プロレスと会社と人生と。大谷晋二郎(44歳)・船木誠勝(48歳)のリアル。

 いよいよ間近に迫った6・29リアルジャパン後楽園ホール。メーンでレジェンド王座を賭けて対戦する王者大谷と挑戦者船木のロングインタビューが同団体から公開となった。
 ヤングライオンとしてデビュー〜新日本プロレスを飛び出し、団体を興してギラギラしていた時期を経て、長い年月と経験を重ねた2人から含蓄のある言葉が語られてる。
 いささか長くなるが、2人やリアルジャパンのファンは勿論のこと、プロレスファンには実に興味深い内容で、かつ人生における普遍的なテーマも語られており、広く読まれるべきと判断して全文掲載とさせて頂いた。

・レジェンド王者・大谷晋二郎インタビュー
負傷欠場に追い込まれた因縁の相手・船木誠勝と9ヵ月ぶりに再戦!
「僕の身体を壊した船木選手の蹴りに怖さはないです」

 大谷晋二郎は昨年のリアルジャパン9・10有明で船木誠勝と対戦。重い蹴りを食らって脳しんとうを起こしながらも何とか勝利をもぎ取り、レジェンド王座を奪取した。この試合の影響で1ヵ月の欠場を強いられたが、復帰後は自らの頭突きで流血を喫したタカ・クノウ戦(12・7後楽園)、同期対決となった高岩竜一戦(ZERO1の3・26靖国)、強烈なキックを耐えきったスーパー・タイガー戦(4・27後楽園)を潜り抜け、3度の防衛に成功。そして、V4戦として6・29後楽園で船木とのリマッチが決定した。

 欠場に追い込まれた因縁の相手との再戦は、大谷にとってもある意味で“雪辱戦”となる。そんな大一番を前に、大谷に現在の心境を聞いた。

■「リアルジャパンでは“戦場”に来たような感覚になる」

――3度目の防衛戦となったS・タイガー戦は激しい試合になりました。ベルトを奪取した船木戦と同じく、きつい蹴りで途中から記憶が飛んだそうですね。
大谷 この団体に来ると、なんでか記憶が飛ぶことが多いんですよ。でも、記憶が飛んだ試合で全部勝ってますから。気付いたら、僕の元にベルトがあるという。本当にここの団体で戦うと、「ベルトを奪い取った! 」「命懸けで守った! 」という気持ちになります。試合後には「死に物狂いで戦った」という思いが感じられますよね。カッコ良く言えば、リアルジャパンで戦う時は“戦場”に来たような感覚になります。

――試合後、S・タイガー選手について「タイガーを名乗るには相応しい相手」だとおっしゃっていましたね。
大谷 これは戦ってみて本当に思ったことです。僕が考えていたS・タイガー像を……これは強がりじゃなく、遙かに超えていたんで。僕もプロレスファンですから、タイガーと名の付く仮面を被る選手のプレッシャーはわかりますからね。

――試合中に顔面ウォッシュを2回も繰り出しました。普段から立て続けに連発することはありますが、間を空けて出したのは初めてじゃないですか?
大谷 これも不思議なもんで、「ウソ!?」って思うかもしれないですけど、僕に2回出した記憶がないんですよ。2回目に出した時も、僕は1回目だと思って出しているんです。

――作戦としても、試合の組み立てとしても、ありえない動きですからね。それだけガムシャラにやっていたと?
大谷 終わった後、いろんな人に「珍しいね」と言われましたけど、「何のこと?」って。あの時は頭が完璧に飛んでいたんで、周りに言われて初めて「2回目だったのかも?」と思ったんです。だから、間違いなくS・タイガーが出させたんですよ。いい意味で、みんなの期待を裏切ることがこのリアルジャパンのリングでは起きる気がします。「こういう試合になるんだろうな?」「こういう結果になるんじゃないかな?」というものを毎回僕自身も裏切られるんですよ。タカ・クノウ戦だってあんな内容になるとは思ってませんでしたから。

