6・29リアルジャパン後楽園直前!”緊張感”青木篤志、”虎の目”ロッキー川村インタビュー

【インタビュー】念願のリアルジャパン初参戦の青木篤志(全日本プロレス)が意気込みを語る!“リアルジャパンは実力者が集まるリング。緊張感をおぼえる”

――リアルジャパン初参戦が決まって、現在の心境から聞かせてください。

「いろんな意味で緊張感をおぼえていますね。やっぱり佐山先生の提唱するスタイルというものも今回初めて自分は体感するわけですから、未知の部分もありますし。自分がいままでやってきたものとどう違うのか、自分がやってきているものがどう通用するのかと考えると、本当に気を引き締めていかないといけないと思うので、自分なりのプレッシャーは感じているつもりですね」

――初参戦となる6・29後楽園のカードが、ウルティモ・ドラゴン&倉島信行&松本崇寿組vsタカ・クノウ&小笠原和彦&青木篤志組と発表されました。青木選手としては、初参戦のカードが6人タッグマッチになったことに関してはどうですか。

「全員が実力者ですよね。実力ある選手の中に自分が入っているということがどういうことなのか。それを考えないといけないと思います。ただ試合をすればいい、試合をこなせばいいというものでもないし、もちろんそのつもりもありませんから、この実力ある選手たちの中で自分がどう対応していくか、自分がなにをしたら通用するのかということを考えないといけないと思います」

――この中で絡みのあるのはウルティモ選手のほか…。

「実は松本選手とハードヒットで試合をしたことがあるんですよ。シングルマッチでした。タカ・クノウ選手とはむかし、IGFでシングルをやっています」

――なるほど。それにしても珍しい組み合わせが満載のカードですよね。

「そうですね。みなさんいろんなバックボーンがあって違うので、この中での自分はなんなんだってことですよね。レスリングをやっていたというのはもちろんありますけども、それだけでは通用しないのももちろんわかっていますので」

――敵味方問わず、意識する選手は?

「この中でしたら、まったく初めての倉島選手が気になっていますね。前に見たときに、倉島選手の気持ちの強さとか実力の部分とかを見ていて、この人はすごいなというのを感じたことがあったので、今回初めて肌を合わせられるということで、それに対してどうしていくかというのは楽しみであり、ちょっと恐いというか、そういう部分もありますね。あとは、小笠原先生ですね。まったく初の絡みであって、やっぱり空手の実力は見ても聞いてもいますし、同じチームだけども小笠原先生がどんな試合をしていくのか、どんな実力を持っているのか気になります」

――青木選手としては、この中でなにを見せたいですか。

「一番は、自分のいままでやってきたプロレスというものがどういうものなのか。そして、新しいもの、なにを自分が吸収できるか、それが自分の目標というか課題というか、そう思っています」

――ルチャあり、格闘技ありのカードですね。

「そうですね。みんな全員やってきたことが違う人たちの集まり、全然が別だと思うので。全員のスタイルが違う、考え方も違う、いろんなものがある中で、だけどやっぱり試合になれば(全員が)勝ちにいく。そこで佐山先生の言うストロングスタイルというものをみんなが持って挑んでいくということを考えると、じゃあ自分にできることはなんなのか、足りないものはなんなのか、ということがすごく大きな課題になるので、それを試合までにしっかりと考えて対応して、それを試合に出していきたいですね。終わったときは終わったときで、自分になにが残るかというものをしっかり考えていきたいですね」

――このメンバーでは、青木選手がもっとも純プロレスなのかなと。

「そうですかね。まあ、そうですね。日本のプロレスと考えてみたら、自分なのかなとも思いますけど、リアルジャパンのリングではヘタしたらボクはまったく違う流派というか、そういう部分もあるので、そこがどうなるかというのも自分では気になるところでもありますね」

――そこが見所にもなりますね。

「ハイ」

――全日本代表、EVOLUTION代表、それとも個人として参戦しますか。

「ボクは今回、個人のつもりでいます。ただ、スーパー・タイガーがいるという縁もあるので、タイガーのメンツも保たないといけないですから(笑)。そういう意味ではチームメートのためにという気持ちもなくはないですけど、あくまでボクは一個人として、プロレスラー青木篤志としてというのが一番ですね」

――いま名前の挙がったスーパー・タイガー選手は、リアルジャパンで諏訪魔選手と対戦したのをきっかけに全日本へ参戦するようになりました。そこから青木選手もスーパー・タイガー選手と組むようになりましたね。

「ハイ。本当にリアルに強い選手ですよね。技術だとか気持ちだとか強い選手なので、見ていてボクとしては頼もしいというか。一緒にやっていても楽しい選手なので、いいですね」

――現在は組む機会が多いですけども、対戦は?

