粉塵の中、納谷幸男膝ミサイル スーパー・タイガー猛虎式原爆で激勝!リアルジャパンプロレス 

 巨人、卵焼きと並んで子供に人気があると称された第48代横綱大鵬を祖父に、元関脇貴闘力を父に持つ納谷幸男が、有刺鉄線バット攻撃にも耐えて白星デビューを飾った、リアルジャパンプロレス佐山サトルプロデュース9・14後楽園大会が盛況のうちに終了した。

 ロビーには黒柳徹子さんら著名人からの祝い花が贈られ、現・大嶽親方(元十両・大竜)、前の大嶽親方の貴闘力が観戦、新間寿氏が見守り、コミッショナーである議員やスポンサーからの花束の贈呈…道着姿の格闘家や、レスラー以外のマネージャーの乱入での反則裁定、これらは昭和のプロレスファンにはお馴染みの景色であると同時に、現・新日本プロレスからは無くなって久しいものでもある。

現・大嶽親方

 超満員に埋まった会場に中高年男性が多いのも昭和プロレスの残影に郷愁を感じるというよりは、昨今のプロレスに不足する新間氏、佐山、猪木的なものを求めてのことであろう。
 その証拠に各選手声援も多く飛び、他団体に飽き足らない妙齢のプ女子も少なからず見受けられた。
 
 佐山サトルはタイガーマスクに変身して以来、シューティング創設や、旧UWF、UFCの創世など、時代の1歩先を切り開いてきた存在。
 格闘技を漂流し、プロレスが好きという原点に佐山が帰還していることを、プロレスファンとしては率直に嬉しく思うし、新日本プロレスから失われた、新間・猪木的なものをリアルジャパン(真日本)プロレスとして再構築してみせているのも、実は時代の先をいっているのかと思わせる大会だったといえる。

 相撲界との結びつきも希薄になって久しいし、注目された納谷幸男のデビュー戦にしても、まず第5試合という順番での鳴り物入りのデビューがいまの新日本ではあり得ない。
 柴田勝頼の父、勝久氏と共に新日本プロレス旗揚げ時のメンバーだった北沢幹之氏がレフェリーというのも、単なる感傷ではない、(真)日本プロレスであるとの強い意志の表れとみる。

 だがその鳴り物入りの裏付けとして佐山による4年間の特訓があったのは特筆すべき点であり、対戦相手が雷神矢口というのも斬新。
 恵まれた体躯を持て余すことなく駆使して、佐山譲りの軽いステップを踏んでの重くてしなやかな蹴りには新時代の幕開けを感じさせた。
 有刺鉄線バットを持ち出した上に靑柳総裁率いる魔世軍の加勢は、観戦した貴闘力が助太刀に入るかと思わせる乱戦となり、大人気ないとの評価もあるが、むしろそうでもしないことには戦力的に厳しく、パウダー誤爆から繰り出された闘魂ゴェの膝弾によるKO劇も説得力ある圧勝であった。

 小川直也はプロレスデビューした時既に29歳だったが、納谷は未だ23歳、猪木が東京プロレスで、ジョニー・バレンタインと死闘を繰り広げたのと同い年である。
 マクメイ戦に象徴されるように、「強さ」から取り残されたプロレスに「キングオブスポーツ」の冠が名実共に戻ってくる可能性を感じさせる逸材といっても過言ではない。 

 リアルジャパン次戦は12月だが、メーンで船木を猛虎式原爆で沈めたスーパー・タイガー共々、他団体から喉から手が出るほど呼びたい選手なだけに、武者修行の場にはことかかないであろう。

 猪木が生前葬をぶち上げた日、新間氏の御前で新しい闘魂が誕生したと歴史に記される可能性を感じさせた9・14後楽園だった。

■ リアルジャパンプロレス佐山サトルプロデュース 初代タイガーマスク黄金伝説『LEGEND OF THE GOLD Ⅷ』
日時:09月14日(木) 開場:17:30 開始:18:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1756人(超満員)

<メーンイベント レジェンド選手権試合 シングルマッチ 60分1本勝負>
[王者]
●船木誠勝(フリー)
 09分24秒 タイガースープレックスホールド
〇スーパー・タイガー(リアルジャパン)
[挑戦者]
第12代王者、防衛に失敗

タイガースープレックスで首を押さえ悶絶の船木に一瞬ヒヤッとさせられた

<セミファイナル タッグマッチ 60分1本勝負>
タカ・クノウ(チーム太田章) ●間下隼人(リアルジャパン)
 13分28秒 カナディアンバックブリーカー
〇関本大介(大日本プロレス) LEONA(ドラディション)

<第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
〇“大鵬三世”納谷幸男(リアルジャパン)
 05分58秒 PK⇒片エビ固め
●雷神矢口(邪道軍)

<第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
〇折原昌夫(メビウス) グレート・タイガー(国籍不明)
 07分35秒 反則
●魔世軍5号 魔世軍2号(with青柳総裁)

懐かしい反則暴走負けの結果

靑柳が折原にデスマッチを要求も「俺はデスマッチはやらねえ」

赤いネクタイで登場の小猪木が、折原に弄られる

<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO) ●ヒート(フリー)
 09分05秒 逆さ押さえ込み
〇TAJIRI(フリー) 小笠原和彦(PRO-KARATE 押忍闘夢)
TAJIRIとウルティモ・ドラゴンの黄金カード!

ヒートに蹴りのスピードで明らかに劣り、「先生! 」と大人気の小笠原に毒霧が誤爆 名タッグの予感

<第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
〇倉島信行(ドラディション) 松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA) 岩本煌史(全日本プロレス)
 12分03秒 変形アームロック※肩の脱臼によるレフェリーストップ
●戸井克成(フリー) 山本SAN(COMBO) 力(リキ・エンタープライズ)

力と納谷の3世対決も期待される

戸井の肩はこの時点で外れかかっていた模様

戸井、無念のドクターストップ

<第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負>
●スーパー・ライダー(リアルジャパン)
 05分58秒 リバーススプラッシュ⇒片エビ固め
〇柴田正人(フリー)

平成イケメンライダー全盛に、あえてブラックのテーマで登場のスーパー・ライダー


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