アルベルト・エル・パトロンが王座統一!インパクトレスリング「スラミバーサリーXV」


(C)TNA

 7月2日にフロリダ州オーランドで全米第二のプロレス団体インパクトレスリングのPPV大会「スラミバーサリーXV」が開催された。
 インパクトレスリングは創始者ジェフ・ジャレットが作ったGFW(グローバル・フォース・レスリング)と合併された為、現在、インパクトレスリング王者とGWF王者がいるという混沌とした状況であり、今大会でヘビー級王座と女子王座はインパクトレスリング王座に統一される事となった。メインで行われたのはそのヘビー級王座統一戦で、インパクトレスリング王者ボビー・ラシュリーに、GFW王者アルベルト・エル・パトロンが挑戦するという形だ。しかもラシュリーには、MMAファイターでありTNA参戦していたキング・モーがセコンドにつき、パトロンには父親でありレジェンド中のレジェンドであるドス・カラスがつくという豪華さ。MMA対ルチャ・リブレという図式になった上、遂に現在、番組を取り仕切っている創始者ジェフ・ジャレットまでこの試合の立会人として出席というまさに大一番という形になった。試合はお互いに技を出し合う壮絶なものとなり、更にリング下のキング・モーとドス・カラスも小競り合いもあり豪華なものとなった。ラシュリーは掟破りでパトロンの必殺技クロス・アームブリーカーまで繰り出すが、最後はラシュリーがドスカラスと揉めてる隙を突いて、パトロンがダブルフットストンプを決めてラシュリーからフォール勝ち。父親の好アシストでパトロンが王座統一を果たし、ジェフ・ジャレット一家やインパクトレスリング役員、選手らも祝福。リングで父親ドス・カラスと共に新王者になった事を喜んだ。
 更に今大会では女子王座の統一戦、そしてXディビジョン王座戦も組まれた。女子王座はヒールのシエナがローズマリーを倒して王座統一。Xディビジョン王座戦は予想を覆し王者サンジェイ・ダットがロウ・キーを下して王座防衛を果たした。
 また、王座戦以外も抗争清算マッチが次々と組まれた。ディクシー・カーター体制からTNAを買収したアンセム体制になり、実況アナウンサーがジェレミー・ボラッシュとジョシュ・マシューズの2人となり、お互いに自分は正アナウンサーだと口論を繰り返し、遂に抗争に勃発。結果、それぞれレスラーの助っ人と組んでタッグマッチで激突する事になったのだ。ボラッシュはジョセフ・パーク(アビスの別人格)が組んだのだが、マシューズは何と元WCW、元WWEのスーパースター、“ビッグ・パパ・パンプ”ことスコット・スタイナーを呼んできたのだった。暴れまわるスタイナーに恐れを抱きパークとボラッシュはバックステージに逃げてしまう。スタイナーは観客席のバリケードを破壊して駐車場まで追いかけるがボラッシュらは消火器で応戦。それでもマシューズらは車を奪い追跡。ボラッシュとマシューズはプールに飛び込んで大乱闘となった。そこにかつてTNAにいたレスラー、シャーク・ボーイまで現れて大混乱。結果、ボラッシュ、マシューズ、そしてスタイナーはリングに戻ってきたのだった。パークはかつてのマネージャー、ファーザー・ジェームズ・ミッチェルに会い、アビスのマスクを渡され、別人格であるアビスの記憶が甦る。リングでスタイナーがボラッシュに必殺のスタイナーリクライナーで仕留めようとすると、リングにアビスが現れたのだった。アビスはスタイナーを蹴散らし、画鋲をばらまいてマシューズにブラックホールスラム。そこにボラッシュがスプラッシュ、そしてアビスがフォールを奪い、ボラッシュとアビスが勝利した。
 名タッグチームだったアメリカン・ウルブスが壮絶な仲間割れを起こしたが、そのエディ・エドワーズとデイビー・リチャーズがお互いの妻をパートナーに凶器が使用できるメンヘムマッチで激突。元々、リチャーズが裏切った理由は妻のアンジェリーナ・ラブの悪の洗脳のせいなのだが、この試合もラブがかき回し続ける。しかし最後はエドワーズがリチャーズを仕留めて大団円となった。更にベビーフェイスに戻ったジェームス・ストーム、ヒールに戻ったイーサン・カーター3世もストラップマッチで激突。お互いにストラップで殴りあう壮絶な試合となったが、最後はイーサンが勝利した。

■ Slammiversary XV
日時:2017年7月2日(現地時間・放送日)
場所:アメリカ・フロリダ州オーランド

<ヘビー級王座統一戦>
○アルベルト・エル・パトロン(GFW王者)
 ピンフォール
●ボビー・ラシュリー(インパクトレスリング王者)

<女子王座統一戦>
○シエナ(GFW王者)
 ピンフォール
●ローズマリー(インパクトレスリング王者)

<Xディビジョン王座タイトルマッチ3本勝負>
○サンジェイ・ダット(王者)
 2-1
●ロウ・キー(挑戦者)

<フルメタルメンヘムタッグマッチ>
○エディ・エドワーズ、アリッサ
 ピンフォール
●デイビー・リチャーズ、アンジェリーナ・ラブ

<タッグマッチ>
○ジェレミー・ボラッシュ、ジョセフ・パーク→アビス
 ピンフォール
●ジョシュ・マシューズ、スコット・スタイナー

<ストラップマッチ>
○イーサン・カーター3世
 ピンフォール
●ジェームス・ストーム

<タッグマッチ>
○ディアンジェロ・ウイリアムス、ムース
 ピンフォール
●クリス・アドニス、イーライ・ドレイク

<インパクトレスリングタッグ王座4WAYマッチ>
○LAX(王者)
 ピンフォール
●ドラゴ、イホ・デル・ファンタズマ(挑戦者/AAA)
丸藤正道、石森太二(挑戦者/プロレスリング/ノア)
ラレド・キッド、ガルサJr.(挑戦者/クラッシュ)

<6人タッグマッチ>
○マハーバリ・シェラ、ブラントン・サッター、アリー
 ピンフォール
●KM、コンゴ・コング、ローレル・バン・ネス

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