内藤・屈辱のIWGP USヘビー級王座トーナメント出場。新設ベルト破壊なるか?

 6・11大阪決戦から一夜明けた6月12日(月)新日本プロレスは記者会見を行い、6・20後楽園で開幕する『KIZUNA ROAD 2017』と、7・1、7・2LA大会『G1 SPECIAL in USA』のカードを発表した。
 まず、『KIZUNA ROAD』開幕の後楽園では、L.I.JのNEVER6人タッグ王座にタグチジャパンが挑む。翌週6・26後楽園は、大阪で鈴木軍に立ち向かって大歓声を受けたケイオスのYOSHI-HASHIがNEVER無差別級選手権に挑戦する。そして最終戦、6・27後楽園では、IWGPジュニア王座を奪還し、大阪城ホールでウエーブを扇動していたKUSHIDAに毒霧を見舞ったBUSHIが、盟友ヒロムの敵討ちに出撃することになった。

 鈴木みのるが虎の子のベルトを手放すことはないだろうが、YOSHI-HASHIからしてみれば、昨年に続いてのG1出場を睨んで内容のある試合で観客にアピールしたいところ。いかにケイオスの便利屋ポジションを脱せるかがキーとなる。
 同じく便利屋といえばL.I.JでのBUSHIもやはりヒロムや内藤の影に隠れがちなポジション。半年がかりでせっかく奪還したKUSHIDAがみすみすベルトを手放すとは考えられないが、ヘビー級の本場所G1を前に、ホームの声援が期待できる後楽園でどう存在感を見せつけるかがポイント。
 また、『KIZUNA ROAD』ではいよいよ、岡、北村が第3、第4試合へマッチメークされている。
 ベテラン勢を相手に勝利はなくとも声援で上回ればG1以後のポジションにも影響がある訳で、要注目といえる。

 そしていよいよ発表となったLA大会のカード。
 インターコンチを奪還した棚橋弘至の初防衛戦が2日目にマッチメークされ、相手はレジェンド、ビリー・ガンとなった。
 5月の『レスリングどんたく』でヨシタツからシングルでの挑戦を伝達された棚橋がそれを受けた形だが、内藤から奪ったベルトの次期挑戦者が53歳というのはL.I.Jファンには衝撃であろう。
 昨暮れの『WORLD TAG LEAGUE』参戦で動けることは証明されたとはいえ、WWEでもタッグ屋だったビリーが、53歳の今、シングルでどれほどの試合が出来るのか未知数。
 北米では兼任コーチで第一戦からは退きつつあるビリー・ガン相手にうかつな試合をやってしまえば棚橋の評価も微妙なものとなる。

棚橋のサポーターに包まれた腕の状態は本当のところはどうだったのか?


 一方棚橋に敗れた内藤は、忌み嫌っていた新設の初代IWGP USヘビー級王座決定トーナメント1回戦に石井とマッチメークされた。
 インターコンチ戦での敗北は織り込み済みとはいえ、棚橋のサポーターに包まれた腕を攻撃させられたあげく、テキサスクローバーズホールドでギブアップという屈辱にまみれた内藤。
 棚橋の「俺は怒ってるんだ」を形として見せつけられた訳だが、IWGP USヘビー級の戴冠はありえず(IWGP USヘビーのベルトを放り投げるところをファンは期待するだろうが)、内藤の捲土重来はG1本戦までお預けであろう。とはいえ、L.I.Jはフルメンバーで渡米するだけに、リング外で暴れまわる姿は見られそうだ。

 そしてUSヘビー級の初代王座候補最右翼は当然ケニー・オメガ。
 大阪でのオカダ戦ではケニー勝利との大方の予想を覆してのフルタイムドローだったが、USヘビー級新設と、休憩なしの長時間興行からは当然導かれるべき結論でもあった。
 ケニーがオカダに敗れたままUSヘビー級王者になってしまっては、IWGPヘビーの格下と目されるという配慮であろう。

ケニー・オメガ、挑戦者から絶対王者へ!
 