――グラップリング世界王者のクノウ選手がまさかのスワンダイブ攻撃を出したけれど失敗してしまい、その気持ちに応えようした大谷さんが頭突きを入れたら、自ら流血してしまって。
大谷 でも、その思ってもみない展開をプラスにできるエネルギーがこのリングにあるような気がします。そういったハプニングをプラスにする、マイナス面をプラスにするエネルギーが。ただ、それが一番発揮されるのは、僕がベルトを巻いている時じゃないかと。そう勝手に僕は解釈してます。だからこそ、誰が何と言おうと、あのベルトは僕が持っていかなければいけない気がするんですよね。

――S・タイガー選手は試合後に大谷さんのチョップから故・橋本真也さんを感じたと言ってました。
大谷 僕は橋本真也を感じさせてやろうと思ってやっているわけではないです。でも僕がフィニッシュにしている袈裟斬りチョップにしても、イヤというほど食らってきたし、イヤというほど見てきました。だからこそ、僕は今、フィニッシュに使えているんだと勝手に思っているんですね。そういった意味で、橋本真也を感じたんであれば、間違いないのかなと。僕が橋本真也を感じさせようという気はないですけど。

■「変な遠慮はしないでほしい。あるがままの船木誠勝の蹴りを受け止めます」

――そんな激闘を経て、迎えた4度目の防衛戦の相手は船木選手になりました。9ヵ月ぶりの再戦となります。改めて前回の試合を振り返ると、船木選手の印象はどうでしたか?
大谷 誰もが認める実力を持っているし、いろんなものを集約して僕は「強い」と思いました。だからこそ、この人にちゃんと記憶がある中で勝った時に、プロレスラーとしても、人としても成長ができる気がするんですよね。それで、ちょっとひねくれた言い方になるけど、敬意を表して、「僕の成長の踏み台になってもらいます」と会見で言ったんです。

――前戦では船木選手の蹴りを食らって首を痛め、1ヵ月間の欠場を余儀なくされました。そんな選手と戦うことに怖さはないんでしょうか? デットボールを受けた野球選手はバッティングフォームを崩すなんて言いますし、交通事故にあうと、車が運転できなくなるなんて話もありますが。
大谷 これは信じられないかもしれないですが、僕はまた食らってみたいんです……なんて言うのは変かもしれないですけど。あの試合で脳しんとうを起こして、試合の途中に右足と右腕がまったく動かなくなったんです。そんな中でスープレックスをかけたら、変な形になってしまったんですね。そこまで僕の体を壊した蹴りはどんなもんなんだろうかと。あの日の試合をほとんど覚えてないんで、その蹴りをもう1回食らって、壊されるほどの男なのか? それとも次こそは受けきってみせる男なのか? それを計ってみたいなって。怖さはないんです。食らいたくないとか、そういう気持ちは一切ないです。

――大谷さんが欠場したのもかなり珍しいことですよね。
大谷 プロレスラーになってもう25周年になるんですけど、1ヵ月の欠場ってほとんどないんです。欠場したのって、新日本時代に北朝鮮で鼻骨骨折した時と、ZERO1で肩を骨折した時と、それぐらいしか覚えてないんですよね。

――2008年に肩を負傷した時も欠場は1ヵ月ほどでした。
大谷 だから、長期欠場はほとんどないんですよ。そこまでしてくれた船木誠勝、さあ、今一度それができるならやってみろと。ないとは思うけど、変な遠慮はしないでほしいですよね。あるがままの船木誠勝の蹴りを受け止めて、そして僕は記憶がハッキリした状態で、ギブアップないし3カウントを奪ってベルトを防衛したいですね。

