逝去したニールセンのファンページを弟が開設。1ヵ月前にはインタビューも

前田日明や藤原喜明らと異種格闘技戦を行ない日本のプロレス・ファン、格闘技ファンに多くの思い出を残したドン・中矢・ニールセン氏が逝去したことは本誌でも既報の通りだが、そのニールセン氏の弟、ジョン氏から筆者に連絡があった。

「兄のファン・ページをFacebookに開設したので、ぜひ日本のファンの皆さんにも伝えてほしい。兄や、その試合などについての思い出などを書き込んでもらえたら嬉しい」
とのことだ。

ジョン氏は言う。
「兄は日本で前田と戦ったことで人生が変わりました。あの試合をはじめ、日本にはたくさんの素晴らしい思い出があるし、日本のファンのことを、兄はとても愛していました。そのことをファンの皆さんに伝えてください」

そのページは下記から↓
https://www.facebook.com/DonNakayaNielsen/?ti=as

***

亡くなるちょうど1ヵ月前にインタビューしたばかりだった

兄ドン・中矢・ニールセン氏は、1993年に格闘技を引退後、タイに渡りバンコクでカイロプラクティック院を開いていた。

そして、この8月15日夜、バンコクの病院で亡くなった。

しかし筆者は、そのちょうど1ヵ月前の7月15日、スカイプでニールセン氏にインタビューしたばかりだった。

1時間ほど話を聞いたが、スカイプでの声は元気そのもので、
「今でも週に2、3回はムエタイのジムに行って練習しているよ」
と語っていたので、訃報を聞いたときには、本当に信じられない思いだった。

筆者が訃報に接したのは8月17日の深夜、電車に乗っているとき、知人からのメールだった。

何かの間違いだろうと思い、帰宅後すぐに、氏のクリニックにメールを送った。
ただ、バンコクとの時差は2時間。バンコクの方が遅れているが、現地でもクリニックに人がいる時間ではない。すぐに返事は来ないだろう。

そこで、噂の出どころであるネット情報を探っていくと、カンボジアの某クリニックのFacebookが、友人のニールセン氏が亡くなったと書いており、他にも氏の友人で自身もキックボクサーだったデル・“アポロ”・クックがFacebookに、「RIP Don Nakaya Nielsen(ドン・中矢・ニールセン、安らかに眠れ)」と書いており
そこには、弟のジョン氏のコメントもあった。

 

デル・クックのFacebook。「安らかに眠れ、ドン・中矢・ニールセン」と書かれている。

そこで、そのカンボジアのクリニック、およびクックとジョン氏の両方にメールを送って確認したところ、翌朝返事が来て、残念ながら訃報は間違いではないことが判明した。

何ということだろう。

筆者が訃報に接した8月17日は、氏にインタビューした記事を載せた『逆説のプロレス(9)』(双葉社スーパームック)の発売日だったのだ。
ムック本
このインタビューで、ドン・中矢・ニールセン氏は前田戦や藤原戦、その前後に意外な“超大物”たちと練習していたこと、実はモーリス・スミスとも戦っていたことなど、さまざまな思い出を語ってくれていた。

***

その後、弟のジョン氏とは電話でもやり取りし、最期についても尋ねた。

ジョン氏によれば、
「兄は脚が感染症にかかって血液に毒素がまわり、腎不全になったので入院して脚の手術をしたが心臓発作を起こして昏睡状態となり、その後、再度心臓発作を起こして亡くなった」
とのことだ。

ニールセン氏は愛媛県に親戚もおり、昨年も日本に来たばかりで、
「いつか前田にも会いたいね」
と語っていた。

筆者は1ヵ月前のインタビュー以前、20年近く前にバンコクのレストランで偶然、氏と出会い、話をしたことがあるが、初対面にもかかわらず、とてもフレンドリーに接してくれた。

今回のインタビューでも、そのフレンドリーさは変わらず、前田戦や藤原戦など日本での試合がどれほど自分にとって素晴らしい体験だったか、いかに自分の人生を変えたかを、懐かしそうに語ってくれていた。

それなのに、58歳という若さでの他界――。

本当に残念でならない。

あらためて、心よりご冥福をお祈りします。

そして、ファンの皆さん、上記Facebookのファンページに思い出などを書き込んでください。故人も草葉の陰で喜んでくれると思います。

(文:稲垣 收)


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▼訃報 ドン・中矢・ニールセン逝く! [ファイトクラブ]1986年の前田日明vs.ドン・中矢・ニールセン10・9両国国技館

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