[ファイトクラブ]ベラトールMSG上陸直前! ヒョードルが見せた知られざる素顔と格闘技・百花繚乱

[週刊ファイト6月29号]収録 [ファイトクラブ]公開中

先週末は土曜にKNOCK OUT、日曜にK-1さいたまスーパーアリーナ大会があり、シンガポールではUFCで元女子バンタム級王者ホーリー・ホルムが“必殺”左ハイでKO復活するなど、盛りだくさんの格闘技ウィークエンドだった。今週末も注目大会が続く。

ベラトールがNY初進出してマジソン・スクエア・ガーデン大会を行い、ヒョードルとヴァンダレイ・シウバらかつてのPRIDE王者たちが参戦。また、UFCオクラホマ・シティー大会ではミドル級に階級を上げた元ウェルター級王者ジョニー・ヘンドリックスが、岡見勇信をKOしたティム・ボーシュと対戦、元二階級王者のBJペンはデニス・シヴァーと激突する。

特に注目なのは、NY進出を目前にヒョードルが語った知られざる事実だ。

文:稲垣 收

Top画像:アリエル・ヘルワニ(右)司会のネット格闘技TV『The MMA Hour』に7年ぶりに出演し“知られざる事実”を語ったヒョードル(中央)。

この番組の動画は、下記で見られる。ただし、日本語字幕はない。

https://www.mmafighting.com/2017/6/19/15825474/the-mma-hour-with-fedor-emelianenko-amp-matt-mitrione-in-studio-owen

 

・ヒョードルに4人の娘! 末っ子はなんと……
・自分が“史上最高の格闘家”だなどと思ったことは一度もない
・最も記憶に残っている2つの試合とは?
・復帰のために、ロシア連邦スポーツ省を退職し、すべてを賭けた

UFCホリーが“ロンダ殺しのハイ”で完全復活! 現女王アマンダとの打撃対決がぜひ見たい!

 

 

6・17 UFCファイトナイト・シンガポールのメインで、ロンダの女子バンタム級王座に挑んだこともあるベチを左ハイの一撃でKOしたホリー。                 By courtesy of Zuffa LLC / Getty Images

6月17日(現地時間)にシンガポールで開催された『UFC Fight Night 111: Holm vs. Correia』では、かつて“絶対女王”ロンダ・ラウジーをKOして女子バンタム級王座を奪取したホーリー・ホルムが、ロンダをKOしたのと同じ左ハイキックでブラジルの強豪ベチ・コヘイアを一撃で倒し、完全復活を遂げた。

2015年11月にロンダから王座を奪った4ヵ月後、ホーリーは初防衛戦で“ロンダのライバル”ミーシャ・テイトと対戦して得意の打撃で痛めつけたが、最終の5R、ミーシャの“執念のチョーク・スリーパー”で絞め落とされて失神し、逆転一本負けで王座陥落したのだった。これが総合での初黒星だった。

その後は、元キックボクシング王者のヴァレンティーナ・シェフチェンコに判定で敗れ連敗を喫してしまう。そして、階級をフェザー級に上げ、UFCに新設された女子フェザー級の初代王者決定戦でオランダのジャーメイン・デ・ランダミーと対戦するが、またも判定負けを喫し、何と3連敗となってしまった。

しかしデ・ランダミー戦では、相手がラウンド終了のブザーが鳴った後に出したパンチを2度も受け、しかも相手は減点もされず、多くの関係者から疑問が呈される判定だった。

今回のシンガポール大会では再びバンタム級に戻しての仕切り直しの一戦となった。

序盤、ホリーの攻めに対しベチが下がり、ホリーもいつも通りヒット&アウェイで追撃しないスタイルのため、打ち合いが少なく、このメインイベント前の3試合で判定が続いたこともあって会場からはブーイングが起き、レフェリーもアグレッシブな試合をするように両者に勧告した。

そして3R、ベチがガードを下げてホリーを挑発し、再びガードを上げた直後、ホリーが左ハイキックを炸裂させ、ベチはマットに沈んだのだった。ホリーはすかさず突進し、マットに倒れたベチの顔面にパンチを一発入れてとどめを刺した。3R 1分9秒のKO劇だった。

この蹴りはロンダをKOしたのと同じ左ハイだった。

ただし、今回は蹴りの軌道が途中から変わる“ブラジリアン・ハイキック”だった。

K-1でアンディ・フグをKOし、次々と相手を一撃KOして“一撃神話”を築いたフランシスコ・フィリオが得意とした蹴りだ。フィリオの後輩のグラウベ・フェイトーザら極真ブラジル勢もこの蹴りを使う。

ミドルキックのような軌道で蹴りながら、途中で膝から下がクンと上に上がり、上から蹴り下ろすような形になり、ガードしようとする相手の腕の上から顔面を捉えるのだ。

この蹴りを使ってホリーはみごとなKO勝ちを見せたのである。

現在UFC女子バンタム級王者はミーシャをパンチで血祭りにし、最後はチョークスリーパーで一本勝ちしたアマンダ・ヌネスだ。アマンダは、昨年末、復活したロンダを相手に初防衛戦を行ない、ロンダに何もさせず、一方的にパンチを入れまくって秒殺TKO勝ちした。