「対戦は1回ありましたね。まだ(EVOLUTIONの)チームに入る前に全日本で対戦したことがあります。やっぱり、強かったですね」

――そのときなにを感じましたか。

「教わってきたことが違うので、そういう意味ではスタイルの違いを非常に強く感じましたね。でもだからといってなにが悪いわけでもなく、それはスーパー・タイガーのスタイルですから否定もしないですし。ただそれを彼が追求してやっていってくれれば、もっとすごい選手になるなと思っています」

――そのスーパー・タイガー選手が所属しているリアルジャパンですが、リアルジャパンへのイメージは?

「緊張感のある試合。すごい緊張感のある大会ですね。いままで自分がやってきたものの中で、いろんなことを経験してきましたけど、お互いが実力あって踏み込んではいけないラインとかをお互いが知っているとその緊張感が必ず生まれると思うし、本当の実力を持った人たちが集まるリングだなというのは感じていましたね」

――リアルジャパンは初代タイガーマスク選手の団体です。

「やっぱりボクらからすれば(初代タイガーは)ヒーローですから。なによりも格闘技の実力と、そういった格闘技の世界を創ってきた方ですよね。マスクを被っているのは伊達じゃないというか、本当の実力を求めてる方なんだなというのが、すごくわかります」

――リアルジャパンはストロングスタイルの復興をテーマにしています。

「そうですね。ストロングスタイルがなにを表しているかというのは、たぶん言葉じゃわからないと思うので、やっぱり肌を合わせてリアルジャパンのリングで闘って、道場で汗を流している選手たちと交わえることが自分にとってストロングスタイルとはなんなのかと感じられるいい機会だと思っています」

――青木選手が出場する試合や大会全体から感じてみたいと?

「そうですね。なんでもそうですけども、中に入ってみないとこういうのはわからないので」

――そのリアルジャパンで頂点に君臨しているのがレジェンドチャンピオンシップです。現在、大谷晋二郎選手が王者で、6・29後楽園大会では船木誠勝選手が奪回をめざし挑戦します。このベルトに興味はありますか。

「現段階ではまだわからないですね。結局、今回が初めてなので、そこのベルトに(挑戦)というのがどういう意味を持つのかというのもまだわからないですし。ただ、興味はありますね。やっぱり、ストロングスタイルを追求するリングで一番のベルトですから、そこのチャンピオンになることがどういうことなのかというのはやっぱり見てみないとわからないし、やっぱり、そこでなにを自分が感じるかが大事なので、まずはこの団体に踏み込んでいけることがまずは第一歩ですからね」

――このベルトは初代タイガーマスク選手が欠場中、船木選手が関本大介選手らとの激闘を通じて価値を上げてきたタイトルです。また、階級別ではなく、過去にはジュニアの選手も巻いていますし無差別級のタイトルと言ってもいいと思います。そこに青木選手が参入しても違和感はないかと思いますが。

「ホントですか(笑)。それではその試合を見てみないと」

――今後もリアルジャパンに参戦していけばベルトも視野に入ってくるかもしれないですね。

「そうですね。まずは今回の6人タッグで、ボクが埋もれるか出ていけるか。そこが非常に重要になってくると思いますね」

――今回の試合をきっかけにしたいですか。

「そうですね、やっぱり一回呼んでもらってその後に要らないなと言われたらイヤなので。そこはもちろん、しっかりと気を引き締めて挑んでいかないといけないと思ってます!」

(取材・文:新井宏)


リアルジャパンに進攻開始! ロッキー川村インタビュー!

「“虎の目”を持ってる奴がここにもいることを見せる!」

 リアルジャパンプロレス「初代タイガーマスク黄金伝説2017『LEGEND OF THE GOLD Ⅶ』」(6月29日、東京・後楽園ホール)には間もなく改名1年を迎えるロッキー川村が出場、セミファイナルでスーパー・タイガーと対戦する。その異彩を放つキャラクターで注目を集めるロッキーは、そもそもいかにして誕生したのか。ストロングスタイルのリアルジャパンに“アイ・オブ・ザ・タイガー”のロッキーが殴り込む。

――川村選手は本名の川村亮からロッキー川村に改名して、もうすぐ1年となります。

ロッキー まぁ“ロッキーになってから”というか、元からロッキーなんです。背伸びをやめて、あるがままの自分を出したらロッキーになっていたというだけの話であって。根本的に自分が憧れて、自分自身がロッキーだと思っていたから、それをそのまま俺はダイレクトに表現しているだけだっていう。