 そしてそれは同時にオカダの長期政権を意味し、なんらかのアクシデントが発生しなければ、防衛回数を重ねていく筈だ。
 だが、大阪城ホールでケニーの元に集まったバレットクラブの姿は、同じ事をケイオスやタグチジャパンがやれば臭くなってしまうところを、解っていても思わず感動させられる魅力があったのは事実。
 
 ユーモアとハードヒットが信条のバレットクラブに感動が加わって、かつてのNWO並に日本でも大ブレークした場合にはそれがオカダ路線の不確定要素になるだろう。
 
 その意味でも、LA大会個々の試合への観客の反応は日本のプロレスファンとしても見逃せないところだ。


インパクト大だったケニーのフルタイム戦とイヤでも比較されるだけにさしものCodyもプレッシャーがあるか? 

■KIZUNA ROAD 2017
日時:6月20日(火) 17:30開場 18:30開始
会場:東京・後楽園ホール
<第7試合 60分1本勝負 NEVER無差別級6人タッグ選手権試合>
[第13代王者組]
BUSHI  “キング・オブ・ダークネス”EVIL SANADA
 vs.
KUSHIDA ジュース・ロビンソン 田口隆祐
[2度目の防衛戦]

■KIZUNA ROAD 2017
日時:6月26日(月) 17:30開場 18:30開始
会場:東京・後楽園ホール
<第7試合 60分1本勝負 NEVER無差別級選手権試合>
[第16代王者]
鈴木みのる
 vs.
YOSHI-HASHI
[挑戦者]
2度目の防衛戦

■KIZUNA ROAD 2017
日時:6月27日(火) 17:30開場 18:30開始
会場:東京・後楽園ホール

<第3試合 20分1本勝負>
獣神サンダー・ライガー 小島聡 天山広吉
 vs.
岡倫之 中西学 永田裕志

<第4試合 20分1本勝負>
北村克哉 真壁刀義
 vs.
矢野通 石井智宏

<第7試合 60分1本勝負 IWGPジュニアヘビー級選手権試合>
[第77代王者]
KUSHIDA
 vs.
BUSHI
[挑戦者]
※初防衛戦

■G1 SPECIAL in USA
日時:7月1日(土) 15:30開場 17:00開始
会場:アメリカ・ロングビーチ コンベンション アンド エンターテイメント センター

<第1試合 20分1本勝負>
バレッタ ロッキー・ロメロ ウィル・オスプレイ マーク・ブリスコ ジェイ・ブリスコ
 vs.
ニック・ジャクソン マット・ジャクソン マーティ・スカル 高橋裕二郎 バッドラック・ファレ

<第2試合 20分1本勝負>
ティタン ドラゴン・リー ボラドール・ジュニア 獣神サンダー・ライガー
 vs.
高橋ヒロム BUSHI “キング・オブ・ダークネス”EVIL SANADA

<第3試合 無制限1本勝負 初代IWGP USヘビー級王座決定トーナメント1回戦>
ジェイ・リーサル
 vs..
ハングマン・ペイジ

<第4試合 無制限1本勝負 初代IWGP USヘビー級王座決定トーナメント1回戦>
ジュース・ロビンソン
 vs..
ザック・セイバーJr

<第5試合 30分1本勝負>
デビット・フィンレー ジェイ・ホワイト KUSHIDA 棚橋弘至
 vs..
田中翔 小松洋平 ヨシタツ ビリー・ガン

<第6試合 60分1本勝負 IWGPタッグ選手権試合>
[第76代王者組]
タンガ・ロア タマ・トンガ
 vs.
ハンソン レイモンド・ロウ
[挑戦者組]
※初防衛戦

<第7試合 無制限1本勝負 初代IWGP USヘビー級王座決定トーナメント1回戦>
石井智宏
vs.
内藤哲也

<第8試合 無制限1本勝負 初代IWGP USヘビー級王座決定トーナメント1回戦>
マイケル・エルガン
vs.
ケニー・オメガ

<第9試合 60分1本勝負 IWGPヘビー級選手権試合>
[第65代王者]
オカダ・カズチカ
vs.
Cody
[挑戦者]
※7度目の防衛戦

■G1 SPECIAL in USA
日時:7月2日(日) 15:30開場 17:00開始
会場:アメリカ・ロングビーチ コンベンション アンド エンターテイメント センター

<60分1本勝負 IWGPインターコンチネンタル選手権試合>
[第16代王者]
棚橋弘至
vs.
ビリー・ガン
[挑戦者]
※初防衛戦

<60分1本勝負 IWGPジュニアタッグ選手権試合>
[第52代王者組]
ニック・ジャクソン マット・ジャクソン
 vs.
バレッタ ロッキー・ロメロ
[挑戦者組]
※初防衛戦


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