――1ヵ月欠場している間に、初出場初優勝を目指していたZERO1の天下一ジュニアトーナメントやBASARAのタッグトーナメントも不参加になってしまいました。やはりその悔しさもありますか?
大谷 もちろんありますよ。試合がなくても会場に毎回行って、選手の頑張っている姿を見ていました。長期欠場の経験がほとんどないから、戸惑ったというのは正直な気持ちですね。試合ができない状況で会場に行く。イメージ的には、本当にデビューしたばかりのヤングライオン時代ですよ。大谷、高岩、石澤、中西、永田、小島、天山、西村、金本……そんな人間たちがオープニングマッチ2試合の枠を争っている時代まで遡りました。会場に行っても「ああ、試合がない……」っていう悔しさ。それに懐かしい感じさえしましたから。そういう新鮮な気持ちを思い返させてくれた意味では、逆に感謝もあるかもしれないです。

■「挑戦の順番待ちをしていて、あなたたちは満足なんですか?」

――記者会見ではリアルジャパン全体の意識改革をしたいともおっしゃっていました。
大谷 僕は「大谷が持っているあのベルトがほしい」と思われる試合をしたいんですよ。よそ者がベルトを持って何回も防衛してるんですよ? その中でも1回他団体のZERO1で防衛戦までやっちゃってるんですよ? 僕の勝手なプロレス観なら、僕がリアルジャパンの選手だったら「ふざけるな、大谷! 」って会見に乗り込んで噛みつくかもしれない。まあ、船木選手も言ったように、人生観というか、考え方の違いなのかもしれないけど、リアルジャパンの人たちは佐山サトル(初代タイガーマスク)先生のご指示を待っているわけでしょ? 要は順番待ちしているわけじゃないですか。そんな優等生レスラーに僕は負けちゃいけないと思うし。そこはリアルジャパンに強く言いたいところですよね。そういう雰囲気は僕がベルトを持っている間に必ず変えたい。「順番待ちしていて、あなたたちは満足なんですか?」って。僕だったら毎回噛みつきますよ。タイトルマッチで負けても、すぐに「次は俺だ」って言い続けるぐらいですよ。

――大谷さんはリング上で思ったことを言葉にして観客を巻きこんでいくタイプです。反対に船木選手はそんなヒマがあったらすぐに蹴飛ばすっていう冷酷なイメージです。本当にタイプが違いますけど、だからこそ戦いが面白いんでしょうね。
大谷 そう思います。僕は今まで2回、船木選手と戦ってますけど、勝手なイメージですが、どっちも噛み合ってないんです。まず噛み合うわけがないんです。試合開始のゴングから試合が終わるまで全て噛み合って、いわゆるいい試合だなって終わってたら、たぶんお客さんは次も見たいって思わない気がするんです。僕は何回やっても噛み合わないと思います。最初から最後まで噛み合うようだったら、戦うのをやめたほうがいいかもしれないぐらい。僕は25年やってきましたけど、誰が何を言われても変えないですから。それが“大谷晋二郎のプロレス”だと思っているので。大谷プロレスと船木プロレスの戦いっていう感じがしますね。

■「佐山さんが『俺がいかなきゃ』って思うぐらい本気にさせたい」

――過去3大会連続でリアルジャパンのメインイベントを締めてきましたが、会場の雰囲気はどうですか?
大谷 客層がZERO1と違いますよね。うちは幅広い世代のファンがいるんですけど、リアルジャパンは大人の方たちが多いイメージです。スーツを着ている方が多いような……。言い方は悪いですけど、お金を自由に使える大人の人たちなんで、うちの会場にも引っ張って来れたらなって。「そこまで言うんだったら、お前の団体にも行ってやるよ」って思ってもらえるようなチャンピオンになりたいですね。

――試合後の大谷さんのマイクアピールが印象的で。試合が終わって、席を立つ観客にも声をかけて、こっちを振り向かせようとしてますよね。
大谷 当たり前じゃないですか。これも大谷プロレスの1つなんですけど、僕の場合は終了のゴングが鳴っても終わりじゃないんですよ。終わって、リングでメッセージを伝えさせてもらう。マスコミの皆さんにもメッセージを伝えさせてもらう。そして、控え室に入って扉を閉めまでが大谷プロレスなんです。お客さんが試合を見終わったら帰ろうとするのは当然のことですけど、「ちょっと待て。大谷晋二郎というプロレスラーに限ってはまだ終わってないんだ」という投げかけですよね。

