15分1本勝負>
○彩羽匠&門倉凛
5分50秒 変形ストラングルホールド
●桃野美桜&桜花由美

 5回戦に勝ち進んだBOSS to Mammy(桜花&桃野)の次なる相手は、マーベラスの注目タッグ・彩羽匠&門倉凛(NEW-TRA)。プロデューサー推薦で今大会に参戦したNEW-TRAは、第2シードという強運も持ち合わせていた。だが、試合は15分1本勝負のオンリーギブアップに決定。このルールがどのように勝敗に影響するか!?

 ゴングと同時に桜花がビッグブーツ! すぐさまブラディーEXを狙うが、回避した門倉が丸め込みを連発。Tommyレフェリーがカウントを取らず、ようやくこのルールの難しさを理解した様子。作戦を変更した門倉は慣れない動きながらも腕十字、アキレス腱固めへ。続く彩羽が桜花にミドルキックを連発。ニールキックも叩き込み三角締めで捕獲する。
 これを耐えきった桜花が桃野と交代すると、桃野がヒザ十字へ。彩羽がブレイクして、スリーパーで反撃。 ブレイクした桃野がアンクルホールドへ。しかし耐えきった彩羽が変形ストラングルホールドで桃野からギブアップを奪った。この結果により、NEW-TRAが決勝戦進出を決めた。

<第6試合 Chaos WAVE~敗者髪切りマッチ~ 時間無制限1本勝負>
○フェアリー日本橋&力 with 百田光雄(フェアリー軍)
4分56秒 真空蹴り→片エビ固め
ケンドー・カシン&志田光 with ●GAMI(カシン軍)

 WAVE8・12大田区大会で魔法のステッキをケンドー・カシンに奪われたフェアリー日本橋。ステッキがないせいか、不振が続いていたフェアリーのもとに届いたのは、カシンからの手紙だった(8・30新宿)。カシンは「カシン軍vsフェアリー軍」のタッグマッチでカベジェラ・コントラ・カベジェラ戦を要求。フェアリーは力道山の孫にあたる力をパートナーに指名し、魔法のステッキ奪回に動く。

 カシンは入場するなり、マイク。「GAMI社長、やり方が汚い。今日の試合まだはじまってない。パートナーがあいています。今日、オレのパートナーとして試合しろ!」とカシンは志田を場外に落として二上社長をリングに入れる。

 一方、力のセコンドには百田光雄氏の姿が……。早速、カシンが奇襲し、力を場外に落とすも、力が逆にカシンを羽交い締め。百田が逆水平チョップをお見舞いする。

 リング上ではフェアリーがちゃっかりステッキを奪回し、自己紹介。しかし、後ろから二上社長がメガホンで強打! すぐさま走る二上社長だったが、フェアリーはストップをかけると「せっかくステッキを取り返したの。わかってるわよね!?」と魔法で二上社長、志田、力をホイップ。カシンにもトライしたが、カシンは無視。逆にカシンはステッキを奪い取る。
 そこに現れたのは力。ステッキを取り戻すべくカシンに向かっていくが、自身のセイバーチョップでステッキを破壊してしまう……。怯む力に二上社長がメガホンで追い打ち。カシンも力を羽交い締めにして呼び込むも、二上社長のメガホンはカシンに誤爆!? 無法地帯となったリング上に、痺れを切らした志田が「お前ら何やってんだ!」と竹刀をカシンに見舞うが、これは二上社長に誤爆。力のセイバーチョップも続けざまに誤爆してしまう。ここをチャンスと見たのはフェアリー。すかさず真空蹴りを叩き込み、二上社長から3カウントを奪った。

◎試合後のマイク
二上社長「まいど。おかしいやろ。おかしいやん。絶対おかしい」と抗議するも、カシンが二上社長を急襲しバリカンを入れる。 中途半端な髪型になってしまった二上社長は腹をくくり、断髪式へ。すると責任を感じてしまった力が自らの髪を切り始める!?

