オカダ、規格外のド迫力ファイトで連勝! ファレはダリル粉砕でL.I.Jと遺恨勃発!

 新日本プロレス7・22後楽園大会が終了した。同所での3連戦最終日となったこの日、機材を解放して特別リングサイドを当日急遽追加発売した上での満員札止めとなった。
 
 土曜日でかつ、第1試合から飯伏登場とあって館内も早々にぎっしり埋まって初戦からヒートアップ。石井と飯伏、真壁と後藤がリーグ戦の前哨戦でやりあって盛り上げる。
 ようやく出場機会に恵まれた北村と岡も、永田、棚橋を喰う勢いで歓声を浴びる。
 だが最も声が上がったのは、続いて登場のファレがヒロムのパレハ『ダリル』を引き裂いたシーン。
 流石のL.I.J人気というところだが、身体を張っているレスラーとしては複雑な心境であろう。
 
 休憩無しで始まったリーグ戦は、矢野が9分闘う真面目さを見せたのに続いて好勝負が続く。
 全日本時代にチャンピオンカーニバルで勝った恩義のあるSANADAの鈴木みのるへの遠慮がちなファイトはやむを得ないところか。
 
 セミは前日の煽りを受けてのバレットクラブ対決。試合中のタマ・トンガのマイクでの罵り含めバレットクラブの持ち込みではあろうが、「すわ内紛か」との興味を持たせてケニー・オメガとの1戦を消化試合に見せない工夫が感じられた。

 そしてメーンは、大歓声を浴びるマイケル・エルガンと、判官贔屓にあって傷心の絶対追王者オカダの一戦。
 結果を見れば予想通り、の一言ではあるが、思わず書かずにいられないド迫力ファイトであった事は動かしようがなく、今のところ今年のG1でのベストバウトだと断言できる。

 自分へ向かって飛んでくるオカダの巨体をガッチリ受け止めるエルガンのパワーは凄まじいが、それによってコーナーへ投げつけられ、場外では叩き付けられ、という、誰にでも解りやすく伝わる衝撃を身を呈し、かつ急所を外して受け止められるのはオカダならではとの説得力が感じられた。
 
 内藤の言葉を借りれば「エルガンいけるんじゃないか」「もしかして勝つんじゃないか」と観る側に思わせるエルガンの攻めを引き出したからこその大エルガンコールであったのは間違いない。

 今年1勝1分けとなっているケニー・オメガと同リーグにいることを考えれば、オカダの決勝進出は微妙な情勢。
 だがだからこそ、後楽園ホールでエルガンとあれだけの勝負をやってのける事で、同様にメーンを張ったケニー、内藤へ向けてプレッシャーをかける必要があった。
 
 プロレスでの強さは相対的なものであって、絶対的な評価は下せないものだが、この日のオカダは改めて自身の強さを可視化した。
 オカダは自分が王者であることは、決して作られた結果では無く、自分が強いから必然としてそうなっているのだと、観衆へ向けては無論、会社に対しても身を持って示したのだ。 
「G1全勝優勝とか小さいことを目標にしてる訳じゃない」
との試合後のオカダの言葉は、大人のファンこそ通り過ぎではいけない深謀遠慮が含まれている思うべきだ。  

 
■ ローソンチケット Presents G1 CLIMAX 27
日時:7月22日(土) 17:30開場 18:30開始
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1.737人(札止め)

<第1試合 20分1本勝負>
〇デビッド・フィンレー 飯伏幸太 真壁刀義
 7分06秒  Prima Nocta⇒片エビ固め
●外道 石井智宏 後藤洋央紀

<第2試合 20分1本勝負>
●邪道 YOSHI-HASHI
 7分43秒  ピンチェ・ロコ⇒体固め
〇エル・デスペラード ザック・セイバーJr.

<第3試合 20分1本勝負>
●北村克哉 棚橋弘至
 8分58秒  バックドロップ・ホールド
岡倫之 〇永田裕志

<第4試合 20分1本勝負>
●チェーズ・オーエンズ 高橋裕二郎 バッドラック・ファレ
 7分33秒  ジャックナイフ式エビ固め
高橋ヒロム BUSHI 〇内藤哲也

<第5試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(0勝2敗=0点)
●小島聡
 9分12秒  横入り式エビ固め
〇矢野通
(1勝1敗=2点)

<第6試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(1勝1敗=2点)
●ジュース・ロビンソン
 11分46秒  EVIL⇒片エビ固め
〇“キング・オブ・ダークネス”EVIL
(1勝1敗=2点)

<第7試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(1勝1敗=2点)
〇鈴木みのる
 11分22秒  ゴッチ式パイルドライバー⇒体固め
●SANADA
(1勝1敗=2点)

<第8試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(2勝0敗=4点)
ケニー・オメガ
 11分41秒  片翼の天使⇒片エビ固め
タマ・トンガ
(1勝1敗=2点)

<第9試合 30分1本勝負 『G1 CLIMAX 27』Bブロック公式戦>
(0勝2敗=0点)
マイケル・エルガン
 25分49秒  レインメーカー⇒片エビ固め
オカダ・カズチカ
(2勝0敗=4点)


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