――ZERO1として他団体と対抗戦をやることも過去にはありましたが、大谷さんが1人で乗り込んできているというシチュエーションが刺激的に感じます。
大谷 あまりないシチュエーションではありますよね。普段じゃ味わえない刺激がありますからね。試合が終わった後……例えば、タカ・クノウ選手もスーパー・タイガー選手もうちのリングに上がっているわけですよ。リアルジャパンのリングは刺激があって、僕の思ってみない展開になって、なおかつ、ネクストがあるという。ここで終わりじゃなくて、なおかつまだ続きがあるって。そういう意味では、僕もここのリングに来る時は緊張感があるし、毎大会僕も成長できているような気がしますよね。

――リアルジャパンのファンから大谷さんを支持する声も増えてきました。
大谷 徐々に徐々にリアルジャパンを大谷色に染めていると思っているので、もっともっと防衛を重ねて、「リアルジャパンのチャンピオンは大谷だ」とみんながすぐにイメージできるようにしたいですね。そこまで行かないと。それで、夢の話になりますが、勝手にこんなこと言っていいかわからないですけど、もう佐山さんが「俺がいかなきゃ」と思うようになったら……。それが1つの目標かもしれないですね。

――初代タイガーマスクとの戦いも視野に入れていると。大谷 もちろんそれで終わりじゃないですけどね。体調云々はありますけど、佐山さんをそこまで本気にさせたいですよ。「俺がいかなきゃ。やばいよ、乗っ取られるよ」ってなった時が1つのゴールなのかなと思いますね。でも、いつかたとえベルトを落としてしまったとしても、僕はこのリングに求められれば上がり続けたいです。

――記者会見では、最近の大谷さんの印象を聞かれた船木さんから「少しですけど、パフォーマンスの部分が出てきている」という発言がありました。確かに大谷さんは試合中も試合後もいろんな言葉を発しています。それは自分自身を鼓舞するような部分もあるんでしょうか?

大谷 もちろんありますよ。やられてもやられても立つと。「負けてたまるか! 」って口に出しちゃうんですけど、「負けてたまるか! 」と言ったからこそ立てる時も当然ありますからね。過去、新日本時代に長州さんに凄い怒られたことなんです。「試合中に言葉を発するな」と。でも、僕は何を言われても止めませんでしたからね。そうやって大谷プロレスが出来上がってきたと思いますし。「こんなもんか、大谷」って自分を鼓舞しているところは当然あります。

――今は44歳。大谷さんが新日本のジュニアで活躍していた頃、長州選手や藤波選手がこのぐらいの年齢でした。さすがに自分の衰えを感じることもありますか?
大谷 リアルな話、疲れが昔に比べたら全然取れないです。そういうところがあるけど、僕は「今の自分を必死に生きたい」という気持ちがあるんで。「もうダメだなあ」「歳食ったなあ」「疲れが取れないなあ」って僕は口に出さないですね。今は聞かれたから言いましたけど。あえて口に出さないようにはしてます。

――船木選手が指摘した試合中のパフォーマンスも、ちょっと強がってやっている部分があるんですね。
大谷 まあ、プロレスラーは強がってナンボですからね。強がらなかったらできなかったことが、強がったからできたというのは当然ありますから。だから、今回もそんな大谷プロレスで戦いたいですね。
談。
(取材・文:村上謙三久)

・6.29 レジェンド王座奪還に挑む船木誠勝インタビュー
「15でデビューしてから今が1番楽しい。火をつけてくれる大谷選手に思いっきり行く」

 昨年9月、時の王者・船木から大谷がベルトを奪って以来となる一戦は熱く燃える大谷に対し、静かに炎をたぎらす船木と対照的な様子を見せる。「今が1番楽しい」と気力を充実させる船木が王座奪還への思いを語る。