「アナタの正義感はわかるけど、目立たないでしょ、それやられると」と、二上社長が慌てて止めに入り、セコンドの百田氏に「お父さん!」と助けを求めると、百田氏も「お前が切ってどうすんだよ!」とお説教。力を連れて控室へと去って行った。改めて二上社長が断髪式に応じることとなり、休憩となった。

◎二上社長コメント
二上社長「カシンさんに指名されて、もうリングには上がらないと言っていたのに、気がついたらこんなことになりました。そもそも私、関係ないよね…? うかつにセコンドに付いたらとばっちりを食らうんだなと。大田区のために伸ばしたブレイズヘア、5時間6万5千円かけた髪型やったんやで…? 台風18号より災害がヒドイですよね。これからは彼の視界に入らないようにひっそりと生きていきます」

<第7試合 DUAL SHOCK WAVE 2017~WAVE認定タッグ選手権試合 30分1本勝負>
○門倉凛&彩羽匠(挑戦者組)
 14分38秒 逆打ち
●長浜浩江&小林香萌(王者組)
※長浜&小林が2度目の防衛に失敗。NEW-TRAが第20代王者組となる

 前代未聞のトーナメントを勝ち上がり、ついにWAVE認定タッグ選手権試合まで辿り着いたNEW-TRA。この日2試合目となるため、スタミナ面が心配されるが、見方を変えればカラダは温まっている。一方の王者組(Big Rice Field)は、超ウルトラシードだけに、絶対に負けるわけにはいかない状況。しかも負ければベルトが他団体に流出してしまうことに。王者組は勢いに乗る挑戦者組を下し、2度目の防衛に成功することができるのか?
 ファーストコンタクトを軽めに終わらせた両チーム。門倉が小林の逆エビ固めに捕まりはじめる。なんとか堪えた門倉がDDT→低空ドロップキックで彩羽と交代。彩羽はミドルキックから高速ブレーンバスターに繋げる。さらにキックのコンビネーションへ。

 これをキックアウトした小林がフィッシャーマンSHでカウント2。長浜もドロップキックで続き、串刺しドロップキックをお見舞い。すかさずコーナーに登るが……。

 追いついた彩羽が雪崩式ブレーンバスターへ。門倉のミサイル弾を挟んで彩羽がジャーマンでカウント2。小林が助けに入り、長浜がサクラ落としで反撃。キックアウトされるとロープに走るが、彩羽がカウンターのトラースキック! ライガーボムでも決まらない。門倉にスイッチし、低空ドロップキックを連発していく。

 一方、長浜もカウンターのドロップキックで攻守を入れ換え、ブレーンバスターをお見舞い。小林→長浜で連続ミサイルを放って行く。さらに長浜&小林の合体ブレーンバスター。長浜のサクラ落としが決まる。

 追い込まれた門倉はウラカンラナを狙うが、切り返した長浜がカウント2。ここで長浜がカサドーラ! 首固めもカウント2。一気に攻め込みたい長浜だったが、彩羽のキックから門倉が逆打ちに繋げて、長浜から逆転勝利。門倉は初勝利で、ベルト戴冠となった。

◎試合後のマイク
 試合後、広田がリングに現れ、マイクを握る。

 広田「はい、おめでとうございます。他団体で門倉凛さん、初勝利ですかね、今日。初勝利、おめでとうございます。タッグチャンピオンになりました、NEW-TRA、明日、マーベラス横浜大会で田中ミキと私のへなセントリックで、HHH王座(Hirota Henachoko Handmaid)のベルトをかけてタイトルマッチやりますよね? いいこと思いつきましたよ。ダブルタイトルマッチでいいんじゃないでしょうか。お前らチャンピオンなんだからチャンピオンらしくベルトかけろよ! だろ!(バルコニーの長与に向かって)日直、ダブルタイトルマッチでやるからな。私が言ってるからやるんだよー。決定な。女大社長、明日、横浜でマーベラス大会やりますんで、ぱりっとしたスーツで、その頭で認定証読みに来て下さいね。第1試合なので遅れないようお願いします」

 二上社長「行きますよ。(NEW-TRAに向かって)絶対落とすなよ! これフリちゃうからな。絶対落とすなよ。あの子(田中ミキ)はいいよ、(広田は)アカンで。わかった? 頼むで、明日行きます。よろしくお願いします」

◎NEW-TRAコメント
彩羽「やってくれたよ、門倉凛! ホントに不思議ちゃんですよね、初勝利がこんなタイトルマッチなんて早々ないですよね。クジ運もあったし、持ってるなー!」

門倉「いやもう、クジを引いたときから運命だったんですよ! (初勝利の味は?)メチャクチャ嬉しかったです! スリーが入ったと聞いて、エッってなったけど、それ以上に喜びが勝っちゃって!」

彩羽「1試合目は自分の苦手なサブミッションオンリーということで動揺してしまって、勝ちはしましたけど、自分たちの流れは作れてなくて、お互いに『落ち着いていこう』という言葉をかけあったんですけど、チャンピオンとして他団体のベルトを持てたからには、いつかは後楽園を満員にしたいです!」

