ケニー・オメガ、越後に散る! ビッグマイク、2強を揺るがす火炎槌炸裂! 

 新日本プロレス『G1 CLIMAX 27』奥羽越3連戦が7・27長岡で終了した。
 仙台に続いての札止めとはならなかったものの、平日の長岡に3000人弱を集客して興行としてはまずまずの入り。
 
 第1試合ではヤングライオン・成田がようやくシリーズ初登場。元気いっぱいのファイトで続いて登場の川人、第3試合の岡、北村と共に会場を沸かせた。

 リーグ戦では、膝の負傷をおして出場のジュース・ロビンソンが10分頑張るも、「日本でクソな7年間を過ごしてる」と自らの噛ませ犬待遇を愚痴ったタマのガンスタンに沈んだ。続く矢野はSANADAのTシャツを被せて視界を奪って仙台の再現を狙うも不発。続いてテーピングでの固定を狙ったが抵抗されてテープを場外に投げられる。
 最後は場外でパラダイスロックをかけられてさらにテープで固定。爆笑のリングアウト負けを食らった。

 第8試合では鈴木みのるのアシストに入ったデスペラードをBUSHIが制止、ならばと乱入のタイチを「帰れコール」の間もなくヒロムが蹴散らす。すると孤立無援の鈴木はEVILを決められて2敗に沈んだ。
 NEVER無差別級のかかったYOSHI-HASHI戦では同様に孤立しながらも勝利しただけに、EVIL相手にまさかの「援護なくして勝利なし」宣言となった。
 番狂わせに湧く長岡は、セミでも大・小島コールで奇跡を後押し、オカダにはブーイングを浴びせる。
 だがオカダも福島での「強くてゴメンね」で開き直ったのか、むしろブーイングを煽って小島の全力ファイトを引き出す。最後はツームストンパイルドライバーで動きを止めて余裕のレインメーカー葬となった。

 メーンは後楽園のオカダ戦で誰もがそのポテンシャルを見直したマイケル・エルガンと、USヘビー級王者ケニー・オメガの一戦。
 ここまで2人のシングルは五分ながら、LA大会でのケニーの勝利もあって館内も「ケニーが勝つだろうけどマイクがんばれ」でマイケルびいきの空気。
 一方、オカダがマイケルとド迫力ファイトで後楽園を熱狂させただけにケニーとしてもプレッシャーのかかるところで、場外マットまでめくって場内を煽る。
 うちのカミさんが「動けるブーちゃん」として認識したオカダ戦同様、マイケルはほぼ止まることなく怒濤の攻めをみせ、最後はバーニングハンマーで粘るケニーを振り切った。
 
 金星とか番狂わせとかの評価はマイケルにとっては不本意だろうが、IWGP US ヘビー級王者ケニー・オメガへの勝利はやはりそう形容せざるを得ない。
 もちろん、その直近のUSヘビー級王者トーナメントでの敗退を取り返しただけとの見方もできるが、自身の頑張りがなければそれも無しにズルズル負けていった可能性もある。

 不肖筆者が「まあ、ケニーは負けないだろう。マイクアピールもあるし」と思って見ている横でカミさんが「ブーちゃんがんばってるんだから勝たないとおかしい」と怒っていたという見過ごせない事実もあり、「こういう理由でこうなるだろう」が必死の頑張りでひっくり返るところがプロレスの面白さ、醍醐味。 
 
 ここはオカダ、ケニーという絶対的2強に割って入る説得力を持ったマイケルのファイトを称えたい。
 混沌のAブロックに比べ、2強で無風と思われたBブロックがにわかに風雲急を告げた越後の夜ではあった。 

 なお、邪道が名古屋、岐阜も欠場ということで、本間の復帰がみえてきただけに新日としては痛いところ。ただ、ヤングライオン勢の頑張りもある現状、戦力的な影響は最小限に収まりそうだ。


■ ローソンチケット Presents G1 CLIMAX 27
日時:7月27日(木) 17:00開場 18:30開始
会場:新潟・アオーレ長岡
観衆:2821人

<第1試合 20分1本勝負>
●成田蓮 海野翔太
 6分11秒  ヌメロ・ドス
〇エル・デスペラード ザック・セイバーJr.

<第2試合 20分1本勝負>
〇田口隆祐 真壁刀義
 6分51秒  オーマイ&ガーアンクル※ギブアップ
●川人拓来 永田裕志

<第3試合 20分1本勝負>
北村克哉 ●岡倫之 飯伏幸太
 7分14秒  パッケージドライバー⇒片エビ固め
〇チェーズ・オーエンズ 高橋裕二郎 バッドラック・ファレ

<第4試合 20分1本勝負>
●外道 石井智宏
6分22秒  リバース外道クラッチ⇒変形エビ固め
〇BUSHI 内藤哲也分

第5試合 20分1本勝負
●デビット・フィンレー 棚橋弘至
 7分18秒  GTR⇒片エビ固め
YOSHI-HASHI  〇後藤洋央紀

<第6試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(1勝3敗=2点)
●ジュース・ロビンソン
 10分36秒  ガンスタン⇒片エビ固め
〇タマ・トンガ
(2勝2敗=4点)

<第7試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(1勝3敗=2点)
●矢野通
 4分33秒  パラダイスロック⇒リングアウト
〇SANADA
(2勝2敗=4点)

<第8試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(2勝2敗=4点)
●鈴木みのる
 8分38秒  EVIL⇒片エビ固め
〇“キング・オブ・ダークネス”EVIL
(3勝1敗=6点)

<第9試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(0勝4敗=0点)
●小島聡
 15分26秒  レインメーカー→エビ固め
〇オカダ・カズチカ
(4勝0敗=8点)

<第10試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>

(2勝2敗=4点)
〇マイケル・エルガン
 24分39秒  バーニングハンマー⇒片エビ固め
●ケニー・オメガ
(3勝1敗=6点)

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