――船木選手は2015年6月末にWRESTLE-1を退団して、今回のタイトルマッチでちょうど2年になります。

船木 この試合が終わって7月から3年目になります。だから今回は節目で迎えた感じがあるので、来たからには奪って、新し33年目という年を迎えたいです。

――フリーとなっての2年を振り返っていかがでしょうか。

船木 ものすごく充実しています。本当に1日・1週間・1ヵ月が早いです。自分の練習、ジムの指導、それと試合、それで毎日の生活が成り立っていて、本当に早いですけどすごく楽しいです。

――アッという間に過ぎていく毎日だけれど充実感があると。

船木 そうですね、なのでフリーになってよかったと思うし、自分に合っていました。46でフリーになったんですけど、15でデビューをしてから30年掛かりました。けど、これが本当の自分の姿というか、48で1番充実した生活を送れるのはすごくラッキーだと思います。正直言って今が1番楽しいです。

――では、15歳でデビューしてから自分に合った生き方をずっと探していたといいますか。

船木 探したというか、ずっとプロレス・格闘技界を泳いでいた感じなんですよね。ずっとこうやって、自分の団体を作ったりもしましたけど、フリーでやるというのが1番合ってます。新日本プロレス、UWF、藤原組、パンクラス、全日本プロレス、WRESTLE-1と団体に所属もしましたけどやっぱり合わないし、今の方が全てにおいて全然しっくりきます。

――「いま充実した生活を送れるのはラッキー」とのことですが、もっと早くではなく、むしろこの時点で自分はフリーに向いていることが分かってよかった、ということでしょうか。

船木 やっぱり団体を経験しないと団体のありがたさっていうのも分からないですから、この辺でよかった気がします。最初からフリーでも、感覚・性格がちょっと変わってきちゃうと思うんです。だから最初は団体生活をしてよかったと思います。

――では30年以上のプロレス・格闘技生活を振り返っても、この2年間は非常に実のあるものであったと。

船木 ものすごい充実していて、もう寂しいぐらいアッという間に過ぎていきました。

――そういったフリー生活の中で最初に手にしたタイトルがレジェンド選手権王座で、今回は再びそれに挑むこととなりました。

船木 大谷選手が「選んで頂き」って言ったことに対して怒っていましたけど、自分はいまだに自分のことをそこまでスゴいと思っていないんです。やっぱりいろいろ欠点とかもたくさんありますので、だからそうやって指名してもらうのは本当にありがたいなって。

――その点に関しては会見でも言われていましたが、考え方の違いであると。

船木 そうですね、そこは違うと思います。でも違う人同士が試合をした方が面白いので。やっぱり似通った人同士でやると同調しちゃうというか、仲がいいと少し遠慮もしちゃいますし、自分はそういう風になってしまうと本気でぶつかっていけないタイプなので、逆にああいう風に言ってくれた方がスッキリします。それに戦いですから仲良くやったらダメなんです。なのであれでいいと思います。それで負けたからといってもその考えがおかしいとは思わないし、違う考えの人がいっぱいいて構わない。これまで自分は尊敬する人はいましたけど、同調する人っていうのはいませんでした。群れを作るのもあまり好きじゃないし、パンクラスの時は“仲間”っていう形でいましたけど、それこそやりづらかったです。試合で自分の弟子を殴らなきゃいけないとか、それはもう本当に嫌でした。だから知らない外人の方がやりやすかったです(苦笑)。

――たしかに振り返ってみても、外国人選手が相手の時の方が、船木選手のキラーな側面が出ていたように思います。

船木 それでなおかつちょっと凶暴な感じの相手の方がやりやすかったです。何ていうんですかね、どうなってもいいと思うじゃないですか。だけど相手が弟子だったら、試合の後で怪我をしたまま練習している姿とかを見なきゃいけないですから、やっぱりちょっと違いますよね。