アマンダは7月8日のUFC213でヴァレンティーナと2度目の防衛戦を行う予定だが、ヴァレンティーナは昨年3月に1度アマンダに判定負けしているので、筆者としては、むしろホリーvsアマンダの方が見たい。もしくは両者の勝者との対戦も、見てみたいところだ。

 

 

憂流迦、逆転一本V。20歳の井上もUFCデビュー戦V。

スコギンズに逆転一本勝ちした佐々木憂流迦(写真・上)と、判定勝ちでUFCデビュー戦を飾った20歳の井上直樹(写真下)。                           By courtesy of Zuffa LLC / Getty Images

UFCシンガポール大会では、日本の佐々木憂流迦も参戦し、強豪ジャスティン・スコギンズと対戦。スコギンズの強烈な打撃を被弾してダウンするなど苦戦したが、2Rにもダウンした後、上から攻めるスコギンズに対し、うまく上下を入れ替えて素早くチョークスリーパーを仕掛け、逆転一本勝ちした。

試合後のインタビューで憂流迦は、「相手が強くて本当に怖かったけど、みんなが応援してくれたので勇気を持って前に出ることができました。おかげで勝てました」 と、英語も交えてファンの応援に感謝した。

最近、憂流迦は何度もNYに渡って練習しているので、その成果が発揮できたのだろう。

また、弱冠20歳の井上直樹は今回がUFCデビュー戦。DEEP JEWELSストロー級王者・魅津希(みづき)の弟の弟で、総合戦績は10戦全勝で7つの一本勝ちがある寝ワザ師だ。

井上は同じく20歳のフィリピン人、カールス・ジョン・デ・トーマスを相手に終始組み技で圧倒し、ジャッジが3者とも30-26という大差をつける判定で圧勝した。

憂流迦、胃の上とも、これからが楽しみな2人だ。

五味は無念の4連敗。
日本大会出場ならKIDとの元同門対決が見たい

ジョン・タックにあっさり一本負けを喫した五味。         By courtesy of Zuffa LLC / Getty Images

いっぽう、元PRIDEライト級王者・五味隆典はグァム出身のジョン・タックにあっさりテイクダウンされ、1分12秒でチョークスリーパーを決められ、何もできないまま一本負けした。

五味はこれで4連敗、しかもすべて1Rに負けている。3連続1R KO負けした後、今回は1R一本負けだ。
試合前、五味は「9月の日本大会でUFCは終わりにしたい」「できればコナー・マクレガーと戦いたい」と語っていたが、日本大会出場はともかくとして、4連続1R負けでは現在UFC一のスーパースターであるマクレガー戦など、残念ながら夢のまた夢と言うしかない。

日本大会でUFC最後の試合をするということならば、ファンが見たいカードは何か?

五味は木口道場で先輩だった桜井“マッハ”速人と、2005年大晦日にPRIDEライト級GP決勝で対戦してKO勝ちし、優勝している。

そして昨年末は魔裟斗とK-1ルールで戦い、判定なしルールで引き分けた。

その意味では、一昨年に同じく魔裟斗とK-1ルールで戦った山本“KID”徳郁との元同門対決も面白いかもしれない。

ただし、KIDはかつてはHERO’Sの70㎏級で戦って王者になっているが、最近ではバンタム級(61.2㎏以下)でしか戦っていない。魔裟斗との試合は15㎏近い体重差でも受けたが、果たして五味戦を受けるか?

また、UFCが、これほど体重差のある試合を許可するかもわからないから、“夢のカード”でしかないかもしれない。

だが今回の試合を最後に五味がUFCを離れ、KIDもUFCを離脱すれば、RIZINなどで実現の可能性はあるだろう。

ベラトールMSG大会直前にヒョードルが語った知られざる事実

 

さて、6月24日(現地時間)のベラトールNY、マジソン・スクエア・ガーデン大会の話をしよう。

この大会で、元PRIDEヘビー級王者の“皇帝”ヒョードルは、元UFCファイターのマット・ミトリオンと対戦する。ミトリオンは元NFLの選手で、UFCの登竜門番組、TUF10のヘビー級トーナメントに出場した。アメフトだけでなく、松濤館空手も経験したハードパンチャーだ。UFCでは“世界一有名なケンカ屋”キンボ・スライスにマウントパンチでTKO勝ちし、“ミルコをKOした柔術世界王者”ガブリエル・“ナパオン”・ゴンザーガにもTKO勝ちしている。昨年6月からベラトールに参戦し、2連続KO勝利中だ。復帰後のヒョードルにとって、最強の相手と言えるだろう。

本来は今年2月の大会でヒョードルと対戦予定だったが、試合直前に腎臓結石となり、この試合は延期となり、今回ようやく実現した。

6月15日にNY入りしたヒョードルは米の格闘技ジャーナリスト、アリエル・ヘルワニが司会を務めるネットTV格闘技番組、『The MMA Hour』に出演してロング・インタビューに応え、知られざる話を語った。

ヒョードルが語った話とは?

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