――では改めて、そうした表現をしていこうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

ロッキー それは僕の10周年記念大会の鈴木さんとの試合の後ですね。戦い終わって僕は血まみれでボコボコにされたんですけど、なんかその姿が一瞬ロッキーみたいだなっていう話になって、「お前、そんなに好きだったらロッキーになれよ」って言われて、そこからスタートなんです。やっぱりプロレスでも格闘技でも、何も無かったら生き残っていけないというか、それを鈴木さんは感じていたんじゃないですかね。「お前はまだ本当のお前じゃない」「絶対に“俺はこれだ”っていうのがいずれ出てくる」っていうのをずっと前から言われていました。なのでそれがきっかけというか、自分を出そうと思って。

――では、そこからの1年を振り返っていかがでしょう。

ロッキー まだまだ、まだまだですけど、とりあえず外ワクは埋まってきた感じで、ここからさらに1年経ってようやく本当の意味でのロッキーが見せられるんじゃないかという感じがします。これから本当のロッキーの中身を出していけるんじゃないかって。ただ、自分のやりたいことをやっているだけです。何も考えていないし、素の自分を出しているだけっていう。

――ロッキー川村となって以来、出場する団体の幅も広がっていますね。

ロッキー だからそれを感じてくれたんじゃないですかね。“何者だ?”感があるんだと思います。でもそれっていうのはやっぱり僕の中で小さい時からずっと培ってきたものだから、ロッキーに関してはただ好きだ、マネしてるっていう訳じゃありません。でも、僕の周りでは「あいつが名乗っているから『ロッキー』をもう一度観てみよう」とか、「観たことがないから観てみよう」と言ってハマったり、そういう反響はよく聞きます。

――それはロッキー選手としては我が意を得たりという感じではないですか。

ロッキー もちろん、もちろん。なんといったって「チーム・ランボー」、スタローンを応援するチームとして本人から日本を託されている訳ですから。

――そういえば川村選手は『ランボー/最後の戦場』(2008年公開)のプロモーションに「チーム・ランボー」の一員として参加をし、来日したスタローン本人とも会っているのでしたね。

ロッキー“頼んだぞ”ってスタローン本人から託されましたから。

――では、今もスタローンを広める使命・役割を果たしているといいますか。

ロッキー もちろん広めたいっていうのはあるんですけど、ただ単純に自分でやりたいことをやっているだけです。

――では、この1年というのは“自分のやりたいこと”により正直になった1年だったと言いますか。

ロッキー そう、だから本当に背伸びをやめた1年でした。頭身大ですね。変に飾ったり、“こうじゃなきゃいけない”っていう小っちゃい固定概念があったから、それが無くなってきたかなっていう感じが自分ではします。あくまで自分の中で、ですけど。

――そういった“ロッキー川村元年”を終えんとする今、今回の対戦が発表された会見では「この試合で俺はハングリーな目を取り戻す、『アイ・オブ・ザ・タイガー』だ。『アイ・オブ・ザ・タイガー』が今回のテーマだ」といった言葉がありました。これについてもう説明をお願いします。

ロッキー 自分に対してハングリーさを持つという再確認だし、スーパー・タイガーに対しても“お前は虎の目を持っているんだろう?”っていう挑発というか、“お互い原点回帰して殴り合おうぜ”っていうメッセージですよね。「あの時のお前はハングリーだった」っていうあの名言の通り。

――でも、それはロッキーの盟友・アポロのセリフですよね(笑)。

ロッキー いや、そうなんですけど(笑)。なので、このメッセージはスーパー・タイガーに対してもありますし、リアルジャパンに出ている選手、リアルジャパンに対してでもあります。リアルジャパンに、“本当に虎の目を持っているのか?”って。だから自分自身への問いかけとスーパー・タイガーであったり、リアルジャパンに向けての問いかけです。

――今回はスーパー・タイガーとの対戦になりますが、今後はリアルジャパンでの戦いをどのように見据えていますか。

ロッキー 会見で大谷チャンピオンが「誰もベルトを獲りにこない」って言っていましたけど、それも含めて“アイ・オブ・ザ・タイガーを持っているのはここにいるぞ”っていうことですよ。まだ億万長者になる前のロッキーがここにいるぜって。

――それでは最後に、ロッキー川村としてリアルジャパンに新たな一歩を刻む今回の試合へ、改めて意気込みをお願いします。

ロッキー 今回は“虎の目”を持っている奴がここにもいるぜっていうことを見せる試合になると思います。“本当のアイ・オブ・ザ・タイガーは俺だ”というのを、スーパー・タイガーに見せます。

(取材・文:長谷川亮)

対戦カード・大会概要

プロレスと会社と人生と。大谷晋二郎(44歳)・船木誠勝(48歳)のリアル。

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’17年05月04日号阿部四郎パンクラスUFCスミス藤波45ベイダー虎リアルジャパン


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