Photos courtesy of Zuffa LLC / Getty Images
ヘビー級ランキング7位のマーク・ハント(ニュージーランド12勝11敗1分)が母国に凱旋し、同級ランキング6位のデリック・ルイス(アメリカ18勝4敗)と対戦。
試合は序盤こそ互角の戦いも、第3ラウンドから疲れの見えるルイスに対し、地元ファンの大声援を背にするハントがボディ、ローと攻撃を仕掛けると、ついに第4ラウンドでハントの右ストレートがルイスをとらえ、ケージ側まで下がったところに連打を浴びせた結果、ハントが TKOで凱旋勝利を収めた。
2人の息子とともに勝利者インタビューを受けたハントは「気分はいい。ここは俺のシマだからな。最後は時間の問題だった。デリックはタフガイだし、ステロイドを使わないからリスペクトしている。ステロイドはこのスポーツから追放すべきだ。ともかく、みんな応援ありがとう。次の相手は俺よりランキングが上の選手なら誰でもいい」と語り、詰めかけた大観衆が英雄に拍手喝采を送った。
一方で敗れたルイスは静かな表情で「(足を引きずっているのは)足じゃなくて腰のせいだよ。2011年に負傷したところなんだ。ちなみ、今回が僕のUFCでの最後の試合になるんだろうと思う。僕は来週結婚するし、家族をこの大変な仕事に付き合わせたくないんだ」と引退の意志を表明した。
また、日本からはフェザー級の廣田瑞人(長崎 19勝7敗2分)が参戦し、メインカードでアレックス・ボルカノフスキー(オーストラリア 14勝1敗)と対戦しが、第1ラウンドにボルカノフスキーの右フックを受けてダウンを奪われ、さらに第2ラウンドでも残り25秒で右ストレートを側頭部に食らってダウンを取られる展開に。廣田は最終ラウンドまで積極的にテイクダウンを奪いに行く姿勢を見せたものの、試合は3-0の判定で完敗となった。
また、プレリムの初戦として国本“ストラッサー”起一(大阪 18勝6敗2分)とザック・オットー(アメリカ 14勝4敗)によるウェルター級マッチが行われた。国本はブランクを感じさせないパフォーマンスを披露するも、第1ラウンドのスタンド、第2ラウンドのグラウンドの攻防でやや後手に回ってしまい、第3ラウンドこそテイクダウンから優勢に進めたものの、有効打が奪えないまま試合が終了。判定の結果は2-1でオットーに軍配が上がり、国本は2年ぶりのオクタゴンで勝利を飾ることができなかった。
次のUFCイベントは日本時間6月17日(土)に開催されるUFCファイトナイト・シンガポールだ。この大会には日本から五味隆典、佐々木憂流迦、そしてこれがUFCデビューとなる19歳の井上直樹が参戦する予定である。
■ UFC Fight Night 110: Lewis vs. Hunt
日時:6月11日
会場:ニュージーランド・オークランド スパーク・アリーナ
<第12試合 メインイベント ヘビー級 5分5R>
●デリック・ルイス(6位)
4R 3分51秒 パンチ連打⇒TKO
○マーク・ハント(7位)
<第11試合 ミドル級 5分3R>
○デレク・ブランソン(8位)
1R 1分16秒 左ストレートKO
●ダニエル・ケリー(15位)
<第10試合 ライト級 5分3R>
○ダン・フッカー
2R 3分02秒 右膝蹴りKO
●ロス・ピアソン
<第9試合 ライトヘビー級 5分3R>
○イオン・クテラバ
1R 0分22秒 左フック⇒グラウンドパンチTKO
●ルイス・エンリケ・ダ・シウバ
<第8試合 フライ級 5分3R>
●ティム・エリオット(8位)
1R 0分49秒 チョークスリーパー
○ベン・グエン (12位)
<第7試合 フェザー級 5分3R>
○アレクサンダー・ボルカノフスキー
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
●廣田瑞人(CAVE)
<第6試合 ライト級 5分3R>
●ダミアン・ブラウン
1R 3分37秒 KO
○ヴィンス・ピシェル [Vinc Pichel]
<第5試合 ウェルター級 5分3R>
○ルーク・ジュモー
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
●ドミニク・スティール
<第4試合 フライ級 5分3R>
○ジョン・モラガ(11位)
判定3-0 (30-25/30-27/30-27)
●アシュカン・モクタリアン
<第3試合 ウェルター級 5分3R>
●国本“ストラッサー”起一(総合格闘技道場コブラ会)
判定1-2 (28-29/29-28/28-29)
○ザック・オットー
<第2試合 女子ストロー級(119ポンド契約) 5分3R>
○J.J.アルドリッチ
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
●ジャン・チャンミ
※アルドリッチが2ポンドオーバー
<第1試合 ライト級 5分3R>
―キム・ドンヒョン
中止 (グティの体調不良)
―ティボー・グティ
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