門倉「いつもはタッグで同じNEW-TRAでも自分の手でも勝ちを上げられてなかったんですけど、このトーナメントはどうしても自分の手で勝ちを狙っていきたかったので、大きな思いがあります」

彩羽「試合を終えて帰ってくるときに、こんなに大きな荷物(ベルト&トロフィー)を持ってこれたこともなかったので。明日はマーベラス横浜でHHH王座とのダブルタイトルマッチになりましたけど、実はそれも長与さんが巻いていたベルトなので、巻いてみたい気分もあります。まあ、落とせないんでしっかりと防衛したいと思いますし、明日を気持ちよく迎えたいと思います」

<第8試合 Regina di WAVE~WAVE認定シングル選手権試合 30分1本勝負>
○山下りな(王者)
 18分6秒 エビ固め
●朱崇花(挑戦者)
※ラリアット。第6代王者が2度目の防衛に成功

 8・12大田区大会で、ジェンダーレスレスラーとして女子プロレス界のエースを目指す発言をした朱崇花。朱崇花がタイトル戦線に絡むのはこれが初となる。迎え撃つ立場の山下りなは、過去に朱崇花とシングルで闘っているものの、いずれも勝利。ただ、いまの朱崇花は桜花由美をも破り、波に乗っている状況。勢いのある山下とはいえ油断は禁物だ。
 開始からリストロックの取り合い。朱崇花がヘッドロックに捕獲していく。ショルダータックルは互角だったが、山下が先に吹っ飛ばす。すぐに朱崇花もお返しする。今度はグラウンドの攻防となり、朱崇花が飛行機投げから裏十字へ。これは山下の足がロープに伸びる。

 これで主導権を握った朱崇花は対角線に山下をハンマースルー! だが、山下がショルダータックルで迎撃し、エルボーの打ち合いとなる。そこから抜け出した山下が張り付けランニングニーからサソリ固めへ。ブレイクされると、今度はスリーパーへ。

 さらに山下は対角線に朱崇花をハンマースルー! これを宙返りした朱崇花が逆に串刺しドロップキック。側転エルボーを狙うが、かわした山下が絞首刑。リリースされた朱崇花が山下を場外へ。すかさずノータッチ・トペコンヒーロをお見舞いする。
 10分経過。山下はコーナーに登るも、朱崇花がトップロープに飛び乗り雪崩式アームホイップ。すかさずムーンサルトを狙うも、今度は山下がヒザを立てて回避する。

 山下はスリーパーでジワリジワリと追い込んで行くが、脱出した朱崇花が投げっぱなしジャーマン2連発。山下もブレーンバスターでやり返し、ダブルダウンとなる。再びエルボーの打ち合いとなり、朱崇花がトップロープに飛び乗ってのブーメランアタック。トラースキックからパワーボムを狙うが、堪えた山下が顔面へのケンカキック。ロープに走るもドロップキックで迎撃した朱崇花がサイドスープレックス、チョークスラムでカウント2。

 15分経過。ここで朱崇花がムーンサルトを投下。キックアウトされるとすぐに走るも、山下がヒザ蹴りで迎撃。トラースキック、スライディングラリアットを狙うが、これは朱崇花も回避する。もう一度、スライディングラリアットを放つ山下。さらにラリアットを狙うも、かいくぐった朱崇花がその場ムーンサルトを敢行。

 これをキックアウトした山下が、一回転ラリアット、引き込み式ラリアット、スライディングラリアットと畳みかけ、最後は正調ラリアットで3カウントを奪った。

■ エンディング 大畠が「いつでもどこでも挑戦権」を10・9後楽園で発動!

山下「2回目の防衛、成功しました! 朱崇花! 私はお前に足りない物があるってずっと思っていた。何かわかるだろ? 凄い物、持ってるよ。でも、それを伝える術がお前は少なすぎる。たとえ私からスリー取っても、本当の勝利ではまだまだ次、勝てないぞ。ただお前も足りない物を自分自身で気づいて、少しでもアナが小さくなったなって思ったら、いつでもどこでもお前の挑戦、待ってるよ。18歳のうちにベルト、とりたいとかなんだか言ってたけど、このリングでは年も先輩・後輩も関係ねーよ。またよろしく」