――そういった話をお聞きしても、もうなるべくしてフリーになられたのかなという気がします。

船木 そうですね。格闘技界、プロレスラーには誰も友達がいないですから。でもそれでいいと思います。作りたくないですよね、いつ戦うか分からないので。

――では、そういった中で今回はプロレスに対する考えの異なる大谷選手とのリマッチになります。

船木 前回も負けた気持ちはなかったし、試合の中身は勝っていると思いました。大谷選手は「ベルトが自分の方に寄ってきた」とかそういうことを言っていて、記憶を無くしたのにチャンピオンになっていたから、何かそういうこともあるのかなって(苦笑)。でも、記憶が無い中で戦ってチャンピオンになっても、それはそれでどうなのかなって思います。だから大谷選手も自分ともう1度やりたいと思っているはずです。記憶がないっていうのはやっぱり悔しいと思いますから。

――では今回が真の決着戦といいますか。

船木 そうですね、今回はお互い記憶がある中で戦って、逆に記憶が無くなった方が負けるんじゃないですか。

――以前は船木選手が王者で大谷選手が挑戦者という逆の立場の時に話をお聞きしましたが、その際船木選手は守る難しさを口にされていました。

船木 守るのより取りに行く時の方がやっぱり楽ですよね。「取るぞ! 」っていう勢いがありますから。何ごともゴールがあった方が頑張れるし走れるじゃないです。でも頂点、そこに達してしまうとそこでずっと守っていかなきゃいけなくなる。馬でもニンジンがあれば走れるんです。なので今回は思いっきり行きたいと思います。大谷選手はやっぱり火をつけてくれるというか、そういうタイプなのでそこはやりやすいですね。

――ではフリー生活2年の総決算となる一戦へ向け、最後に改めて意気込みをお願いします。

船木 体調も万全ですし気力も乗って充実していますので、そのままその流れでサっと取っていきたいです。そして3年目の自分の活動に繋げていきたいと思います。
(取材・文:長谷川亮)

■ リアルジャパンプロレス佐山サトルプロデュース 初代タイガーマスク黄金伝説2017
『LEGEND OF THE GOLD Ⅶ』
日時: 6月29日(木) 開場:17時30分 開始:18時30分 
会場:後楽園ホール

<メインイベント レジェンド選手権試合 60分1本勝負>
[第11代王者]
大谷晋二郎(ZERO1)
 vs.
船木誠勝(フリー)
[挑戦者]
※4度目の防衛戦

<セミファイナル シングルマッチ 60分1本勝負>
スーパー・タイガー(リアルジャパン)
 vs.
ロッキー川村(パンクラスイズム横浜)

<第4試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
折原昌夫(メビウス) グレート・タイガー(国籍不明) ブラック・タイガー(国籍不明)
 vs
魔世軍五号アレクサンダー大塚(魔世軍) 魔世軍七号KENSO(魔世軍) 魔世軍二号(魔世軍)

<第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO) 倉島信行(ドラディション) 松本崇寿(リバーサルジム立川ALPHA)
 vs.
タカ・クノウ(チーム太田章) 小笠原和彦(PRO-KARATE 押忍闘夢) 青木篤志(初参戦/全日本プロレス)

<第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
間下隼人(リアルジャパン) 山本SAN(COMBO)
vs
力(リキ・エンタープライズ) LEONA(ドラディション)

<第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
スーパー・ライダー(リアルジャパン)
vs
戸井克成(フリー)

※対戦出場選手は諸事情により変更となる場合あり。

主 催 :有限会社リアルジャパン、リアルジャパンプロレス、掣圏真陰流本部 興義館
席種・料金:
VIP席(特典付):12,000円/RS席:8.000円/A席:6.000円/ B席:5.000円/トライアルシート:3,000円
お申し込み: e+(イープラス)
http://eplus.jp/tiger/(PC&携帯)
※特製カラーチケット仕様にてお届け(配送選択限定)
ファミリーマート店内Famiポート
チケットぴあ、ローソンチケット、CNプレイガイド、サークルKサンクス、後楽園ホール、チケット&トラベルT-1、書泉グランデ、他。
お問合せ :リアルジャパンユーレカ事務局 03(3833)3663

※月額999円ファイトクラブで読む(クレジットカード、銀行振込対応)
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