そこにZAN1ベルトを持った大畠が現れる。

大畠「山下、防衛して安心してるところ悪いけど、次の防衛戦が決定しました。10月9日、WAVE後楽園ホール大会、大畠美咲がZAN1の権利を使って山下に挑戦します。いきなりZAN1と言われてもわからない人もいるでしょうけど、私が昨年末、WAVEの人気投票で1位になってこのZAN1のベルトという、いつでもどこでもレジーナに挑戦できるという権利を手に入れたんですね。なので山下にも拒否権ないし、もちろん社長であるGAMIさんにも拒否権はないので、カード組んでおいてください。以上」

山下「次の後楽園、喜んで! 大畠さんと防衛戦やります!!」

◎山下コメント
山下「ありがとうございました! 防衛しました。いや、正直、水波さんからベルトを取って、その次が世志琥で、次が朱崇花。確かに大田区でメイン張ったけど、でも、どこか朱崇花にはいつもぼんやりしてるところを見ることが多くて、試合をしても凄い技するだけじゃプロレスにはなんないとずっと思っていて、今日、朱崇花がちょっとでもいつもと違うなって思えるような防衛戦になったら、もう私の120パー勝ちですよ。それがお客さんに伝われば、言うことはない。いや、いっぱいあるな。いい技いっぱい持ってたって、熱い気持ち持ってたって、伝わらないと持ってないと一緒だから。私はそういうのを水波さんとか世志琥とかに引っ張り出されたから、次は私がベルトを持ったからには私が誰かにそうしてあげる番だし、それはもうお互い様と思って。

次、大畠さんと防衛戦、正直、前みたいに『ああ、先輩だ』とか、先輩・後輩というのはないですね。私は大畠さんと一歩、二歩先に一緒に進みたいって、前、波女の決勝戦で試合したあとに、大畠さんと二歩、三歩、先に一緒に進みたいと誓ったんで、絶対に大畠さんと熱いプロレスを、会場のみんなと一緒にプロレスを作りたいなってそう思っています。もちろん私が防衛しますけどね」

——改めてベルトへの思いは変わった?
山下「そうですね。ベルトを取る前もベルトは取りたいし、水波さんに勝ちたいって思ってたけど、ベルトへの責任感なんか、ひとつもないし、好き放題やってやるよと思ってたけど、ベルトを持った状態で好き放題やるのと、ベルト持たずにやるのとでは……なんだろ、ベルトを持つと、お客さんに伝わりやすいです、私の気持ちが。だから、私はもっと伝えたいことあるし、ベルトと一緒にやりたいことあるし、何よりベルトをかけて私と闘ってくれた、水波さんの気持ちとか、私を今日までプロレスにつなぎ止めてくれるWAVEとか、前に防衛した世志琥。水波さんと世志琥の気持ちがこのベルトには全部つまってるんですよ。だからこれは私の心と一緒だと思っています。ベルトはベルトだけのもんじゃないのかなってそう思っています」

◎朱崇花コメント
——レジーナ初挑戦、改めてどうでしたか。
朱崇花「こんなきついんですね(笑)。もう歩けないです」

——かなり激しい試合となったが。
朱崇花「いけると思える瞬間は、場面はいくつかあったんですけど、ラリアット一発が凄い力なので悔しい半面、一つの技を大切にするという心意気を勉強したいなって思いました」

——ベルトへの距離はどうでした?
朱崇花「どうだったんだろう。自分の出せるレスリングの技術とルチャの技術っていうのをなるべく出そう出そうと思って、実際、凄い納得いけるくらい出せたかというと、そうでもないんですけど、もっとその技術を高めていって、自分が納得できるくらいの、満足できたときにベルトが見えてくるのかなって」

——18歳のうちに巻きたいといっていたが。
朱崇花「18歳のうちに……あと2カ月(笑)。どうですか、可能性、なきにしもあらず? じゃあ十代のうちに。スイート19のうちに」

——王者からは足りないものがあるというメッセージあったが。
朱崇花「大田区前に対戦したときにも同じような事をいわれて、正直、その時は大田区に集中しすぎて、聞く耳もたなかったんですけど、終わって、メインとか任せられるようになってから、だんだん意味がわかってきたというか、もっと自分自身を見つめ直して、冷静になってプロレスを考えるようにしなくちゃなって思うことができたので、凄く有り難い言葉をもらったと同時に、悔しいです」

——成長に繋がる試合だった?
朱崇花「はい」


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’17年09月21日号猪木生前葬RJPWビンス愚行カイリ初代新日福島大仁田八尾全日